占姫が倒れてから5分後。周りには誰にもおらず一人で座り込む占姫。・・・負けた。博麗の巫女とよく分からない人間に。生まれて初めて受ける屈辱に涙を流す占姫。すると足音が聞こえた。自分の知らない浴衣姿の男性。侵入者か。
「・・・?」
「また・・・侵入者か。」
既に満身創痍の体を無理やり動かし立ち上がる占姫。だがこの状態では当然戦う事など出来ないという事は彼女も痛いほど分かっていた。だがそれでも止めなくてはならない。それが玲様への恩返しとなるからだ。ほぼ無い力を使い死神のタロットを使い鎌を出す。歩いてきた男性は何もせず立っているだけだった。
「何もしないとは・・・死にたいのか?」
「あんたはもう戦えないだろう?ならトドメを刺す必要はないと思ったからな。」
その言葉に怒り鎌を振りかざす占姫。だがその刃は男に届かなかった。再び地面に伏せる占姫。すいません玲様・・・貴女がくれた恩を返せませんでした・・・。そのまま気絶する占姫。男性は下を見ると何かが光った。それを取ると少し笑いそれを握りしめこう言った。
「雪羽の奴、俺がやったコインを落としやがって。」
刀華に肩を貸してもらいながら歩く雪羽。玲と戦う前に占姫が来るのは分かっていたが予想外の消耗だ・・・。止血もしていない為このままでは失血死の可能性もある。一応妖怪の為回復する速度は早いがなんせ傷の量が多い。しかも妖力の大半を絆達を安全な場所に送る為に消費した為回復速度は普段より遥かに遅い。いや、あいつらが悪いという訳では無いんだけどさあ。そのままゆっくりと歩いていると足音が聞こえた。・・・また敵か。休ませて貰いたいんだがなあ。戦闘態勢を取る雪羽。すると現れたのは予想外の人物だった。
「・・・って優か。」
「優か。は無いだろ。」
「というよりなんでここに?」
失血量が多いから呑気に話してる暇は無いんだけどな・・・。貧血で軽くふらつきながら優の話を聞く雪羽。
「ん?いや紫に頼まれてな。お前に色々教えて欲しいらしいぞ?」
「なんだよそれ・・・。母さんも人を巻き込むなよ。」
「まあ良いだろ。てかこれ落としてたぞ。」
優はコインを差し出す。・・・ああ幸運のコインか。俺に効果は無いけど期待して一応持ってたんだよな。案の定効果は無かったが。なんとなく効果を期待して一回くじを引いたがハズレだったのを思い出しそうになるがやめておく。
「サンキュー。」
コインを受け取る雪羽。あーあ・・・俺の血で汚れちゃってるよ。少し躊躇いながらもポケットにしまう。
「とりあえずこの異変の首謀者に会うまではついてかせてもらうぞ?」
「好きにしろ。」
そう言った瞬間上から男が落ちてくる。見た目こそただの男性だったが何処か不気味な様子が感じられた。
「助けて助けて助けて。」
「なんだこいつ・・・。」
「ゾンビみたいな物じゃないか?」
男は生気の感じられない目を雪羽の方に向け走ってきた。ある程度回復してきた雪羽は腹に思い切り蹴りを入れた。相手からミシミシと骨の折れる音が聞こえた。吹き飛ぶ男。だが男は骨が折れたにも関わらず向かってくる。
「駄目だ。俺こういうの苦手だわ。」
「ゾンビ嫌いか?まあいい俺がやろう。」
神刀『不知火』を手に持つと居合の構えを取る。すると男は呻き声の様なよく分からない声を上げながら真っ二つになった。何が起こったか分からず唖然とする雪羽と刀華。
「え・・・今・・・何をしたんですか?」
「ん?居合だ居合。」
今の一瞬で居合・・・。刀華も刀を使う者を多く見てきたがここまで速い居合は見た事が無かった。斬られた反応もなんとなく分かるのだが相手は斬られた事に気づいていなかった。刀の扱いにおいてこの人を超える人などいるのかと刀華が思った程である。
「さて進むぞ。」
「あ・・・ああ。」
その言葉と同時に刀華が腕輪に変化する。未だに目の前で起きた出来事が信じられないがそのまま進む。春香は大丈夫なのか・・・?間に合ってなかったらどうすれば・・・。不吉な事を考えてしまったが忘れる。タイムリミットまで残り1時間。
はいというわけで第73話どうでしたか?
「やっぱり強いな優は。」
神速居合術ってかっこいいよね。
「雪羽さんもやってみます?」
「無理だ。せめて境界を開いて距離を詰めるか後ろに回るぐらいしかできん。」
充分だとは思うけどそれじゃあ足りないんだろうね。
「妖夢なら簡単に防ぐだろうな。」
「幽香さんならカウンターまで決めそうですね。」
流石USC。
「アルティメットサディスティッククリーチャー様はお帰りください。」
「わざわざ全部言わなくても・・・。」
面倒臭いね。では次回もよければ見ていってくださいね(見ていってくれ)