咲希と雪羽が紅魔館に行こうとするとさとりに呼び止められた。咲希は少し驚いた顔をしてさとりと向き合った。
「・・・今までありがとう。あなたがいる間助かったわ。」
「礼には及びません。むしろ私がお礼を言いたいぐらいですよ。さとり様いえさとりさん。地底に落ちてきて何もわからなかった私を住まわせていただいてありがとうございました。」
咲希は深々と頭を下げた。ベルフェゴールがハンカチで目を抑えながらその様子を見ていた。たった一日しか一緒に過ごしていないがベルフェゴールは咲希に感謝してもしきれないのだ。雪羽がベルフェゴールの肩を叩く。
「悪魔が泣くなんてらしくねえな。」
「うるさい・・・!私みたいな悪魔だって・・・泣きたくなる時はあるよ・・・。」
「そうだな。でもさ顔隠して咲希の旅立ちを見送るのか?」
雪羽はベルフェゴールの頭を撫でると咲希の方に歩いていった。そして咲希と少し話すと咲希は頷き雪羽がスキマを開いた。咲希がスキマの中に入ろうとしたその時ベルフェゴールが咲希に叫んだ。
「一日しか一緒に過ごしていませんが今までありがとうございました!」
「ベルちゃん・・・。」
ベルフェゴールの顔は泣いているのか笑っているのか分からない顔をしていた。雪羽は安心した顔をしてもう一度咲希の方を向いた。すると頭の中に声が響いた。
オナカスイタ。クワセロニンゲンヲクワセロ。オマエハヒトクイヨウカイダ。ニンゲンヲタベナケレバチカラガデナイ。ナア、ソコニイルニンゲンクワセロ。
少し頭痛はしたが気にする程でも無かった為気にせずに紅魔館へと行く。・・・人食い妖怪か。俺も人間を食わなければいけない時がくるんだろうな。その時は大人しく受け入れる覚悟は出来ている。すると紅魔館に着いた。横を見ると咲希がいつの間にか隣から消えていた。
「はあ・・・やれやれ久々に帰ってきたからって少しはしゃぎすぎだろ。」
雪羽はため息をつきながら絆のいる厨房へと歩いていった。だがそこに絆の姿は無かった。代わりにいたのは咲夜だった。咲夜は座っていた椅子から立ち上がると雪羽の方に歩き真剣な眼差しで雪羽の方を見た。
「なんだよ?俺に何か付いているか?」
「いえ。ただ妹が帰ってきたって聞いてね。」
「それと俺は関係ないだろう?」
「・・・妹から聞いた?」
「お前がジャック・ザ・リッパーって事か?」
「ええ。ねえ雪羽。私がジャック・ザ・リッパーと知って・・・。」
「嫌ったりしねえから安心しろ。一応俺も人殺しだ。」
雪羽は微笑むと咲夜の肩をトンと叩いた。咲夜も安心した顔をして雪羽の方を向き直した。すると厨房のドアが開いた。
「あー!お姉ちゃん雪羽さんと何してるのー!」
「なっ!いや咲希これは違うんだ。」
「そうよ!別に雪羽と私はそんな関係じゃないわ!」
「浮気かしら?」
「え!?お兄ちゃんビョウちゃんじゃなくて咲夜さんを選ぶんですか!?」
「あー!もう!うるせえよお前ら!」
雪羽は大声を出して怒鳴った。そして椅子に座ると頭を掻き咲希の方を見てこう言った。
「はあ・・・帰ってきたんだしただいまぐらい咲夜に言ったらどうだ?」
「そうだね。じゃあお姉ちゃんただいまっ!」
「お帰りなさい咲希。」
はいというわけで第61話どうでしたか?
「いや俺咲夜にそんな感情持ってないからな?」
いや知りませんよ。別に私も雪×咲やる気なんて無いですし。
「良かった・・・。」
「咲夜さんに失礼ですよ。」
だね。後で咲夜に菓子折りでも持っていってあげたら?
「そうだな。じゃあそろそろシメるか。」
では次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)