さとりと別れて2時間後何故か全体を探しても誰も見つからなかった為雪羽は街に繰り出していた。地底の街は人間の里より少し寂れているものの第二の人間の里と言っても何ら変わりない程賑わっていた。まあ人間はここにいないが。とりあえず街の端まで歩いていると橋が見えた。橋の上には金髪の女性が2人と緑髪の桶に入った女性が一人いた。
「始めまして。ここで何をしてるんですか?」
「初対面の人に気軽に話しかけれるなんて・・・妬ましい・・・。」
「まあ落ち着きなってパルスィ。何も私らはただここで雑談してただけさ。」
「そうそう。」
パルスィと呼ばれた女性からの視線が痛いがあえて気にしない事にする。というより桶に入った女性の桶の中に頭蓋骨が見えたような気がするのは気のせいか?すると上から急に火が落ちてきた。
「うわあ!?」
「フフッ引っかかったー。」
「こらキスメ。イタズラはよしなよ。」
「はーい・・・。」
「別に気にしてないので大丈夫ですよ。」
キスメはしょんぼりとするが雪羽の言葉を聞きパーっと顔が明るくなる。その様子を見て雪羽は微笑む。またパルスィからの視線が強くなった気がするのだが気のせいだろうか?すると2人を纏めてるらしい女性が雪羽に話しかけた。
「そう言えばまだ私は名乗ってなかったね。私は黒谷 ヤマメ。あんたは?」
「俺は八雲 雪羽と言います。」
「ん?八雲?あの胡散臭い奴の息子かい?」
「ええ。あの胡散臭い奴の息子です。」
ハハッと笑う雪羽。自分の親に対して少し酷い扱いをしている様に見えるがこれがこの親子なりの信頼関係なのだ。紫もそんな感じに答えてるだろう。(本当に仲がいいんだねあの親子は。)ヤマメは雪羽を見ながらそう思っていた。
「親子の仲がいいなんて・・・妬ましい・・・。」
「はあ・・・嫉妬する妖怪と言えどここまで嫉妬してると雪羽が大丈夫か心配になってくるよ・・・。」
「結構雪羽参ってきてるよ?」
雪羽は顔には出してないつもりだったが顔に出ていたらしくキスメはその事に気づいていた。ヤマメとキスメは日常茶飯事なので慣れているが雪羽は初対面の人なのでかなり体力を消耗していた。視線に耐えるだけでこんなに疲れるとは雪羽も予想していなかっただろう。
「雪羽も参ってきてるしこの辺りの店にでも行くかい?」
「そうする?」
「別に俺はいいですけど・・・。」
「あら。かなり消耗しちゃってるね。早く行こうか。」
少年少女移動中・・・
地底の何処かにある居酒屋珍々亭。この店の店主はミスティア・ローレライである。え?ミスティアが何故地底にいるのかって?気にするな。かなり賑わっており、席を取るのも苦労するらしいのだが運良く席を取れた。
「ご注文は何にしますか?」
「えーと・・・。ってあれ?みすちー?なんでここにいんの?」
「雪羽さんじゃないですか。あなたこそ何故ここに?」
「おや?あんたら知り合いなのかい?」
「まあ一応。」
二人が知り合った理由は一回神奈子に地上のミスティアの屋台に連れて行ってもらい何故か意気投合し仲良くなったのだ。雪羽がみすちーと呼んでいる理由はミスティアの呼び方をミスティアと呼ぶかローレライと呼ぶか散々迷った挙句面倒臭いからみすちーでいいやという事で決まった呼び名である。雪羽がそれで決めた時は少し嫌な顔をしていたが今では普通にみすちーで通っている。
「んー・・・じゃあ普通に純米酒と八目鰻で。」
「じゃあ私らは熱燗と八目鰻で。」
「はーい。」
ミスティアは厨房へと走っていった。ヤマメが私らは熱燗と八目鰻でと言ったが自分で勝手に決めたのでは無く知らぬ間に話し合っていたらしい。すると大声が聞こえた。酔っ払いの喧嘩だろうか?雪羽達がその方向を見ると案の定酔っ払い達が喧嘩していた。止めようと席を立とうとした雪羽の隣を金髪の背の高い女性が通った。その女性は酔っ払い達の方に行くとこう言った。
「やめな。あんたらのせいで酒が不味いんだよ。」
「なんだとてめえ?」
「なあ・・・やめとけって。」
酔っ払いの友人であろう男が酔っ払い二人を止めようとする。だがそれは意味は無く男達は女性の方に向かっていった。女性はニッと笑うと地面に二人を叩きつけた。
「はあ・・・悪いな店主さん。地面汚しちまった。」
「いえ・・・別に構いませんが・・・。」
ミスティアに向けて女性は頭を掻いて謝るとまた席に戻って飲み直していた。気になった雪羽はミスティアに聞いた。
「なあみすちー。あの人何者なんだ?」
「ああ、あの人?あの人は星熊 勇儀。鬼よ。」
「萃香さんと一緒か・・・。」
雪羽のその言葉を聞いたのか勇儀は雪羽の方に向かってきた。そして雪羽の目の前に立つとこう聞いた。
「萃香を知っているのかい?」
「ええ。といってもただの友人ですよ。」
「あいつとサシで戦った事は?」
「ありますよ。惨敗しましたが。」
「へえ・・・。萃香と戦ったんなら私ともサシで勝負してくれないかい?」
「いいですよ。」
「え!?雪羽ちょっとやめときなって!」
「そうだよ!死んじゃうかもしれないよ!?」
「あんたらは私を何だと思ってるのよ・・・。」
「「鬼。」」
そのままの答えが出てきたキスメとヤマメに勇儀は少し呆れていたが雪羽が立って店の前まで行くとそのままついていった。八雲対怪力乱神果たしてどちらが勝つのかそれは誰にも予想できない。だが最低でもいい勝負にはなるだろう。
はいというわけで第47話どうでしたか?ってどうしたの雪羽?
「はあ・・・疲れた。」
ああパルスィのせいで疲れてるのか。本当にしんどそうだね。
「私も聞いてましたが本当に大変そうでしたよ。」
できる事なら相手にしたくないね。まあ私はパルスィ好きですが。では次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ・・・)