東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

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第74話 弄ぶ月

玲の屋敷を進む雪羽と優。雪羽の妖力もどうにか能力を連続使用出来るレベルまで回復した。・・・やっぱりまだ未熟だな俺。能力をコスト無しで使えないなんて。自分の未熟さを恥じていると急に優が口を開いた。

 

「そういえばお前は玲に会ってからどうする気なんだ?殺す気か?」

「殺しはしない。だがそれ相応の報いは受けてもらう。」

「報い・・・か。あの子をどこまで堕とすかはお前次第だな。」

 

堕とす。たった一言のシンプルな言葉だが雪羽には怖く感じられた。あいつを堕とせる所まで堕とした所で何になるんだ?誰かがそれで喜ぶのか?少なくとも藍姉と凉兄と春香はそれを望まないだろう。考えながら歩いていると二人の少女が地に伏せていた。

 

「霊夢!魔理沙!」

 

急いで駆け寄る雪羽。良かった。気絶しているだけだ。数分前の記憶を勝手ながら読ませてもらう。霊夢の頭に手を乗せると同時に雪羽の目が少し明るい紫色に輝く。

 

『初めましてね博麗の巫女。』

『あんたが元締め?』

『ふふっどうかしらね。』

 

霊夢の記憶はそこで途切れていた。・・・玲が来たのは分かったが能力が分からなかった。しかも霊夢で勝てないなら俺がどう勝つんだよ。とりあえず二人を安全な場所に移動させる為スキマを開く。二人を移動させた事を確認するとスキマを閉じ進む。すると目の前に扉が現れた。

 

「優。」

「なんだ?」

「ここから先は俺一人で行かせてもらう。邪魔はするなよ?」

「分かった。死ぬなよ。」

 

その言葉に頷き、扉の中に入る。扉の中は思ったより広く不気味な気配が感じられた。周りを見渡す雪羽。すると周囲にゾンビが現れた。ゾッとしながらも刀華を刀にし構える雪羽。突如玲の声が部屋に響いた。

 

「雪羽はゾンビが苦手だったわよね?」

「流石幼馴染みだけあるな。俺の苦手な物をよく知っている。」

「彼らを倒せたら相手してあげてもいいわよ。さあ。行ってきなさい。」

 

その言葉と同時にゾンビ達が雪羽に向かってくる。

 

In the way!(邪魔だ!)

 

雪羽の周りに雷が落ちる。その一撃で数十体のゾンビが焼け焦げた。そして大剣となった刀華を振る。段々疲れが見えてくる雪羽。大剣を振るスピードも落ちていき処理しきれなくなってくる。最後の十体という所で刀華が刀に戻った。最後の力を振り絞って十体の首を撥ねる。

 

「ハア・・・ハア・・・。」

「流石八雲の血筋だけあるわね。」

 

玲が目の前に現れる。余力が無いながらも玲を睨む雪羽。だが玲はそれを嘲笑うかの様に微笑んでいた。それを見ながら質問をする雪羽。

 

「なんで春香を巻き込んだ・・・!お前を姉のように慕っていたあいつを!」

「春香ちゃんを巻き込んだのは誤算だったわ。だけど革命には犠牲がつきものでしょう?」

 

冷たくそう言い放つ玲。微笑んではいるものの目は笑っておらず闇を抱えていた。このままでは確実に消される。そう思った雪羽は話を続けた。

 

「確かにそれは否定しない。そして何故春香なんだというくだらない事を言う気も無い。だがお前が誤算だなんて珍しい事もあるものだな。」

「もうあなたのお喋りに付き合うのも飽きたわ。始めましょ?」

 

玲の姿が変わる。と言っても獣耳と尻尾が生えてくるだけなのだが。そして妖艶な笑みを浮かべ雪羽に襲いかかる。初撃をなんとか躱すと刀を鞘にしまい居合の構えを取る。するといつの間にか玲の手には槍が握られていた。それを雪羽に向かって投げる。雪羽はそれを居合で斬ると玲の前までスキマを開き瞬間移動する。それを待っていたかのように玲は笑うと雪羽の肩に小刀を突き刺す。予想外の一撃に倒れる雪羽。

 

「残念だったわね。この小刀には即効性の強力な麻痺薬が塗られている。あなたが動ける様になるまで一週間はかかるわよ?」

 

痺れながらも何とかデビルトリガーを発動し立ち上がる雪羽。玲は少し驚いたような顔をしていた。

 

「あら。妖怪の力だけじゃなく悪魔の力も使えるのね。」

「仕切り直しだ。来い。」

 

持てる全ての力を総動員する雪羽。対してまだ余裕が見える玲。雪羽はそんな玲に高速の突きを繰り出すと小刀で防いだ。だがそのまま雪羽は突撃する。そして後ろにある窓ガラスに突っ込み外へと出る。玲は体に付いた埃を払うと月を見た。

 

「見なさいこの美しい満月を。これからこれであなた達を殺すと思うとワクワクが止まらないの。」

 

狂った様に笑う玲。それを不気味と感じながらも構える雪羽。この勝負一体どちらが勝つのか。その結末は誰も予想が出来なかった。




はいというわけで第74話どうでしたか?
「はい質問。」
ん?何?
「文章が酷いです先生。」
いい質問ですね!それは私がサボってたからですごめんなさい。
「サボり癖はどうにかならないんですか?」
あと少しなのでさっさと終わらせたいのですがなにぶん忙しくてあまり時間が取れないんですよ。
「まあしょうがないな。」
駄目だとは思うんですけど現実優先ですしね。というわけで次回も良ければ見ていってくださいね(見ていってくれ)
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