刀華が入院してから4日後。雪羽は絆と桜花を連れて刀華のお見舞いに来ていた。冬華は桜花のネックレスになってついて来ている。雪羽は行き道で何も喋らなかったが桜花と絆は姉弟らしく喋っていた。
「桜花お姉ちゃんは今までずっと何をしてたんですか?」
「ん〜?私はお母さんみたいに寝てたかな〜。」
どうやらスキマ妖怪はよく寝るらしい。この事を話を聞いて再確認した雪羽は自分も寝てしまわないかと不安になっていた。まあ雪羽は動く方だから寝る事はほとんど無いだろう。そうしていると一行は永遠亭に到着した。永琳に一言挨拶してから刀華の病室へと向かった。
「・・・まだ寝てるか。」
「これで何日目なんですか?」
「4日目よ。後3日で起きてくれるといいのだけれど・・・。」
冬華は元の姿に戻り刀華の顔を撫でた。雪羽と桜花は近くにあった椅子に絆と冬華を座らせると桜花は飾られた花の水を換えに雪羽は永琳に状況を聞きに行こうとした時外から大声が聞こえた。
「刀華と冬華いるなら出てこい!」
この声を聞き冬華は隠れる。異様な光景に3人は驚く。永遠亭の前に30人くらいの刀華や冬華と同じ種族であろう者達が武器を持って立っていた。
「チッ・・・永遠亭にまで付いて来やがったか。」
「潰す?」
「とりあえず俺が外に出るから桜花姉と絆は入口辺り守っててくれないか?」
「「わかったわ。(わかりました!)」」
雪羽は永遠亭の外まで走る。永遠亭の外に出た頃には既に見た人数より遥かに多くなっていた。
「何のつもりだ?」
「そりゃあ自分の式を守らない主人はいないだろうよ。」
「ほう。あんたが刀華の主人か。一つ忠告しておく。3数える内にそこをどかないと殺すぞ?」
言ってすぐ群れのリーダーらしき人物が数え始めた。その忠告自体は雪羽に意味は無かった。もとより雪羽はここをどくつもりも無く殺されるつもりも無い。逆に雪羽が殺してしまう側になる可能性があるだけである。
「どくつもりは無いか。分かったお前らこのガキを殺してしまえ!」
その言葉と同時に大量の人が雪羽に襲いかかってきた。雪羽はそれと同時に構える。まず最初に来た一人を蹴りで地面に伏せさせると二人それで転けた。そしてその二人の頭を踏む。そうしていると十人弱が永遠亭の中に入っていってしまった。油断する十人。すると一人の頭が踏んづけられた。桜花だ。その後雪羽の方を向きこう言った。
「雪羽?十人くらい中に入らせるなんて警備が甘くないかしら?」
「仕方ないですよ。こんな人数が相手なんですから。」
絆もどうやら追いついたらしく桜花の隣に立っていた。その手には御柱が握られており服装も神奈子の物らしくなっていた為神奈子の絆を使ったのだと一目で分かる。絆は向かってきた敵を片っ端から御柱で叩いた。
「いつ見ても御柱の威力は凄まじいな・・・。」
雪羽は何人かを相手しながら絆の御柱の威力を見て驚いていた。突っ込んで行った敵が大体玄関前まで飛んできているのだ驚かない訳が無い。冬華は怯えたまま病室の角に座っていた。少し落ち着いたのか冬華は刀華の寝ているベッドの所へと向かった。だがそこには刀華の姿は無かった。代わりにあるのは白く美しい刀。気づくと冬華はそれを持って雪羽の所まで走っていた。
「刀華がいねえと大勢はキツいな・・・。」
「雪羽さん!」
その声に雪羽は後ろを見る。冬華が刀華を持って走ってきたのだ。そして刀華を雪羽に投げると自分も刀になり雪羽の下へと向かう。雪羽は右手に刀華、左手に冬華を持ち再度構え直した。
「I'll play Do not come!(来な遊んでやるよ!)」
雪羽は一言言うと群れに突っ込む。予想外の出来事に驚いた群れの者達はまともに戦えていなかった。だが雪羽はほぼ無抵抗の敵を斬る。残酷だと思われるかも知れないが彼らは無抵抗の刀華と冬華に暴力を振るっている。ならば斬られても文句は言えない筈だ。一人がようやく抵抗らしい抵抗を始めた。だが全くの無意味だった。雪羽は相手の腹に刀を2本刺すと絆の方に向けて投げた。それを絆が御柱で打ち返す。飛んできた時に刺さったままの刀を抜くと相手の方に向けて飛んでいった。5.6人が気絶する。雪羽は一人逃げ出そうとする影を見逃さなかった。
「おいリーダーさんよ。部下を置いて一人だけ逃げようとはいい度胸してるじゃねえか。」
持っている刀を地面に刺しリーダーの服の襟を掴むと雪羽はスペルカードを使った。
掴符『キャッチングスター』
勢いをつけて思い切りリーダーの頭を地面に叩きつける。そしてその後顔面を踏む。そして地面に刺さったままの刀を抜くと雪羽は大勢の敵に向かってこう言った。
「お前らのリーダーは倒れた。今降参すれば俺らはこれ以上を被害を加えない。だが降参しなければ続ける。さあどっちがお前らにとって有益かよく考えるんだな。」
その言葉を聞き残党は全員武器を置いた。それと同時に絆は元の服装に戻った。冬華も元の姿に戻る。そしてしばらくすると右手に持っていた刀華が元の姿に戻った。
「・・・まだ起きてないか。」
雪羽は元の姿に戻った刀華を背負いながらそう言った。何故刀華が刀に変化していたのかそれは誰にも分からない。だがただ一つ言える事は刀華は主人の危険を感じ無意識の中で刀に変化した事だ。雪羽と刀華の信頼関係がそうさせたのか、それとも能力の暴発だったのか。だがなんにせよ刀華と冬華が無事だったのだこれ以上の事は無い。相手した者達は死んでない者以外は永遠亭で治療を受けた。全員が一応反省しているらしく冬華と刀華に謝っていた。これで二人の過去に決着はついたのだろうか。冬華に聞いた所、自分は決着がついたから多分刀華の方も決着がついているらしい。彼女ら姉妹を引き裂いた里の暴力。これらは永遠に許される事では無い。だがそれが結果として二人を再び巡り会わせる事になったのだ。結局二人のすれ違いは里の暴力を振るっていた者により治された。それがあながち間違えではないから皮肉だ。あの関わった蓬莱人はそこまで見通したからこそ皮肉と評したのか、それは彼女にしか分からない。
はいというわけで第43話どうでしたか?
「I'll play Do not comeってダサくね?」
一応それあなたの決め台詞ですよ?
「いや。ダサすぎんだろ。」
来い遊んでやるよ。って英訳したらこう出たんですからいいじゃないですか。
「お前は何を英訳してるんだ。」
あなたの決め台詞を考えていたんですよ!
「ハア・・・まあいい。で?次回はようやく後日談か?」
そうですね。やっと緋想天の終わりです。では次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)