これは、小説の書き方とやらを調べたりしてみるしかないのか、そうなのか。
「それではー!私たちのバンドがひとまず五人になって、まともなバンドになることができたことを祝って――乾杯ー!」
まり花が音頭をとり、それに合わせて全員がジュースの入ったコップを打ち鳴らし、ジュースを一気に喉に流し込む。
まだ、紫吹はバンドに加入したと決まったわけではないが、既にまり花の中では決まっているらしい。
「ぷはーっ!この一杯のためにいきてるめうーっ!」
「ちょっとめう、それおっさんくさいしっ」
「いぶぶもやってみるといいめう、なんとなくおいしいなりよん?」
「わあ……イブちゃんのお料理とってもとってもおいしいですっ!レシピ教えてもらっていいですかっ!?」
「ん、いーよ、さきこ。これはね……」
「わわっ、ちょっと待ってください、今メモを……」
「めうめうっ、これすっごくおいしいよっ!」
「…………………」
四人は、それぞれ思い思いにパーティを楽しんでいるが、彼――紫吹はいまいち、その空気に溶け込めずいた。
女子の家でクリスマスパーティ、というのも原因の一つだが、それよりも、彼にとっては、自分が『余所者』であるということが、どうにも気おくれさせていたのだ。
「――あのさ、ちょっといいかな?」
沈黙を破り、紫吹が言う
「どーしためう?しぶぶ?」
「バンドの件で、話がある」
そういうと、紫吹はケースの中からギターを取り出す。
「……まずは、何も言わずに俺の演奏を聞いてほしい」
紫吹は、おもむろにギターをかき鳴らし始める。曲目は『凛として咲く花の如く』この中の全員が知っている曲であるため、率直な評価を貰えると思ったから、紫吹はこの曲を選んだ。
「つまさーきであーやすつーきの兎はおーどーりー……」
紫吹の脳内にいやというほど焼きついたショート版の凛花。さまざまな音楽ゲームでこの曲を演奏してきた。
時間にして約二分――紫吹は何とかこれを演奏しきった。
「……ふう」
演奏の後に聞こえたのは、四人の拍手。
「すごいよ紫吹さんっ!」
「よく三日でここまでやるわ……ちょっと尊敬もんだし」
「とってもとっても上手でしたっ!」
「ごーかくめう!」
もちろん、初めて三日ということを加味しての評価であり、うまい、というわけでは決してなく、まだまだ下手である。それをわかっていながらも、紫吹の胸には、いざ、演奏をやってみて得た、達成感があった。
「……ありがとう、あー、それで、バンドの件なんだけど……」
「…………」
「……よろしくお願いします」
紫吹の言葉に、歓声が上がる。紫吹は内心、問題は何一つ解決していないと思っていたが、いざ、人の前で演奏してみると、もう、自分を抑えられなくなっていて、もう少し、様子を見てから決めようとも思ったのだ。それに、元から、彼女たちが自身を認めてくれたなら、バンドに加入しよう、そう思っていた。
「それから、もう一つ」
紫吹が続けざまに言う。
「なんか、中二臭いからアレなんだけどさ……俺、本名ではやらずに、芸名、というか、そういうので活動したいんだけど、いいかな?」
返答はOK。めうなどはすでに、紫吹の芸名に興味津々といった様子だ。
「えっと、『ホワイト』って名前でやりたいんだけど……いい?」
「ホワイト?」
「うん、ホワイト」
「わかりました!じゃあ紫吹さん……もといホワイトさん!これからよろしくお願いします!」
「あ、ふだんはそれで呼ばないで……」
自分で言った芸名が恥ずかしいのか、紫吹はまり花に呼ばれて赤面する。
「よーし!じゃあ、紫吹さんも加入したことだし、そろそろ私たちのバンド名も決めちゃおー!」
「え?そんないきなりか?」
「もちろん!」
「てか、今日はそれでが目的の一つだし」
「いや、もうちょっと俺が加入したことを引っ張ってくれてもいいんじゃ……」
「めうが多分加入するって言っといためう」
「わーお……」
紫吹くんバンド入っちゃったよ……やべえよやべえよ……ひなビタじゃなくなってきてるよ……そこはりんりんせんせーのポジだろ……
って方、頼む、もうチョイ待ってください。せんせー入り次第、色々と展開変わるから(震え)
で、かのこはまだ?って方。
すまない、諦めてくれ、どうあがいても彼女の出番は作中で6月ごろなんだ……すまない。
ところで、なんでホワイトかって言うと、『ホワイト』→『W』→『西』で、自分が西側の人間だ、という意味です。Wが西の意味が分からない人はコンパス見てこい。