ハイスクールD×Dー黄金の魂ー   作:星の翼

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9話:転生

「チッ!くっそぉ!!うざってぇな!!!」

 

銃を撃ちながら後退するフリード─それに対して、光弾をはじきながら追いすがる。

 

「お前どんだけヌンチャク得意なんだよ!!

「こいつのおかげだ!この能力を使っていると不思議とあらゆる武器の扱いが得意になる─喰らえ!」

 

双節を放つ─鎖が伸びて構えていた銃を打ち砕く

 

「ええ?!何その吃驚射程範囲!?鎖何処に入ってるの?!」

「知らん!お前の言葉は聞き飽きた!!いい加減黙れ!!」

「調子来いてんじゃねえええええええええええ!!!」

 

壊れた銃を捨てて剣を両手持ちに此方に突っ込んでくる。

光で出来た剣―先ほど見たが刀身は無く、それはアニメや映画で見たビームサーベルやらの如くエネルギーのみで形成された武器だ。

 

「【槍(スピア)】、【三節棍(トリプルロッド)】!」

 

【双節棍】を仕舞い、次に取り出したのは獲物の長い【槍】と複雑な形状の武器【三節棍】。

本来なら―特に後者の武器は俺では満足に扱える武器ではないが───【天秤】の能力のおかげでこいつの扱い方は分かる!!

 

「はああ!!」

 

槍を投げ放ち─三節棍を薙ぐ。

対する投げ放たれた槍を回避し、三節棍も避けようとするが―直前に軌道を変えて襲い掛かる変則武器に回避から防御の手段を取る。

激突直後―光の刀身に亀裂が入り威力に押されたフリードが横に吹っ飛ぶ。

 

「──ふん。」

「いっ、てぇなァ!」

 

武器の感覚から感じた威力―特に強いと言う訳ではないな。

そう言う所は見た目通りのガキと言う訳か―

 

「くそったれがぁ!次から次へとムカつくんだよ!!」

「大人の余裕と言ってもらおうか?お前が何歳かは知らんが少なくとも俺の方が年上なのは確かだ。教会じゃあ真面な社会勉強もしてもらえないのか?【年上は敬え】っていうのは常識だろう?」

「うっせぇ!俺より年上だってなんなら全員糞ジジイだ!!」

「まだ20前半だ!!【剣(ソード)】」

 

威力分析は完了した―だが携帯性に優れた武器でもあるのは確かだ―服の中に予備と隠しているのは明らかだろう。

用途のバランスの取れた武器【剣】を取り出す

 

「テメッさっきから何個武器持ってるんだよ!」

「全部で6種類―それぞれが一対になって―12だ。 さて―もう良いか?」

 

如何やら―此方を見ている視線もある。

的かどうかは分からん以上―これ以上の時間を掛ける必要はない。

 

「行くぞ!!」

「チィ──ッ!!」

 

光の剣と黄金の剣が激突する―勝敗は呆気なく黄金の剣に軍配が上がり、光の刀身は木っ端微塵に打ち砕かれる。しかし―それはフリード自身も分かっていた事だ。

空かさずフリードは懐から予備の剣を取り出し逆方向から繰り出す。

 

 

だが―そんな浅い知恵など見通している!

 

「お前の戦い方など既に見切った【トンファー】!」

 

剣と自身の胴体の間に空いた腕を潜り込ませその手には盾よりも小振りで防除にも扱える【トンファー】と言う武器が握られ、剣を妨げる。

 

「何ですとおおおおおおおおおおおお!!?」

「これで6種類だ!!そして!」

 

驚愕の表情を浮かべたフリードに対し、【剣】を捨てて拳を構える。この距離十分だ!!!

 

「昇れ龍、天高く【廬山昇龍覇】―ッ!」

 

至近距離下にかまえた拳は闘気を纏い―闘気は龍を象りフリードの顎を打ち上げた。

だがこの一撃で終わりじゃない―

 

「次いで―翔けろ龍、【廬山龍飛翔】!!」

 

落下のタイミングに合わせてフリードに止めの一撃―自らの体に闘気を宿し拳と共に相手に突っ込む!

 

「あじゃぱ――――――――ッ!!!」

 

ふざけた断末魔を最後に森の彼方に消えるフリード。

これで―こいつは片付いたな。

 

「さて───次はお前達か?」

 

此方を見る日龍の陰に問いかける。

その問いに姿を見せたのは――二人の美女だった。

長い赤―いや綺麗な紅の色の西洋風の少女と艶のある黒い―ポニーテールっと言ったか?あの髪型は?こちらは大和撫子と言う印象のモテる少女だ。

いや―それはこの際如何でも良いな。

 

「駒王学園の生徒か──最近夜中に良く会うものだ」

「貴方が―イッセーのお兄さんですね?」

「そうだ――と言う事はアンタ達のどちらかが【グレモリー】って事だな?――」

「ええ―初めまして私は【リアス・グレモリー】、彼女は【姫島朱乃】。この駒王町を管理する【悪魔】よ。」

「弟からある程度は聞いているだろうが【兵藤一星】だ。積もる話もしたい所だが――まずは目下の目的を果たしたい。詳しい話は……如何やらイッセーの方も片付いたようだな。」

「!何故分かるの?」

「こいつが―教えてくれる。」

「それが──分かったわ。今はイッセー達の所に向かいましょう。」

「よろしいのですか?あの神父は―」

「顎と鳩尾に一発ずつ―命を繋いだとしても、当分動ける筈はない―しばらくは放っておいても問題ないだろう。」

 

彼方に消えたフリードを無視して一先ず聖堂を目指して歩を進めた。

 

 

 

聖堂に戻ると―木場君に支えられて立つぼろぼろのイッセーの姿があった。

 

「……やったなイッセー」

「ああ───けど………」

 

にこりと笑むも直ぐにその表情は悲しみに沈む。

視線の先を追うと―椅子に座り眠るアーシアちゃんの姿があった。

いや───眠っているのではない。 彼女は―もう………

 

「俺、助けられなかった……友達に、なったのに……」

「自分を責めるな……………お前は立派にその友達の仇を取ったんだから―だから胸を張れ、泣くなイッセー。お前は良くやった。」

「っ、…、」

 

涙を流しうつむくイッセーの頭を撫でてやる。

気休めの言葉はいらない。ただ事実と――兄としての励ましが今は必要だ。

 

だが―とても優しい少女だった。

断片ではあるが―アーシアちゃんはイッセーが悪魔だと知ってなお優しく接してくれた。

とても心の清らかな少女だったんだ――そして、あまりにも若い。 死ぬには早すぎる命だ………何故、彼女がこんな目に──ッ

 

やりきれぬ葛藤を胸にしまい込む―そんな中、壊れた壁の穴から小猫ちゃんが誰かを引きずってやってくる。

 

「部長。持ってきました」

「!こいつは──レイナーレッ──」

 

頬に殴られた後がくっきりと残っていてぐったりと伸びている。

ポニーテールの少女が―レイナーレに近づき何処からともなく水を浴びせる。

 

目を覚ましたレイナーレをリアスと名乗った少女が見下ろす。

 

「ごきげんよう、堕天使レイナーレ」

「……グレモリー一族の娘か……」

「はじめまして。私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主よ。短い間でしょうけど、お見知りおきを」

 

立場としては圧倒的不利な状況だと察知し睨みつけるレイナーレ

 

「助けを求めても無駄よ―既にあなたの仲間はこの世にはいないわ」

「ッ!何ですって…ミッテルト達は何をしているの!!」

「そう呼ばれていた奴らは俺が殺した。」

「お、お前は―!」

 

俺の存在に気づき驚きの表情を浮かべる。

 

「昼頃ぶりだな―レイナーレ。外で見張りをしていた奴らも俺が一人残らず倒した。今ここにお前の味方は一人もいない。あの時俺らを見逃さず―アーシアを人質に殺しておけばよかっただろうが─驕りに溺れたな」

 

冷たい言葉を俺は容赦なくレイナーレにぶつける。

許せるはずがない―こいつがアーシアちゃんの命を奪ったんだ。許せるはずがない。

孤立無援の状態―焦燥しきったレイナーレは逃げ道を探すが――四方にはイッセーの仲間が陣取っている。

 

「消えてもらうわ、堕天使さん」

 

リアスさんが手をレイナーレに向ける。

バチバチと赤い閃光が彼女の掌から発せられていく。

 

「じょ、冗談じゃないわ!こ、この癒しの力はアザゼル様とシェムハザ様に捧げるの!私を見下してきた奴らを見返すんだ!!こんな所で私は終わるわけにはいかないのよ!!!」

「…………。」

………少しだけ、こいつには同情した。

やり方は外道だが―こいつにはそれほどに力を欲する理由があったからだ。 持つ者には理解できない―持たざる者の苦悩。 だからと言って許せる筈もない―少し哀れにも思う。行きついた先が―このような終わり方ではな───

 

「イッセーくん!私を助けて!!」

 

次の瞬間―俺の心に芽生えた本の僅かな情けは消し飛んだ。

 

「この悪い悪魔が私を殺そうとしているの!私、あなたのことがだいッ────えッ?」

 

媚び諂うように必死に叫ぶ命乞いの言葉はそれ以上続けさせなかった。

レイナーレの胸に突き刺さった三本の白い薔薇―――【ブラッディローズ】。

 

「……………。」

「兄……貴……」

「……俺の弟を誑かすな。その戯言の続きはあの世の亡者にでも喚いていろ。」

 

三本の白い薔薇が赤へと変色し―レイナーレは地面に倒れ伏した。

 

「………一星さん。」

「……。」

 

言葉には出来ない─ただ、言葉にしようもない怒りが自身の体を支配しただけだ。

【双魚】を解き白い薔薇を消す。

そのままレイナーレの体から出てきたアーシアちゃんが使っていた緑の光の輝きをイッセーに手渡す。

 

「……アーシアちゃんのものだ。形見としてお前が持っていてやれ……。」

「いえ――まだ間に合うわ。」

 

だが―リアスさんがイッセーの手から光を取りアーシアの下に近づく。

 

「何をするつもりだ?もう、アーシアちゃんは」

「確かに彼女は人として死んだわ。でも―悪魔として彼女を転生させることができる。」

「悪魔に―転生?まさか彼女を悪魔として蘇らせるというのか!?」

 

彼女は無言で一つのチェスの駒を取り出す。

 

「待て!それは【シスター】である彼女を、【悪魔】にすると言う事でいいんだな?」

「そう言う事に…なりますね」

「兄貴、何を―」

「イッセー、お前も分かる筈だ。悪魔とシスター…【聖職者】は本来水と油の立場だ。そんな彼女を仮に悪魔とし生き返らせたとしても……それを彼女が如何思うか―」

「あ―――」

 

イッセーも理解したようだ。そして酷な現実と言うものを理解する。

 

「リアス・グレモリー。貴方のやろうとしていることを否定はしない。だが―聖職者としての彼女の立場を考えるのなら――せめて、安らかに眠らせてあげるのが彼女の為だとは思わないのか?」

「…………でも、この機会を逃せば彼女は二度と目覚めない。それに私は何も考えずにこんなことを思いついたつもりはありません。彼女の能力はこの【僧侶】として使えます。確かに前代未聞のことだけど――彼女を私の眷属として迎えたいのです。」

「………………その力が目当てだと言うのか?」

 

その言葉に―彼女の目が細める。

周囲の彼女の仲間たちの目がこちらに集まる―それでも俺はひるまない。

 

「兄貴―兄貴は、アーシアを悪魔にするのに反対なのか?」

「反対―と言うつもりはない。だが世の中には覆していいものと悪いものがある。そのことを指摘しているだけだ。」

「なら―俺が面倒を見る!」

「! イッセー?」

「俺は兄貴みたいに頭良い訳じゃねぇけど―兄貴が何言いたいのかは分かった。それでもアーシアは俺の大切な友達なんだ!だから、もし部長の眷属として生まれ変わるのなら俺が支える!!それじゃあ――駄目か?」

「………………………………………。」

 

目を閉じる―嗚呼、参ったな。こいつがこんな目をしてる時は絶対に譲らないんだよな。

折れるには早すぎるかもしれないが――せめて俺もイッセー達の事を支えてやるか。

 

「……分かった。だが、言った手前だ―神に誓えよ?」

「悪魔の俺が神様には誓えねぇよ…此処はやっぱ魔王様に―かな?」

「ふっ…確かにな。 リアスさん―先ほどは失言した。俺からも―お願いする。イッセーの…俺の友達を助けてくれ。」

「分かりました。」

 

彼女の持つ赤いチェスの駒が輝き―アーシアちゃんの体の中に消える。

やがて――――

 

 

「あれ?」

 

二度と目覚めるはずのないと思った少女は目を覚ました。

 

「……イッセーさん?一星さん?」

「……うん、おはよう。アーシアちゃん」

 

俺は二コリと微笑み、イッセーは何も言わずにアーシアの事を抱きしめる。

彼女には辛い道かもしれないが――俺もこれを許した手前、支えてやらないとな。

 

「―――これで一件落着ね。」

「そうだな――――さて。」

 

これで目下の目的は無事―とは言えないが解決した。

後は――

 

「じゃあ―改めて詳しい話を聞かせてもらうぞ。【リアス・グレモリー】さん」

「そうですね。 私も貴方に聞きたい事があります。【兵藤一星】さん」

 

そもそも―何故イッセーが悪魔になったのかを聞かないとな。

 




次回で一巻編は終了します。

次回は何座が活躍するか―――


所で全然関係ないけど――フェイト/GOでセイバー両儀式出せました。
思わずコロンビア!!
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