ハイスペックな俺の姉貴が恋をしました。   作:碧兎

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おはこんにちばんわ!碧兎です。
お待たせしました、最終話ですよ!え?待ってない?

そんなつれないこと言わないでゆっくり読んでって下さいね♪


頭おかしめラブコメディもこれにて閉幕でございます。
ここまで読んで下さった皆様、本当にありがとうございました……!



姉貴の恋

あれから数日後。売れ残った魚も消費し切り……それと同時に姉貴も俺達の前から姿を消した。

そして姉貴がいなくなってから今日で三日目になる。

 

「姉貴、何処にいるんだろう……。」

 

佳奈が心底不安そうな顔で呟いた。

 

「姉貴なら大丈夫だって!どうせどっかでまた魚に見とれてるだけだろ。」

 

俺だって心配だし不安で眠れていない。

母さんの話を聞いてからの出来事というのも相まって不吉な考えだって何度も頭をよぎる。

でも今は佳奈の不安を取り除いてやりたかった。

 

それに、四日前から出張に出ていていなかった父さんに相談すると慌てて警察に捜索届けを出してくれたからきっとすぐに見つかるはずだ。

 

母さん、頼むからまだ姉貴をそっちへ連れて行かないでくれ……。

俺は天にそう祈ることしか出来なかった。

 

 

 

それからまた数日後、警察から連絡が入った。

電話を取ったのは、父さん。

 

「もしもし…はい…はい…ほ、本当ですか……!」

 

姉貴が見つかったそうだ。父さんが安堵の表情を浮かべている。

 

「そうですか…良かった……。」

 

俺も佳奈もほっと胸をなで下ろした。

 

「はい、すぐに迎えに行きます…それで何処に…え…?…そうですか…分かりました。」

 

不吉な予感と血の気が引いていく父さんの顔。

途端に泣きそうになった佳奈が震える声で訊ねる。

 

「なぁおい…親父…姉貴…どうしたんだよ……?」

 

父さんはそれに答えることなく、俺達に出掛ける準備をしろと告げた。

 

車を走らせ辿りついたのは案の定病院であった。

不安そうな佳奈の肩を軽く叩く。

 

「きっと大丈夫だよ。」

「あ、あぁそうだよな……!」

 

教えられた病室の扉をノックして開く。

部屋の隅にあるたった一つのベッドの上で姉貴は…姉貴は…

 

「あらぁお父さんに真、佳奈までー。そんなに慌ててどうしたの?」

 

……とっても元気に昼食なのであろう焼魚を食べていた。

 

呆れる俺と笑い出す佳奈。父さんだけが深刻そうに姉貴に話しかけた。

 

「お前が無事でなによりなんだが…五十鈴お前…」

 

父さんがわなわなと震えているのが判る。

 

「お前…!彼氏が出来たらしいじゃないか……!」

「「へ……?」」

 

予想外の言葉に思わず隣を見やると困り顔の佳奈と目が合った。

え、どういうことなのだろう……。

というか何故今それを持ち出したのだろう……。

 

「警察から聞いたぞ……彼氏が見付けて病院に運んでくれたそうじゃないか……!」

 

嘆く父さんに驚く俺と佳奈、きょとんとする姉貴。

 

「彼氏……?……あぁ!恭君のことねっ。」

 

しばらく焼魚の尻尾を咥えて考えていた姉貴がぱちんと手を叩いて笑った。

 

「ずっと港で魚を見てたら倒れちゃったみたいで。

……じゃあ恭君が助けてくれたのね、きっと。」

「えっ、ちょっ、恭が彼氏ってことか……?」

 

俺の呟きに、佳奈も信じられないというような顔をする。

でも…良かった。姉貴にもやっと人間との御縁が……

 

「あははっ、違うよぅ!私はお魚一筋だから!」

 

……あるはずがなかった。

 

神崎 五十鈴。

成績優秀、スポーツ万能。

芸術的センスにも恵まれ、友人多数。

おまけに端正な顔立ち(笑)が近所で噂の美少女。

それが俺、神崎 真の姉である。

 

姉貴はびっくりするくらい完璧な人間だ。

魚を愛しているが、そこもまた個性的で姉貴の魅力だと俺は思う。

 

欠点があるとすると、そうだな。

最近俺達に心配をかけすぎていることかな。

……それでも俺にとって姉貴は大好きで大切な姉である。

だからこれからも俺は貴女を自慢の姉だと言い続けよう。





本当にありがとうございました!
それでは、また会う日まで。
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