東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

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更に暑くなってきましたね翠月茉弥です。今回は春香の初弾幕ごっこです。というより弾幕ごっこ自体この小説で初めてのような気がします(汗)では本編の方をどうぞ~


第26話 再生か崩壊か

春から夏へ変わる前で美しい妖怪の山。その上に建つ守矢神社、その本殿前でスキマ妖怪は膝をついて泣いており、そのスキマ妖怪に迫る黒い影、現人神らはそのスキマ妖怪を守ろうと身構えていた。

 

「…さっきから聞いてたら勝手にお兄ちゃんに罪を擦り付けてばっかり…いい加減にして!」

 

春香は珍しく怒っていた。兄に責任を全て擦り付けようとしたこと、そして姉の事をネタにしたのが許せなかったのだ。

 

「私は貴女だ。本当はそう思っていたのもわかっているのよ?」

「やったのはあの車に乗ってた人だ!お兄ちゃんは関係ない!」

 

春香は影の言葉に反論する。やはり血が繋がっていないとはいえ唯一の兄妹を悪い扱いされるのは嫌なのだ。

 

「春香…もういいよ。俺は姉さんと本当のお前の兄さんを殺した。だから、俺が殺されるのも当たり前だ。」

「だったら早苗さんはどうなるの?お兄ちゃんの彼女でしょ?ずっと一緒に居てあげなよ。」

 

春香は意気消沈している雪羽を、雪羽の大切な人の名前を使い、励ます。

 

「そうですよ雪羽さん。貴方が居なくなったら私泣いちゃいますよ?」

「でも…。」

「でもじゃありません。死んでしまったお姉さんや本当の春香ちゃんのお兄さんの分まで生きましょう?」

「早苗…分かった。」

 

早苗の言葉でやっと雪羽は立ち直った。春香はなんで早苗さんの時だけ…と愚痴っている。そしてそんな春香を慧音はまあまあと宥めている。

 

「和気あいあいとしてるんじゃないわよ!」

 

ずっと放置されていた春香の影がとうとうキレた。春香はキレている春香の影を見ながらこう言った。

 

「うるさいな~分かってるよ。貴女は私でしょ?なら私が決着付けてあげる。…この世界のルールで。」

「この世界のルール?」

「うん。弾幕ごっこで決着を付けるの。」

 

弾幕ごっこ。それは幻想郷の異変等で、勝敗を付けるのによく使われる手段。またの名をスペルカードルール。

 

「いきなり何を言い出すと思えばただの遊びじゃない。」

「従ってくれないなら貴女を壊す。」

 

永遠亭に運ばれて以来コントロールできるようになったのか、春香は能力を使って脅し始めた。そんな春香を見て影はフッと笑いこう返した。

 

「怖いなー仕方ない、従ってあげるよ。」

「上から目線で答える権利は貴女には無いよ。…そろそろ始めよっか?」

「…ええ。泣いて後悔しないでよ?」

 

その言葉と同時に、春香と影は空へと飛んだ。春香は桜色の美しい弾幕。影は黒色の暗い弾幕。相容れぬ二つの色の弾幕がぶつかり合い、スペルカードルールの理念の一つ 美しさと思念に勝る物は無し を体現していた。

 

「キリがないな~…そろそろスペルカード使おうかな?」

「鬱陶しいな…スペルカード使おうか?」

 

春香と影は同じような事を口走った。雪羽は影と本体は大体考えている事は一緒なのか、と思っていた。

 

「いいや使っちゃお。春符『ブロッサムブリザード』」

 

春香がスペルカード宣言をすると同時に、春香の後ろから桜の花の形の弾幕がランダムに放たれた。が、それを影は予想し避ける。そして影もスペルカード宣言をした。

 

「面白くなってきたじゃない…!花符『墨染桜』!」

 

影がスペルカードを使うと、灰色の桜の花の形をした弾が春香へと向かう。

 

「弾の形パクられるとは…嫌だねえ本当に。」

 

春香は溜め息をつくと、影のスペルカードを回避し始めた。

 

「…春香の勝ちだな。」

「え?」

 

突如春香が勝つと言い出した雪羽に、早苗は不思議そうに首を傾げる。それを見た雪羽がフッと笑うと、理由を説明し始めた。

 

「今の状況、弾幕ごっこに慣れてる幻想郷の住人なら分かるだろ?」

「…あっ。」

 

慧音が分かったような声を出す。それを確認した雪羽は説明していいですよ。と目でサインを送った。

 

「ええ~とな、雪羽が言いたいのは影は春香を倒す事しか考えていないから、ランダムに動く春香のスペルカードに対応できなくなる。ということだろう。」

「流石慧音さん。大正解。見てみろ早苗、現に影はもう対応しきれなくなってきてるだろ?」

「本当ですね…。」

 

実際早苗が見たタイミングではもう春香の弾が影へ当たるのは時間の問題という状況だった。そして影が危うい感じでフラッと動くと─被弾した。

 

「決着。私の勝ち。」

「あちゃー…負けちゃったか~。」

 

負けた影の言葉に影以外の全員がお前そんな喋り方しねえだろ。というツッコミを入れた。

 

「負けちゃったもんは仕方ないね、ありがとう楽しかったよ!?」

「「「「!?」」」」

 

春香の影が春香と握手しようとすると春香の影は爆散した。

 

「嘘…!?」

 

この出来事には春香も驚きを隠せない。

─何処かの洞穴。ここの中に一人の女性が居た。

 

「馴れ合いは影にはいらない。なんでそんな事をするのかしらね…」

 

その女性の姿が太陽の光によって少しだけ見える。その女性は右目に眼帯をしており頭巾を被っていた。

 

 

 




はいというわけで第26話どうでしたか?
「俺は最後に出てきた奴が気になるな」
「私も雪羽さんと同じです」
ああ、あの女性ですか。小説、番外編含め、一から読み返してみたらヒントが載っていますよ。(宣伝)
「露骨な宣伝ありがとう。」
では次回も良ければ見ていってくださいね。(見ていってくれ。)
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