互いに睨み合っていた雪羽と梨花。すると梨花は急にスキマを開き咲希の後ろに回り腕を絡めとると右手を刀にし雪羽に向けてこう言った。
「この子に何もしてほしくなかったら大人しくしてて。」
梨花は人を脅すのが何故か上手くなっており、さっきまで劣勢だったのが急に優勢に傾きかけていた。梨花を斬ろうにも咲希を盾にされていては斬れない。雪羽は大剣を置くと地面に座り込んだ。梨花が勝ちを確信したその時だった。絡めとられていた手を咲希が外し梨花を背負い投げで投げた。そしてすぐに腰のレイピアを抜く。今の咲希の目はいつもの様なのほほんとした優しい目では無く冷徹な何処か影離異変時の咲夜の様な目をしていた。
「この程度の捕まり方なら何回も体験したわ。貴女私が誰か分かっていてその捕まえ方をしたの?」
「悪いけど私はあんたの事なんか何も存じて無いわね。」
「そう。なら教えてあげる。私の名前はクレア・ジャック。またの名をもう一人のジャック・ザ・リッパー。」
「もう一人の?じゃあ貴女以外の一人は誰なのかしら?」
「冥土の土産に教えてあげる。私の姉メアリー・ジャックよ。無駄話はここでお終い。久し振りに人の体を斬れるわね・・・。貴女の苦痛に歪む顔とこのレイピアがまた血で赤く染まるのが見れるかと思うとゾクゾクするわね。」
咲希はレイピアの刀身を指でなぞると手首で一回転させ構えた。何故だろうかもう既に咲希のレイピアの刀身が赤く染まっている様に見えるのは。咲希の魔力の影響なのだろう。しかし咲希は姉ほどは優れていなかった。姉さんはお嬢様の望む物を理解しすぐに用意するが私には出来ない。姉さんはパチュリー様の本を崩す事なく大量に運べるのに私は転けて全て台無しにしてしまう。だが咲夜は妹ほど人を惹き付ける事が出来なかった。妹は色々な人とすぐに打ち解け友人を増やせるが私はまず距離を置いてその者がどんな人物なのかを見定めてしまう。妹は紅魔館に住む使用人と同じ目線で話すが私は上から目線で話してしまう。もしかしたらこの姉妹は二人揃って真の完璧と呼ぶのかも知れない。ジャック・ザ・リッパーとしても同様だ。咲夜いやメアリーは殺気を殺して近づけるが標的を指定の場所までは移動させられない。クレアは標的と打ち解け指定の場所まで移動させられるがどう頑張っても殺気を完全に殺す事は出来ない。今の咲希は殺気を抑える必要が無いため殺気が溢れているがこの殺気は並大抵の人間なら尻尾を巻いて逃げだす程の殺気だ。咲希は無造作に梨花に近づく。梨花は余裕がある様にそのまま棒立ちする。咲希が梨花の目の前に立つと何も持っていない左手を振る。すると梨花の鳩尾近くが切れた。咲希の左手から滴る血滴。咲希の手にはいつの間にか小さいナイフがあった。咲希が持つ暗器の内の一つだ。咲希は暗器を10個ほど隠している。その多くがかなりの殺傷力を誇り、しかも何が起こったのか相手には理解出来ない。だがこの幻想郷ではあまり通用しない事を咲希は理解していた。実際レミリアと初めて出会った時、咲希が今回使ったナイフを不意をついて振っても避けられ姉妹揃って返り討ちに遭うという事態に陥ったからである。咲希は間髪を入れずにレイピアを振る。再び梨花の体から血滴が舞う。そして笑いながら梨花の体をメッタ切りにする。レイピアと咲希の顔が血で赤く染まる。レイピアはもう刀身が真っ赤になっていた。咲希はレイピアを振り血を落とすと腰に仕舞った。すると咲希の足を梨花が掴んだ。驚愕する咲希。そして梨花が咲希に飛びかかると、梨花は地面に落ちた。その後ろで雪羽がブルーローズを構えていた。
「・・・ふう。しぶといな梨花は。まあ核のスキマ開いたからこっちのもんなんだがな。」
そして雪羽は左手を握りしめた。梨花の体が爆発する。もう梨花は復活しない。そして右手に持っていたブルーローズを回して仕舞うと腕を組み咲希にこう言った。
「さて。紅魔館に行くか?」
「・・・はい!」
はいというわけで第60話どうでしたか?ようやく梨花戦が終わりましたね。正直梨花にもう飽きました。
「お前何言ってんだよ。」
仕方ないじゃないですかー!こちとら何話も続けて出してたらいい加減飽きてきますよ!
「駄目作者の権化みたいな人ですね・・・。」
仕方ないね。では次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)