「やれやれ…」
血を拭きながら、壁に寄りかかる。リリスの銃弾で流血した。もう意識飛びそうなんだけど。
「今後は発言を慎んでください!」
「了解了解。もう瀕死だから。これ以上は真面目にヤバいんだって。」
「けっこう大丈夫そうですけどね。」
「マジかよ… ここまでくるとユズルってどうやれば死ぬのか分かんないぞ。」
「一回殺してみるっスか?」
「やめい。」
もうそろ出血多量で死ぬから。今気力で生きてるようなモンだから。
「それで、結局何の話だったんですか?」
セリナが話題を変えてくれた。いい人だ。このままだとレヴィに殺されるところだったし。まったく、見習ってほしいね。
「あぁ。ほら、俺もこの前魔術っぽいのを使えるようになっただろ?」
「すっぽんぽん魔術ですね。」
「そう。って事は、ようやく俺は魔道士な訳よ。これで聖を取り戻せるってな。」
聖…? 知ってるような知らないような…
「そういえば、アラタさんが魔道士になりたい理由って何も知りませんね。」
「そうだっけ? せっかくだし旅館を散策しながら話すとするか。」
「全世界の女魔道士を脱がすのが目的で魔道士になったんじゃないの?」
「間違ってなさそうっスね。」
「またそういう事を…」
リリスにマークされた今日この頃。
「なるほどね。」
「意外とシリアスな理由があったんスね~」
「えぇ。アラタは崩壊現象の際に消えてしまった聖さんを取り戻すために魔道士になったんですよ。」
んー。 春日 聖、か。ま、アラタにしてみれば真面目な理由で驚いたけど…
「魔道士になればなんとかなると思った訳よ。」
「主人公みたいですね!」
「それで魔道士になって調子にのったところをリリス先生に怒られたのね。」
「当たり前です! そんな大雑把では…」
「大体、崩壊現象自体よく分かってないからね」
普通なら崩壊現象から調べて、それから聖を救うんだろうけど…
「ん…やっぱり駄目か…」
「学園長はトリニティセブンに会えば、とか言ってましたけど…」
「そういやそんな事を言ってたな… 手込めにしろとか。」
さすが学園長。まごう事なき変態だね。
「まぁ… ユイとリーゼは置いといて、会えるトリニティセブンに会ってみれば?」
「そうだな… ユイとリーゼって誰だ?」
「ユイは夢の世界でしか会えないっスよ~」
「アラタはユイと会ってるだろうけど… リーゼはアラタが転校する前にどっか行っちゃったんだよ。」
無責任な。王立図書館次席検閲官の立場を持ってたのに。俺だって、リーゼに聞きたい事あったしさぁ。
「会えないって事か…」
「まぁね。だから、会える皆と色々やれば、聖を救う近道程度にはなるんじゃない?」
「よし… んじゃ、ここはやっぱり風呂だろ!」
アラタがバッ!と指を指す先には、『混浴』と書かれたのれんがあった。
「いやいや… お前ら何も分かってねーよ! 読者のために一肌脱ぐってモンだろ! なぁユズル!」
「うん…まぁ。とりあえず俺の傷口開きそうなんだけど。こういう時って風呂入って良いの?」
「知らん!」
うわぁ。自分から話しかけたくせに。アラタはリリス達が裸ではなく水着の事に脱力していた。変態魔術でどうにでもできるだろうになぁ。
「貴方は本当に不浄な男ですね。」
「スケベなのは事実だからな。」
ん。ミラとねーちゃんいたんだ。水着だけど。
「行きますよ、アキオ。こんな男とお風呂なんてたまったもんじゃありません。」
「とか言ってるけど、ユズルに見られるのが恥ずかしいだけだろ、大将?」
何が? 俺そんな変態じゃないんだけど。さすがに友人をそんな目で見ないって。
「なっ…そんな事ではなくですね…」
「ま、私は出ないぜ? ユズルと風呂なんてひさびさだからな」
ねーちゃんが隣に座り込む。確かに久しぶりだなぁ。
「う…うぅ…」
顔を赤くしながらミラも隣にちょこんと座る。
「ひさびさって…何してたんですか!?」
セリナがメモ帳片手に目を輝かせる。どこからメモ帳出したの? 濡れないの?
「んー…? 何ってなぁ。」
「ちょっと言わないでおくよ。ただ…懐かしいってだけさ。な?」
ねーちゃんが頭を撫でる。
「懐かしい…か。 確かにね。ミラも。昔は世話になったし。」
「…そうですね。昔は。ですが、貴方は強くなりましたから。」
「うん。次は俺が守る番だからね。」
「…ありがとうございます」
あれ。また顔が赤くなった。何故。
「ハイはーい。イチャイチャを見せつけるのを止めてくださーい。」
「アラタさんの目的のために風呂に入ったんスからね。」
「話を戻すわ。」
「そうですね…」
「のぼせそうだからな。」
ヤバくね? それ。
「ちなみにさぁ。アラタの変態魔術を使いこなせば強いんじゃない?」
「…あぁ、狙って相手の魔術を消したりとかですね?」
「そうそう。銃で変態魔術を発射するとかね。」
「今のままじゃ味方の魔術も消しちまうからな。にーちゃんのすっぽんぽん魔術は。」
できれば最強の
「んじゃ、リリス、あの銃くれよ。」
「駄目ですっ! あの銃は私の魔術で物質化してますから、他人は使用できないんです。」
へぇ。そうなんだ。でも、出来ない事はないよな?
「リリスの魔術をパクれば良いじゃん。アスティルの写本なら出来るだろ?
『ん…? 錬金術か? …あぁ。いけるぜ。やってみっか。 プロセス1…クリア。プロセス2…クリア。プロセス3…クリア。』
魔導書が光に包まれ、銃に変化する。おぉ~。
「他人の魔術をパクれるってのは…ズルいんじゃないか?」
ねーちゃんが渋い顔をして話す。ほぼ反則みたいなモンだしね。
「ちょっと待って下さい。ならばあの不浄な男は…」
「「「「「全ての魔術を使えるかもしれないって事ですか!?」」」」
ま、だろうけどね… なかなかチート能力なことだね。
「これは… ユズルと並ぶぜ? あのにーちゃん。」
「不愉快ですが…そうですね。」
「ま… 俺ももうすぐ完全に使いこなせるからね。俺も頑張っちゃうよ~」
これから楽しくなりそうだと思う。まるで物語の本編みたいだ。
アキオとミラにフラグが立ちまくりですが…ひいきではないですよ? 最初は他のキャラフラグ立てられないんです。アキオとミラとは元から仲良い設定ですのでフラグ立てられるうちに立てておくだけです。ユズルのフラグもね!
感想やアドバイスを頂けると最高にハイってやつになります。読みにくいところや改善点もどんどんくださっていいんですよ?チラリ