この出来事は時間にすればとても短かったのだろう。だが雪羽には1時間くらいに感じられた。目の前で妹が病に体を蝕まれて後2,3日の命。そして雪羽の体を襲ったのは刀華の時とは比にならないくらいの強い絶望感と深い哀しみ。ただただ泣きながら謝る雪羽。なぜこんな事になったのか。時は30分前に遡る。玲の部下の姉妹を倒した雪羽と凉は春香の病室までスキマで移動した。だがそこには春香の姿は無く代わりに鈴仙がいた。
「鈴仙。春香は?」
「春香さんなら今お師匠様が施術を行ってますが?」
「そうか。春香の容態は?」
「それが・・・。」
鈴仙はその先を言わず黙ったまま下を見た。凉は何も言わず無言で春香の病室を出ていった。雪羽が黙ったまま鈴仙に向かって歩くと鈴仙の服の襟を掴むと持ち上げて少しキレ気味で聞いた。
「黙ってないでさっさと言えよ!」
「クッ・・・言っては・・・いけないとお師匠様に・・・!」
何も言わずそのまま鈴仙を降ろす。鈴仙は咳き込むと椅子に座った。雪羽もどうなってるかぐらいはある程度察しはついていた。だが実際に聞かないと安心できないのだ。例えそれが最悪の状態でも。すると春香の病室の戸が開いた。出てきたのは春香を抱いた永琳。永琳は雪羽に一礼すると春香をベッドに寝かせた。
「永琳・・・。春香は・・・春香は大丈夫なのか!?」
「あらゆる手は尽くしてみたけど・・・何故か似たような症状に効く薬を使うと病状が悪化して・・・。」
「ということはまさか・・・。」
「打つ手無しという事ね。最善は尽くすけどせめて余命を延ばす程度しか出来ないわ。頑張って後2,3日といった所かしら。」
永遠亭の床に水滴が落ちる。何故春香がこのような思いをしなければならないのか。何故春香が死ななければならないのか。どこにもぶつけようの無い怒りと哀しみ、そして絶望感が雪羽を動けなくした。無意識の内に春香の手を握り口からは謝罪の言葉が出ていた。
「お前の危機を助けられないお兄ちゃんでごめんな・・・!」
雪羽の涙がシーツを濡らす。この病室にこそいないが凉は廊下の壁に背をつけたまま泣いていた。そして二人は己の無力さを悔いた。雪羽はひとしきり泣き終えると春香の病室を出て外に行った。外に出ると壁に凭れ煙草の火をつけた。しばらく吸っていると凉が来た。
「16歳が煙草吸っててもいいのかい?」
「19歳に言われたくねえよ。・・・勿論玲を止めに行くよな?凉兄。」
「勿論さ。春香を助ける為に玲を倒さなければいけないのは心が痛むけどやるしかないからね。」
「先に言っておくが俺に助けてもらおうとか思わない方がいいぞ。俺は多分玲を止める事しか頭に無くなるから凉兄を気にしてる余裕は無えぞ。」
「自分の実力次第だね。」
本当なら戦いたくないが春香を助ける為だ仕方が無い。玲。今まで俺を怒らしてろくな事が無かった事を忘れたのか?忘れてるなら思い出させてやる。待っていろよ玲。雪羽は玲を倒す覚悟をすると凉と一緒に玲を探しに空に飛び立った。
はいというわけで第67話どうでしたか?雪羽は怒らせると面倒くさいっと。
「お前も叩き潰すぞ?」
私は虫か何かですかねえ?
「虫以下ですよ。何自惚れてるんですか?」
いや!?それは酷すぎない!?
「妥当だな。」
お前も納得するなよ!?
「自分の式の言う事ですしおすし。」
「そうですしおすし。」
さらっとネタの天丼やめてもらえます?はあ・・・まあいいや。では次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)