雪羽と早苗の結婚式から何日か経った後の射命丸家。凉は寺子屋で元春香が担当していた数学の教師になる為の合格発表待ちである。文は相変わらず新聞のネタ探し等に奔走しており二人の時間があまり作れないのが今の状況だ。と言っても毎日凉の手料理を楽しみにしている辺り上手くは行っている方なのだろう。そろそろお昼時の為昼食を作り始める。フライパンを出すとまずは油を引き香霖堂から買ってきたコンロに火を付ける。因みに文は種族的な問題で卵と鶏肉は体が受け付けない為、文にオムライスや炒飯等といったものは作れない。今日の昼食は野菜炒めを作るつもりらしく順調に野菜を入れていく。それなりに炒めた後鶏肉とも牛肉とも豚肉とも違う肉を入れる。さっき入れた物は人肉。凉は当然ながら食べられない為、別々に見た目が同じでも肉が違うメニューを作っている。そういえば初めてここに来た時、文が僕に人肉を食わせて吐いた記憶があるなあ。二度と思い出したくないような記憶を思い出しながら野菜炒めを作り続ける。それから約30分後。文がようやく帰ってきた。
「ただいま戻りました〜・・・。」
「どうしたの?大分疲れてるようだけど。」
「いえ・・・。ただちょっとフラフラするだけです・・・。」
「駄目じゃん。とりあえず今日はもう取材はやめておいた方がいいよ?」
「でも・・・。」
「僕が今日は休刊ですって入れておくからさ。」
凉はニコリと笑うと急いで布団を敷き、文をお姫様抱っこして寝室へと運んだ。その後今日は休刊ですと書かれた紙を手書きでリストに載っている購読者の数だけ書く。後、文はちゃんと昼食を全て食べたそうな。・・・今日渡してあげようと思ったんだけどなあ。ポケットから黒い箱を出し、中身を見る。その中には真っ黒な美しい万年筆と指輪が入っていた。指輪は大体察せるが万年筆はと言うと文の万年筆は長年使っているためボロボロになっておりそれを見た凉が新しく買ってきた物だ。とりあえず必要分出来た為さっさと入れに行く。数十分後・・・。
「はあ・・・はあ・・・ただいま。」
「おかえりなさい。すいません本当。」
「気にしなくていいよ。」
微笑みながら居間まで歩いていく。すると突然途中で足が止まった。後ろから誰かに掴まれたようだ。掴まれたというよりかは抱きつかれたが正解だが。高身長な凉から見れば頭一つ分背が違う文。そんな彼女が自分の背中に何故か顔を埋めながら泣いているのだ。段々ワイシャツが涙で濡れていく。
「ど・・・どうしたの?急に。」
「夢で永遠に凉さんに会えなくなる夢を見て・・・!もう会えないかと思ったんでずよお!」
「大丈夫。僕はいなくならない。文、今からの僕の言葉ちゃんと聞いてくれないかな?」
「はい・・・?」
一度深呼吸してから文の方を向きポケットから指輪を出しそのまま伝えたい事を言う。
「僕と結婚してください。」
見事に結婚式の話が二回目になりそうです。まあ文さんがOKしたかは分かりませんが結果は・・・ねえ?というわけで次回でエクストラは終了です。ではまた。