東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

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※注意※今回は少々過激な表現がございますそれが苦手な方は戻るボタンを押す事をおすすめします。朝起きるのがめちゃくちゃ遅くなってきた翠月茉弥です。今回は注意にも書きました通り少し過激な表現が内容に出てきます。それでもOKな方は本編の方をどうぞ〜


第44話 影の過去

襲撃から3日後の昼刀華は無事退院し、昨日異変が完全解決したらしく今日の夜は宴会もあるそうだ。その為雪羽は博麗神社に持っていく物の買い出しに人間の里に行っていた。必要な物を順調に買っていき30分後にはもう買う物はすべて買っていた。だが久々の人間の里。何もせずにこのまま帰るのはもったいない。更に刀華も無事退院したのだ、退院祝いに何か買ってあげてもいいだろう。

 

「なあ刀華。お前何か欲しい物あるか?」

「え?欲しい物ですか?んー・・・そういえば冬華がここにあるお団子屋さんが美味しいって言ってましたね・・・。」

「団子でいいのか?」

「ええ。丁度甘い物が食べたかったので。」

 

その言葉を聞くと雪羽は団子屋へと向かった。歩き始めて2分。その話の団子屋を見つけた。だが席が空いてなくどうしようか迷った時奥の方から聞き覚えのある声が聞こえた。

 

「雪羽ー?座る所無いなら僕の所来なよー!」

 

影無の声だ。久々に聞いた声の先に雪羽は刀華を連れてさっさとその声の先に歩いた。そして影無の隣に座ると注文し影無と話し始めた。

 

「久しぶりだな。刀華のお見舞いに来てくれてたって話は聞いてたがな。」

「僕だってお見舞いぐらいは行くよ。」

 

話していると店員が団子を持ってきた。雪羽のはみたらし団子、刀華のは三色団子だ。少し食べながら話していると前を通った女性が竹串を落とした。それを影無が拾い女性に渡す。女性はお礼を言うと店員にお金を払い立ち去った。すると影無が突然頭を抑えて苦しみ始めた。急いで刀華が駆け寄る。少しすると落ち着いたらしく席にすわりお茶を飲んだ。

 

「雪羽・・・思い出したよ僕の過去。」

「本当か!?」

「でも・・・思い出さなかった方が良かったかも知れない。」

「そんなに辛い過去だったのか?」

「うん・・・教えてあげるよ。」

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今から300年前。人間の里では未だに裏で奴隷の売買が行われていた。そして買われた女性の奴隷が買った男の息子と恋に落ちた。そして結婚できないならばせめて子供だけは残そうと産まれたのが博影 影無だ。彼女の本名は陽月 光(ひづき ひかり)今の名前と対照的になる名前だ。光が産まれて2年が経った。とうとう買った男に光が見つかった。子供を守ろうと母親と父親は必死に説得した。だがそれも虚しく父親は妖怪の山に放り込まれ、母親は更に酷い仕打ちを受ける事となった。そしてそれから6年後。光は酷い扱いながらもなんとか生きながらえていた。すると男に光は連れていかれた。連れていかれたのは寝室。全く意味が分からない光は男に聞いたが何も答えず光を布団に押し倒した。女の子である光には男に対抗できる力は無い。光は為す術無く服を破られ男に犯された。それが何回も続いた。既に光の体は外も中もボロボロだ。その度に古いながらも新しい服を着せられてた光に母親は疑問を抱き男に聞いた。だが男は仕事で服が破れただけだと答え真実を話さなかった。それから1ヶ月経った頃とうとう光は泣きだし母親に相談した。その事を聞いた母親は置いてあった果物ナイフを持ち出すと何も言わず男の所に向かった。男の後ろに立ち男を刺そうとする。だがそれは叶わず男に返り討ちにあった。それを見ていた光は無意識の内に目覚めた能力を使っていた。影を変化させる程度の能力。影を槍に変化させ男を光は刺した。男は驚いた顔をしたまま地面に倒れた。ようやく光は自由の身になった。光は外に走る。だが周りの自分の見る目は恐怖の目ばかり。光は名前など以外何も分からない頭で考えた。そして考え始め1週間ようやく答えが出た。自分の顔と服には男の血がついていたのだ。そして遠くから声が聞こえた。

 

「ここに人殺しがいるんだな!?」

「ああ。人殺しは殺さないとな。」

 

来たのは斧を持った男が3人。全員光の姿を見るなり襲いかかって来た。光は何も考えずに逃げた。ただただ殺されない為に走った。走っていると着いたのは寺。光は隠れられる場所が欲しかった。見つけるなりすぐに寺の中に入り隠れた。だがそれはある化け物を封印する為に用意されていた寺だった。光は何も分からないまま体が拘束された。そしてお坊さんが歩いてくるとこう言った。

 

「ああ。なんて可哀想な子だ。自ら化け物の生贄になる為に来るとは。」

 

その言葉に光は言葉を失った。そしてお坊さんは何か念仏を唱えだすと光の意識は無くなった。残ったのは空っぽの肉体。光はこの世から消えられる感謝を残しながら亡霊へと変化していった。

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「何て事があってね。」

「「・・・。」」

 

話を聞き雪羽と刀華は黙っていた。今だに暑い筈なのに影無が長袖を着ている理由もこの事からだろう。だが一つ不可解な点があった。何故殺される事を嫌ったのにこの世から消えられる事に感謝したのか。これでは死にたかったのか生きたかったのか分からない。死にたかったならば大人しく男達に殺されていただろう。なら何故逃げたのか本能がそうさせたのかそれは影無にしか分からない。その事を聞こうとしたが既に影無の姿は無く置き手紙があるだけだった。―僕が過去を思い出しても僕は博影 影無だからもう陽月 光とは関係ない。だから雪羽と刀華ちゃんは気にせずもうこの事を忘れて。―置き手紙にはそう書いてあった。あまり気にしすぎるのも悪いと思い雪羽は代金を払うと刀華と守矢神社に帰った。今日は宴会だ。影無にも楽しんでもらわないと意味が無い。その事を思いながら雪羽と刀華は宴会の準備を進めた。




はいというわけで第44話どうでしたか?・・・大丈夫ですよね?消されないですよね?
「さあ?だが少しR-15には相応しくない内容じゃないか?」
でもねえ・・・奴隷って案外考えるの難しいんだよ?
「じゃあその設定にしなければ良かったじゃないですか。」
久しぶり刀華。じゃなくて少しメタくないですかね?・・・まあいいやでは次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)
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