地底の何処かにある居酒屋珍々亭。この店の目の前で大きな一戦が始まろうとしていた。スキマ妖怪対山の四天王。この二人の勝負を止める勇気がある者はいるのか。まあ一人か二人いない事は無いがその二人は地底に来ていない。雪羽は刀華を元の姿に戻し近くの椅子に座らせた。その間に勇儀は準備が出来たらしく片手に酒が入った盃を持ちながら雪羽を待ち構えていた。片手に盃を持っている事に気づいた雪羽は勇儀に聞いた。
「片手に盃持ったままでいいんですか?」
「これはただのハンデよ。あんたぐらい片手で倒せるからねえ。」
「余裕たっぷりですね。まあそこらへんが鬼らしいっちゃあ鬼らしいですが。」
その言葉と同時に二人は互いの相手の方に向かう。相手の近くに着き雪羽と勇儀が拳を相手に入れたのはほぼ同時だった。勇儀は殴られても何ともなかったが雪羽は違った。勇儀の一撃で10mくらい雪羽は吹き飛び、置いてあった木箱の山に激突した。木箱の山が大きな音を立てて砕け散る。流石は怪力乱神を持つ程度の能力を持つ勇儀だ。物理的な力は異常と言っていい程高い。更に元々の種族が鬼なのだ。能力抜きでもかなりの力を誇るだろう。刀華が慌てて助けに行こうとするのをヤマメが肩を抑え止める。二人の勝負に邪魔をしてはいけない。その事は刀華も分かっていた。木箱の破片が勇儀の方に飛ぶ。雪羽が立ち上がるのに邪魔だった為蹴ったのだ。それを勇儀が蹴って上まで飛ばす。勇儀が蹴り上げた直後にはもう雪羽は勇儀の懐まで飛び込んでいた。急いで対処しようとする勇儀。雪羽はスキマを使い後ろまで回り腰の辺りを思い切り蹴った。少し前に仰け反ったがただそれだけだ。勇儀は蚊に刺された程度にしか気にしてなく回し蹴りを雪羽の鳩尾に入れる。やはり今の雪羽では勇儀には勝てないのだ。そしてそのまま呼吸困難になり、雪羽の意識は呼吸困難の苦しみを残して消えた。急いで刀華が駆け寄る。すると雪羽の体が勝手に宙に浮いた。そして地霊殿の方向へと飛んでいった。急いで雪羽の腕に腕輪になりついていく刀華。全員が唖然としていたが今の雪羽には知る由も無かった。
「お前のせいで梨花は死んだんだろうが!」
(またこれか・・・。これで何回目だ?姉さんが死んでから毎日だから7回目か?)
「梨花を殺したのが本当にあんただったら死んで詫びないとねえ?」
「何か言ったらどうなんだ!」
「・・・もううんざりだよ。何回も同じ事を繰り返すお前らにもこの世界にも。」
雪羽の目が覚める。ここはどこだろうか。地霊殿らしさがありながらも地霊殿とは思えない。かと言って地霊殿では無いとも言いきれない。そう考えていると目の前に急に黒い帽子を被った黄緑色の髪をした少女が現れた。
「うなされてたようだったけど大丈夫?」
「あ・・・ああ。所で何処から来たんだ?」
「ん~?最初から目の前にいたよ?後私は古明地 こいし。」
「そうなのか。俺は八雲 雪羽だ。」
「夢どんな内容だったの?」
「教えて欲しいのか?」
「うん。」
「分かった。じゃあ何処から話そうかな・・・。」
第48話どうでしたか?これ投稿する前に事故で投稿してしまったんですよねー。今回は二人共お休みです。さて次回雪羽の過去が分かります。では次回も良ければ見ていってくださいね。