それで初の二次創作までやらかすとは…
『虚しい』
まだ16歳だというのにまるで路頭に迷った。人生に絶望した中年のようなことをふと思った。
敬われもせず、虐げられもせず…ただ頭数をそろえるための働き蟻の家系に生まれ。使いつぶされてゆく無能の家系。
父も母も、祖父も祖母も、そうやって消えていったいや…消えていたと言ったほうが正しいだろう。
俺は親と直接関わった記憶を持ってない。実は赤ん坊の記憶は脳には記録されていて本人が思い出せないだけと聞いたこともある。赤ん坊の頃の記憶ならば流石に出産直後に親を一度見ただろう。が結局思い出せなければ憶えてないということだ。
最初の記憶は、物心ついたときに初めて見たのは――――淡々と俺の世話をする従者達だった。
そして――――
「城李士様のご両親はもうこの世に居ないのです」
物心がついた後、読み書きができるようになってからしばらくした夜、そろそろ子どもは寝る時間のときにそんな事を従者は言ってきた。配慮なんてない淡々と温かみのない、ただ事実を伝えるという義務的な行動。
ショックがなかった・・・と言えば嘘になる。
予想はついていた、いくら稚拙な子供とはいえ両親の顔を一度も直接見てないのだ。何かがあったのは嫌でもわかっていた。だがそれが哀しみを癒す足しになろうか?
いや――ない、かけらも足しにならない。
―――周りが持っている当たり前の家族を持っていないことを
―――雨の日に迎えに暖かな表情でむかえに来てくれる母親がいないことを
―――自分を高く持ち上げてくれる父親がいないことを
甘えたかった。ふざけたかった。ただ日常が欲しかった。
いるのは義務的に自分の身の回りを世話する従者のみ。
誰も俺を抱きしめてくれるものはいない、愛を教えてくれない。
どこかで人は所詮自分が知っている事しか出来ないというのを聞いたことがある。正しく俺はそれだ。
泣いてるやつを「どうしたの?」と聞いてやることもできず。困ってるやつに手助けしてやることもできない。
だって知らないことをするのが怖いから。
泣いてるやつに話かけたら八つ当たりされるかも、困ってるやつになにかしてやろうとすれば邪魔だと嫌われるかも。
そんなマイナスイメージばかり浮かぶ、まるで世界の真理が負であると暗示するかのように。
そして他人から受ける行為にも――――
泣くのを見られれば影で笑い続けられる。困ればそんなこともできないのかとあざ笑われる。頭の中を負が覆いつくしている。
故に彼は誰の力にもなれず、そして誰も彼の力になれない。
他人は当たり前のように心を成長させていく。いやそれが当たり前なのだ。
置いてかれたしまった少年は、ちっとも成長できない幼い心に殻をまとわせそれで見せ掛けをつくった。他人の上っ面だけで得た。知識のみで構成された脆い人間性―――
彼は渇望する、自分の
彼は涙を流さず、声をださず、表情にださず、それが当たり前になるほど泣いてる。
だってそれが唯一の――――彼ができる渇望の仕方だから――――
ただ使われ、自我も自由もなく、現実になすすべもなくひたすら押し潰され続けてきた現実の奴隷の抵抗。
これは一人ぼっちの少年の話、誰も信じられずされど誰かを信じたい臆病者の苦悩。
―――そして少年は鬼になる。
作者は素人ですのでどうか基本や描写の仕方等のご指摘お願いします。