影無が過去を思い出してから何時間か経った後宴会は予定通り博麗神社で行われた。宴会では紫に娘がいるという事が知られ桜花の周りにかなり人が集まり、更に少し全員から距離を置いていた冬華の周りにもいつの間にか人が集まっていた。冬華が口下手で人見知りな事を知っている刀華はこの光景を見て少し驚きつつも安心した顔をし、橙の相手をしていた。刀華が橙の相手をしている時少し藍の顔が怖かったのは置いとくとして雪羽はどこから持ってきたのか分からない酔わないウ○ッシュを早苗に渡していた。すると後ろから天子が瓶を持って雪羽の所に走ってきていた。それを追いかける衣玖。(やれやれ衣玖も大変だな・・・。)そう思っていると衣玖が天子に向かって一声掛けた。
「あっ・・・!総領娘様お待ちください!」
「雪羽~!私とも飲みなさーい!」
「ちょっ!瓶持ったまま肩組もうとしてくんな!危ない!」
雪羽のそんな光景を見て早苗の顔も藍と同じ様な顔になった気がするが雪羽も天子も気づいていなかった。気づいたのはただ一人空気を読む程度の能力を持つ衣玖だけだった。早苗が持っている缶がミシミシと音を立て少しずつ中身が出てくる。止めずにそのまま見ていると早苗の手はもうウ○ッシュのソーダでベタベタになっていた。すぐに衣玖は早苗の手をどこから出したか分からないハンカチで拭いた。流石空気が読める大人の女性。対応も手馴れている。まあ大方天子のせいでこういうのに慣れたのだろうが。そうしていると風がチラチラと縁側の方から雪羽の方を見ていた。それに気づく雪羽。天子の肩から離れ縁側に行くと風と話し始めた。
「なんだ?俺が天子と話してるのが嫌か?」
「そんな訳じゃないですけど・・・。」
「じゃあなんだよ?ヤキモチ妬いてんのか?」
「だからそんなのじゃないですって!」
「ハハッ冗談だよ。」
ムーッとなりながら雪羽と話す風。正直それが早苗だったら雪羽はかなり焦るがまあ男同士腹を割って話したい事もあるんだろう。雪羽は風をからかい終えると真面目に話を聞いた。
「・・・正直悔しいです。」
「はあ?お前何言ってんだ?」
「いつも天子さんはあなたの事ばかり考えていて、知らぬ間に地上に降りてるかと思えばあなたに会いに行こうとしてる。たまに何か椅子に座りながら書いてると思えばあなたに手紙を書いてる。本当に羨ましくて悔しいですよ・・・。」
「風・・・。」
風は言いたい事を全て吐き出すと泣き始めた。風の背中を撫でる雪羽。どこかその顔は悲しそうな顔をしていた。そして一回笑うと風にこう言った。
「一緒に飲もうぜ。天子や衣玖後早苗と一緒にさ。」
「・・・え?」
「まあ早苗は俺が一緒にいたいだけなんだけどな。」
そう言うと雪羽は笑いながら頬を恥ずかしそうに掻いた。それを聞き勢い良く頷く風。[恋は盲目]その言葉はもしかしたらあの二人の為にあるのかも知れない。雪羽は風を連れ元いた場所に戻る。早苗も何があったか察した様で笑顔で風を向かい入れた。するとほとんどの人が周りに集まっていた。全員がそれを見ると飲むのを再開した。雪羽もまだまだ続く宴会を楽しむ―はずだった。
「早苗~♪」
「え!?あの・・・雪羽さん近いです///」
急に雪羽がもたれかかって来て早苗の顔は真っ赤になる。酔わないウ○ッシュを飲んでいる筈なのに酒を飲んでいる並に早苗の顔は真っ赤だった。するといきなり紫が後ろから来た。
「あら。ちょっと瓶の中身を入れ替えたらこんな事になるなんて。」
「紫さんじゃないですか。何を入れたんですか?」
「スピリタスよ。」
「スピリタス!?」
早苗が驚きのあまり大声を上げる。酔っている雪羽以外何に驚いてんだこいつという顔をしていた。
「それってめちゃくちゃ強いお酒じゃないですか!」
「あらそうなの?知らなかったわ~。」
「絶対知ってましたよね!?」
雪羽は酒にはかなり強い筈だが珍しく酔っている。一体何本飲んだのか?答えは2本。雪羽にとってはたった2本で酔っているのだ。雪羽が酔っている光景などあまり見られないがとりあえず分かった事が一つ。雪羽は酔うと甘え上手になる。早苗と天子にとっては最高の事が分かったのかも知れないがその他から見ると面白い事を知った程度にしかならない。そうしていると更に雪羽は甘え始めた。
「ん~♪やっぱり早苗は可愛いな~。」
「かっ・・・かわ・・・可愛い!?///」
更に早苗の顔が赤くなる。そろそろオーバーヒート直前だろう。騒ぎに気づいたのか刀華が来ると少し呆れた様な顔をして頭を抑えた。雪羽が酔ってしまったが宴会は変わらず進む。ちなみに雪羽の酔いが覚めた後早苗は少しだけ雪羽に復讐で甘え返したらしい。雪羽の反応はまあ・・・言うまでもないだろう。
はいというわけで第45話どうでしたか?雪羽酔ったら何か面白い感じになりましたね~。
「改めて聞くとかなり恥ずかしいな・・・。」
堂々と大量の人がいる前で彼女に可愛いなんて言う度胸無いもんね。
「本当に凄かったですよあの時の雪羽さん・・・。」
はは・・・気にしないようにしてとでは次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)