仮面ライダー15人の戦士たち   作:ドンキーキング

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第1章世界統一編   流れ着いた男 

「よいしょ!おじん!ここでいい?」

一抱えもある俵を置くと、彼女は初老の男に言った。

「おお、レナちゃん。いつもすまないな。」

「そう思うなら、早くぎっくり腰直してね!」

そういうとレナは、村の中心部の方へ走っていった。シアカル・レナ。それが彼女の名前である。薙刀では王都の大会でも優勝した実績を持っており、そのため子供たちに剣術を教えている。日からも人並み以上にあり、頼みごとは笑顔で引き受ける。そんな明るい性格のため、村のみんなから慕われていた。

これからも、子供たちに剣術を教える予定であった。そのとき、

「れ・・・レナちゃん。大変だ!」

浜辺のほうから走ってくる人がいた。朝、レナに声をかけていった漁師の爺さんだった。

「おじいさん!?どうしたの?」

「浜辺に死体が上がった!」

「!!!」

その報告を聞き、レナは浜辺へ走った。この村で死体が出る。それは事故などが考えられるが、それよりも恐ろしい可能性があった。

「まさか・・・。モンスターが?」

モンスターがこの村を襲うことはほとんどない。それは若い者がほとんどいないからだ。モンスターは若い人間の体を好んで食べる。若い者があまりいないこの村では、モンスターはあまり現れないのだ。しかし、まったくないわけではない。現に数回、村にモンスターが来たことがあったが、それほど強くなく、レナが打ち倒した。あれ以上のモンスターなら・・・。

「レナ姉ちゃん!これ!」

浜辺に行く途中、剣術を教えている村の子供から木製の薙刀を渡された。レナがいつも使っている薙刀だった。

「ありがとう!!」

それを受け取り浜辺へと急いだ。

浜辺に着くと、数人の村人たちが集まっていた。

「みんな!!」

「おお!レナちゃん!…これなんだけど。」

そういうと、村人は指を指した。そこには、若い男が倒れていた。その男の横には、一緒に持っていたであろう、ずた袋も流れ着いていた。

「…何かにおそわれた形跡はないね。溺れたのかな?」

モンスターの仕業ではないと分かり、少し安心したレナであったが、人が死んでいるということを再度認識し、自分を戒めた。

「このままここに放置したんじゃあかわいそうだから、村で弔ってあげよう?」

そう集まっている村人たちに話すと、みんな一斉に頷いた。そしてレナが倒れている男の肩を抱いて移動しようとした時、

「うっ…」

「…!?」

何か動いたような感じがして、レナは男を横にした。

「どうした?レナちゃん?」

村人が話しかけるが、レナは男の心臓付近にみみをやった。すると、かすかではあるが、心臓の鼓動が聞こえてきた。

「…!この人まだ生きてる!」

「何だって!?」

「急いで村に運ぶよ!みんな手伝って!」

そういうと、村人たちと一緒に男を運ぶことにした。

しかしこの時、レナ達を隠れて見ていた邪悪な視線に誰も気がついていなかった…。

 


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