「くそっ!廃墟って言ったってこの辺りに大量にあるじゃねえか!」
早苗が見つからず苛立つ雪羽。そんな状況でも落ち着いている慧音は流石と言うべきなのだろうが今の雪羽にはそんな事を考えている余裕などなかった。
「とりあえず落ち着け雪羽。一回耳を澄ましてみたらどうだ?」
「耳を澄ましてどうなるんですか?」
「まあやってみれば分かる。」
雪羽は慧音の言う通りに耳を澄ましてみた。・・・?何か声が聞こえるが・・・。
「このっ!おとなしくしやがれ!」
「…分かった!あそこだ!」
そう言って雪羽は声がした方の廃墟へと走って行く。待ってやがれクソ野郎共。状況によっては皆殺しだ。そんな事を考えながら歩いていると廃墟の前に立っていた。
「ちっ…!扉に鍵がかかってやがる・・・!」
そう言うと雪羽は2,3歩下がり走り扉を蹴り壊した。扉が吹き飛びガゴーンと鈍い音が鳴る。その下敷きになったのか2,3人程度の悲鳴が聞こえた。
「うわあ!?なんだてめえ!?」
「テメエらが早苗さらった連中か?」
「早苗?ああ あの緑色の髪のやつか。」
誘拐犯がそう言った瞬間雪羽はその男の目の前までスキマで瞬間移動して男の顔面をおもいっきり殴り飛ばした。殴り飛ばした男は吹っ飛ぶと机に頭をぶつけそのまま気絶した。座っていた男の一人が激昴しながら立ち上がる。
「おいお前!こんなことしてただで済むと思ってんのか!?」
「お前らが早苗さらった時点でただで済まそうと思ってねえよ。」
「ならば死ねえ!」
刀2弓3素手5か。正直人間が武器をもち束になってかかっても雪羽の勝利は揺るがないのだ。刀持ちを1人倒し刀を奪いそれを使い残りの人間を切り裂くその姿はまるで狂った鬼のようだった。
「ふう…最初っからこんな事しなければこんな目に遭わなかったんだ反省しろよ?って言っても死んでるから反省できないか?」
狂った笑みを浮かべた雪羽のその言葉を聞いた瞬間慧音は思わず身震いしてしまった。それも無理はないあんなに争い事を好まなそうな雪羽が10対1に対して無傷で全員殺してしまったのだから。
「ん?どうしたんですか?」
「あ…ああ何も無い。」
「そうですか?」
「今聞くのもおかしいが君は外の世界でも戦い慣れていたのか?」
「いえどっちかって言うと争い事は避けていました。」
だとするとあれは彼の妖怪としての本性なのか?いや今はそんな事を考えるのはやめよう。今は早苗を助けるのが先決だ。雪羽と一緒に奥に進む慧音。最深部に着いたらしくおもいっきりドアを蹴り破るとそこには椅子に縛りつけられている早苗がいた。
「雪羽さん!?ここは危ないです私なんか放っておいて早く逃げてください!」
「雪羽?ほーあんたが最近ここに来たって奴か。」
「とりあえず早苗を放してもらうぞ。」
「俺の部下をさんざん倒してくれたんだ。その落とし前はつけてもらうぞ?」
「犯罪者に落とし前なんかつけねえよ。」
そう言った瞬間雪羽の頬の横を拳が通り過ぎた。・・・弱くも無いしそれほど強くも無い。だが人間としては強いほうだな。好戦的な相手を前に戦闘態勢をとる。
「はあ・・・平和的に解決はできないか・・・。」
「おとなしく仲間の為に死んでくれ…!」
「我は汝、汝は我。」
「…は?」
影符『ペルソナ』
スペルカード宣言をした瞬間雪羽の体が部屋から消えた。
「うおっ!?あいつどこへ行きやがった!?」
そう言った親玉らしき奴の死角に弾幕を撃ちこんだ。ふんざまあねえな。殺傷力なんかは付けてないんだが精神的にダメージを受けるようにしといた。それで死ね。
「なっ…!?そこだと…。」
そう言うと親玉らしき奴は倒れた。ベタ過ぎて飽き飽きするぞそのセリフ。もうちょっと残酷な仕打ちが必要か?
「ふう・・・じゃあ一段落したし帰るか?」
「そうだな。」
「そうですね。」
そうやってこれで雪羽の初めての人間の里への外出は終わった…はずだった。
はいというわけで第4話どうでしたか?バトルシーンは初めて書いたのですがこんな感じでしょうか?では次回も良ければ見ていってくださいね