東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

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どうも翠月茉弥です。この話を書いている時にある方からアドバイスを頂きました今回はその問題点が改善しているので是非読んでいってください!


第1話常識はずれな現人神と変わった二柱

─長い。そう思いながら雪羽はスキマの中を歩いていた。しかも気持ち悪い目玉ばっかだし何この空間。俺のSAN値がさっきからモリモリと削れているんですが・・・。

 

「そういえばまだあなたの能力を使えるようにしてなかったわね。」

「能力?そんな物が俺にあんのか?」

「そりゃあるわよ私の息子だもの。」

「そうですか。」

 

全く興味が無いように返事をする雪羽。正直能力とか言われても既に一つだけ能力を持っている俺としてはどうとも言えんがとりあえず新しい環境だから使えるに越した事は無いしな。

 

「ちょっと変な感覚するわよ。」

「は?ってうわ!」

「よしこれであなたは能力を使えるようになったわ。」

「いまいちピンとこねえんだが・・・。」

「そんな事言ってる内に・・・ほら、着いたわよ」

「え?」

 

山奥。そう形容できる程の大自然を目の当たりにして雪羽は少し震えていた。都会に住んでたお陰であんまり自然なんて見る機会無かったから本当に良い所に来たと思えてきた。そのまま景色を見てると紫に話しかけられた。

 

「何震えてるの雪羽?」

「いやこの大自然に感動してさ。」

「えーとあなたを受け入れてくれる先は・・・。」

「え?母さんと一緒に暮らすんじゃないのか?」

 

受け入れてくれる先って・・・。それだったらここに連れてこなくても良かったじゃねえか。

 

「残念だけど家の式がうるさくてね。毎日会いに行くから我慢して。」

「なんじゃそりゃ…。」

 

というより式って何だ?あいつなら知ってそうだけど俺はそういうのは専門外だからなあ・・・。立っているのも疲れてきたので地面に座ろうとすると紫が急に声を発した。

 

「ああ あそこね!雪羽はぐれないようについてきて。」

 

そう言うと紫は空を飛び出した。え?この人空飛んでるよ?もはやファンタジーとかSFの世界だよそれ。ってここ幻想郷か。

 

「俺飛べねえよ!」

「能力と一緒に妖力も解放したから飛べるはずよ。」

「どうやって!?」

 

正直妖力って言葉が気になったがとりあえずそれは置いておく。そのまま困惑していると紫が飛び方を教えてくれた。

 

「足に力を入れてみなさい。」

「こうか?ってわああ!?」

 

雪羽の体が急上昇する。そのまま途中で止まり宙吊りのような体勢で紫の方を見るとクスクス笑っていた。

 

「飛べたじゃない。」

「すげー怖いわこれ。」

 

流石幻想郷。幻想と名のつくだけあって普通じゃねえわ。初めての飛行に不満を感じつつも少し満足そうな顔でそのまま雪羽の追いつけるスピードで飛んでいった紫の後を追った。

 

ところ変わって雪羽がスキマをくぐる18分前の守矢神社。

 

「今日来るって言っていた紫さんの息子ってどんな人ですかね、諏訪子様?」

「紫から聞いた話だとかなり妖力が高いみたいだけどねー。」

「そんな奴を敵に回したら骨が折れるだろうねえ・・・。」

 

神奈子がため息をつきながら座っていると諏訪子がクスクスと笑い始めた。早苗も笑ってはいないものの少しあららといった顔をしていた。何よ。何がそんなにおかしい訳?御柱ぶつけるわよ?少し苛立ちを感じているとイライラしている事に気づいたのか早苗が口を開いた。

 

「あの〜・・・その人がここに来るんですよ?」

「フフッそういえば神奈子紫が来た日酔ってて話聞いてなかったね。」

「とりあえず私は夕飯を作ってきますね。」

 

早苗はそう言うと台所の方へ歩いていった。それを諏訪子が見てると段々顔がにやけてきていた。

 

「早苗きっとあの子が来たら喜ぶだろうね。」

「ん?何でよ?」

 

諏訪子の言った言葉の意味が理解できず聞く神奈子。諏訪子は神奈子の方を向くと早苗にも来る子にも言わないでよと念を押して神奈子に言い始めた。

 

「だってその子早苗の初恋の相手だもん。」

「…え?」

 

場面は戻って再び八雲家。山を空を飛びながら登っている俺達は登り始めてもう10分が経とうとしていた。結構高えなこの山。

 

「あっ。あったわあそこよ。」

 

紫が指差した先には鳥居があった。ふーん神社か。別に神社は嫌いじゃないんだけど何か出てきそうで怖いな。

 

「神社…?」

「ええそうよ。」

「大きいな…。」

 

今まで生きてきた中で間近でこんな大きい鳥居を見たことが無い為ずっと鳥居を見ていると下から聞き覚えのある声がした。

 

「あなたが今日からここに住む人ですか?」

「あっはい。俺は八雲 雪羽と言います。あなたは?」

「私ですか?私は東風谷 早苗と言います。」

 

早苗・・・?声と顔は確かにあの早苗そのものだが本当にあの時俺の目の前で遠くに行った早苗なのか・・・?思わぬ再会に声をかけようとするが思うように声が出ない。すると早苗が話し始めた。

 

「あれ?雪羽ってまさかあの雪羽さんですか!?」

「覚えててくれたのか!?」

 

思わぬ言葉に喜ぶ雪羽。とりあえず落ち着いて餅つけ俺。焦り過ぎて段々訳が分からなくなってくる雪羽。混乱する雪羽を気にせずそのまま話し続ける早苗。

 

「ええ。あなたの事を覚えてない人なんているんですか?」

「まあ・・・そうだよな。ずっと授業サボって学習室に引きこもってた訳だし。」

「そうですね。私も何回雪羽さんを授業に出させようとしたか覚えてませんよ。」

 

そう言い笑う早苗。ハハッ本当に元気そうで良かった。すると雪羽の中にある疑問がよぎった。

 

「なあ・・・早苗も幻想郷にいるなら何か能力を持ってたりするのか?」

「ええ持ってますよ。」

「どんな能力なんだ?」

「私の能力は奇跡を起こす程度の能力です。」

 

・・・奇跡を起こす程度?程度じゃなくね?凄すぎないかそれ。俺なんて持ってる能力の内分かってるの本当に程度ぐらいなのに?すると思い出したかの様に紫の方を向くと解放してもらったばかりの能力は何なのかを聞いた。

 

「俺の能力は『境界を操り破壊する程度の能力』らしい。」




はいというわけで第1話終わりでございます二柱って書いた割に全然出てきませんでしたねすいませんとうとう雪羽の能力も分かった訳ですしこれから本格的にストーリーが進みます。是非良かったら次回も見てくださいね
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