東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

16 / 124
幻想五光輝コラボ編最終話 20年後にまた会おう

突如現れたΔ=0を前に戦闘態勢をとる皆。だがそのΔ=0は何も攻撃しないどころか構えすらとっていなかった。不審に思いつつもΔ=0相手に警戒を解いてはいつやられるかわからない。そんな張り詰めた空気の中ようやくΔ=0が動きを見せた。

 

「八雲 雪羽よ。またしてもすまなかった。」

「・・・え?」

 

深々と頭を下げるΔ=0に困惑する雪羽とレイ。それでも雪羽は闇レイの首筋に突きつけたウィオラーケウスは動かさない。・・・どういう事なんだ?Δ=0が頭を下げる程の事をこいつらはやったのか?そもそもこのΔ=0はどっちの世界のΔ=0なんだ?頭の中で複数の理由を考えていても一向に結論に辿り着かない。そのままずっと考えているとΔ=0が再び口を開いた。

 

「今回の件については完全に私の監視不足だった。本当に申し訳ない。」

「監視不足・・・?そもそも君どっちの世界のΔ=0なの?」

「私はレイが闇に堕ちていない正しい方のΔ=0だ。いや、正しい世界など無いな。」

 

幻想五光輝の方のΔ=0だという事が確認でき、どこか安心した素振りを見せるレイ。Δ=0が来ている時点で安心もクソもないのだが。だがそれでも雪羽はΔ=0に対する警戒を解いてはなかった。いくらこちらに味方するような行動を取ってもレイ達の敵。そんな相手を目の前にして警戒など解けるだろうか。

 

「とりあえずその闇レイの処分は私達に任せてくれないか?」

「どうするつもりだ?」

「元の世界に戻す。それだけだ。」

「戻すだけだと!?またこいつらは同じ過ちを繰り返す!なら・・・ここで処分した方が速いだろ!」

 

ウィオラーケウスを振り下ろす雪羽。だがそれはレイによって止められた。レイを振り払おうとするが振り払えない。単純に力だけなら雪羽のが勝っているだろう、だがレイには雪羽には無いような意思の強さがあった。ため息をつきレイの方を向く。

 

「ここまでされたらもう何も出来ねえ。後はお前らに任せたぞ。」

「雪羽君・・・、思いとどまってくれてありがとう。」

 

少し腑に落ちない様な顔をしたままウィオラーケウスを背中に背負いディア達がいる後ろへと下がっていく。レイは明るい笑顔を見せるとΔ=0の方を向いた。

 

「今回の件に君達が関わっていたのは分かった。でも決着をつけるのは・・・。」

「元の世界だな。・・・待ってるぞ。」

 

フルフェイスヘルメットに隠れて分からなかったが確かにニヤリと笑うと青色の裂け目へと消えていった。闇レイはそのまま動かず雲一つ無い、晴天の空を見ていた。そして突如立ち上がり早苗の方を見ずにこう言った。

 

「東風谷さん・・・俺、戻らなきゃ。」

「戻るって・・・どこにですか?」

(異変解決組)の所に戻るんだ。今まで皆にした事を許してもらえるなんて思ってない。・・・だけど俺は皆と一緒にもう一度絆を紡ぎたい。」

「私達を裏切るという事ですか・・・!」

「結果的にはそういう事になっちゃうね。・・・虫のいい話かも知れないけど今までの事を一緒に謝って東風谷さん、君にも俺達の所に来て欲しい。」

 

早苗は立ち上がると明確な敵意を闇レイに向け、どこかへと消えていった。そんな早苗を見て少し悲しそうな顔をして俯く。やっぱりそう上手くは行かないか。でもね東風谷さん、俺は絶対敵でも知らない人でも絆を紡げるって信じてるんだ。その事を思い出させてくれたのは俺が知っているのとは別の雪羽君ともう一人の俺。もう一人の俺よりさらに険しい道になるだろうけど俺は絶対屈しない。だから・・・もう一度俺の事を許してくれるなら今度は君と本当の友達になりたいな。闇レイの顔は怒りや悲しみといった負の感情を全て含めた様な顔からレイみたいな希望に満ち溢れている明るい顔へと変わっていた。激戦が終わった守矢神社に一陣の風が吹く。その風はどこかこの場にいる全員の未来に吹く追い風のように感じられた。

 

「ありがとう皆。」

 

闇レイは一言言い残しその場から早苗の後を追うかのように消えていった。その事に気付いたレイは少し不思議そうな顔をしたがダークに呼ばれ皆の所へと走っていく。・・・多分もう一人の俺は帰ったんだろうな。この出来事で何か変わっているといいけど。和やかな空気で皆と話す。するとディアが疑問を雪羽に投げかけた。

 

「そういえば雪羽。八雲 早苗はどうした?」

「早苗?あいつはお義父さんの誕生日だからって神奈子様と諏訪子様と実家に帰ったよ。」

「まだ八雲 早苗は分かるが何故二人まで・・・。」

「知らん。だがまあ良いだろ。」

「まさに外道だな。東風谷も八雲 早苗も常識に囚われないようだがな。」

 

違いないなと言い、笑う雪羽。それに釣られレイも笑う。このまま数十分話し、とうとう別れの時が来た。時刻はそろそろ午後七時。辺りも完全に暗くなるためレイ達が奇襲に合う可能性もあるがまず送る先は来た場所である紅魔館の為大丈夫だろう。帰り道に関しては知らないが。

 

「今回はありがとう。優しすぎるのが欠点だがそれがお前らしさなんだよな。俺には無いものを持ってるお前だからこそ言いたい。お前ならきっと無くした絆も紡ぎ直せる。・・・根拠は無いがな。」

「ありがとう雪羽君。俺、頑張ってみるよ!だから雪羽君もこれから先頑張ってね!もしまた会えるなら・・・20年後(東方八風凛)でまた会おう!」

「20年後って・・・えらく限定的だな。まあ、会えるならまた会おう。」

 

雪羽の開いたスキマに入っていく幻想五光輝の皆。東風谷さん・・・俺、やっぱり昔の事は思い出せないや。でも君とはもう一度会ってきちんと話がしたい。これで許してくれるなんて都合のいい事は起こらないだろうけど君が言っていた昔の様に君と・・・いや、君も含めた皆と一緒に居たいな。

 

幻想五光輝コラボ編〜Stardust Dreams〜

ChapterEnd




はい、というわけで幻想五光輝コラボ編最終話どうでしたか?
今回で幻想五光輝とのコラボ編が終わる事になりますがどうでしたか?私的には文は下手くそでもレイ君たちの魅力がきちんと伝われば幸いです。って文が下手くそじゃ伝わりませんね(笑)

さて、今回のサブタイトルStardust Dreamsですが名前を聞いた事がある方が多数いらっしゃる事でしょう。ええ、そうです。領域ZERO様の東方vocalアレンジStardust Dreamsです。レイラさんの方の東方境壊伝コラボ編のサブタイトル?がデザイアシューティングだったので私も曲名でお返ししちゃいました(笑)というのもデザイアシューティングを聞いてみたら何やら雪羽に合ったような歌詞だったんですよね。だから私はレイ君達の未来、それに合うような曲であるStardust Dreamsを選ばせていただきました。まあ、歌詞にレイって出ますしね(笑)

まあ、そこは一旦置いといて今回のタイトル『20年後にまた会おう』の意味なんですがなんと・・・この境壊伝の次回作東方八風凛で再びコラボさせて頂くことになりました!やったぜ。というよりそもそもこの境壊伝の次回作があるって事皆さん知ってました?軽く宣伝みたいになっちゃってますが。個人的にはレイラさんとのコラボ編目的でいいですから是非目を通していただけると幸いです。やったねレイラさん八風凛に突撃したいって願い叶いましたよ。

では、レイラさんコラボしていただきありがとうございました!次回もよろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。