東方境壊伝 【完結】   作:翠月茉弥

98 / 124
雪羽失踪~真の愛/切れぬ絆~
第79話 白狼は舞い黒狼は奏でる


何か肌寒い為起き出した刀華。時刻は午前7時。もう雪羽は起き出している時間だ。まだ寝ていても得はないためさっさと着替え居間へと歩く。うう・・・寒い。なんでこんな時だけモフモフの毛皮が愛おしくなるんですかねえ・・・。そう考えながら歩いていると居間に着いた。だがいつもと様子が違う。

 

「あれ?雪羽さんはどこに・・・?」

「刀華かい。あんたと雪羽の部屋にこんな手紙があってねえ。」

 

どれどれと手紙を神奈子から受け取る。

 

神奈子様、諏訪子様突然いなくなり申し訳ございません。俺はこれ以上早苗や刀華そしてお二人と一緒にいられません。これ以上俺の人食い妖怪としての本能が強まってしまえば自我を失い早苗を食ってしまうかも知れません。それだけはどうしても避けたい。俺が息絶えようともこの幻想郷に損失は無い。でも早苗が死んでしまったらこの守矢神社でお二人を祀る巫女がいなくなってしまう。そして刀華にもそんな姿は見せたくない。以上の理由で俺はこの守矢神社から去らせていただきます。

八雲 雪羽

 

気がつくと刀華は朝食も食べずに外へと走っていった。それから10分後・・・。

 

「そう言えば朝ごはん食べてませんでした。」

 

急いで守矢神社に戻り朝食を食べ搜索に戻る。・・・と言っても宛がありませんね。外の世界でフリーランニングと呼ばれる走法で走る。正直飛べば楽だが走って探した方が早かったりもするのである。

 

「あっお姉ちゃん。何やってんの?」

「冬華。雪羽さんを見ませんでしたか?」

「見てないけどどうしたの?」

「突然いなくなっちゃいまして・・・。」

 

冬華は驚くと刀華の隣を並走する。バラバラに探した方が速いですよね?そんな事を思ったのだが冬華には冬華の考え方があるのだろうと思い目の前の岩を越える。すると何者かに囲まれた。

 

「何やってんだお嬢さん達?」

「ちっ・・・。すいませんが退いていただけませんでしょうか?」

「悪いけど妖獣ってね〜高く売れるんだよ〜。」

「冬華刀持ってませんか?」

「あるよ。」

 

冬華が刀華に刀を投げる。一応冬華は刀華と違い体術もそれなりに嗜んでいる為刀が無くても戦闘は出来る。と言っても刀華が体術を出来ないという訳でもない。ただ刀の方が扱い易いというだけだ。囲んでいた者達が各々の武器を持って二人に襲いかかる。斧で飛びながら切りかかってきた女の顔面を冬華が掴むとそのまま地面に叩きつけた。女から断末魔の様な声が漏れる。その事を確認もせず次の獲物に目を向ける冬華。刀華は男の首を居合で撥ね、後ろから来た男の心臓に刀を突き刺す。悲鳴も上げず男達は倒れる。今の様子はまさに刀華が舞い冬華が音楽を奏でている様だ。まあ内容は悲鳴と殺戮だが。その地獄の様なダンスが20分続いた。息を切らしながら座る刀華と冬華。

 

「こんな所で休んでいる暇はありません。早く雪羽さんを探さないと・・・!」

「はあ・・・はあ・・・本当にどこにいるの?」

 

休憩もせずに走り出す刀華。果たして雪羽はどこにいるのか。それは雪羽にしか分からなかった。




はいというわけで第79話どうでしたか?今回からしばらく刀華が主人公です。あと後書きに雪羽が発見されるまで雪羽が登場しません。
「本当にどこにいるんですか・・・?」
私に聞かれてもネタバレになるから言わないよ〜。
「言いなさい?」
言いませんよ?そんな珍しく敬語使わずに威嚇されても。
「じゃああなたを食べましょうか。」
お許しください!では次回も良ければ見ていってくださいね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。