遊☆戯☆王Imitation-Ⅲ   作:依神子

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第2話:6年ぶりの再会

 久しぶりに帰ってきた童実野町。あまり眺める時間もなく、荷物の整理だったりいろいろと大変だったけど、なんとか日曜日くらいはゆっくりすることができた。

 今日は、その不安が目の前に並んだ月曜日。幸いにも自己紹介で噛んだり、隣が怖そうな人ではなかった。それ以前に、隣は空席だった。

 授業は無意識に、というか意識などなく通過した中休み。俺の前には素敵なお友達。6年ぶりの再会になる。

「えっと……久しぶり、遊樹(ゆうき)?」

 とりあえず距離感というものを思い出して頂きたい。

「おかえりがっぴー!」

 がっぴー。変なあだ名は相変わらずか。遊雅(ゆうが)だから、がっぴー。

「君はてっきりアカデミアかと思ってたぜ」

 彼は古森(ふるもり)遊樹(ゆうき)。6年ぶりに会うけど、時間が経つくらいじゃ、お友達はやめられない、そんな奴だったらしい。だけどまあ、優秀なデュエリストその1だ。デュエルをこよなく愛している。絶対アカデミアだろうと思っていた。

「それは僕の台詞なんだよねぇ。まあいいけど、がっぴー、デュエルしようよ! 再会デュエル!」

「……俺、デュエルはもうしてないんだ」

「え? ……でもデッキは残ってるよね?」

 まあ、デッキは残ってる。昔と違って持ち歩いてはないけど。多分、部屋の引き出しの中だ。それか本棚の箱。

「がっぴーはデッキを手放せる人間じゃないもん」

「……今の俺じゃ、勝負にならないよ。遊樹は強い」

 それに、少なくとも、昔のあのデッキじゃ絶対に勝てない。あのデッキは借り物で、誰かが言うように俺の魂や心が宿ってるわけじゃない。勝機があるとしたら、向こうでつくったデッキだけど。実戦経験がほぼないあのデッキじゃ、強力なデュエリスト相手に通用するかはわからない。相手も成長しているはずだ。

「だから楽しいデュエルはできないんじゃ」

「よし、わかった! また放課後くるから、デュエルね!」

 遊樹はなにやら楽しそうに教室に帰っていった。人の話をきいてくれ、頼むから。

『実は楽しみなんじゃないか?』

 窓際から声がきこえた。姿はないけど、あれはカードの精霊。かなり前から、声だけは聞くことができるようになったんだ。

「まさか。久々に会う友人に困惑してるだけだよ」

 友人の変わらない姿を思い出し、少し笑ってしまう。

 遊樹はいつだってあんなだ。突っ走って、人にぶつかって、巻き込んだり巻き込まれたり。本当、なにやってんだあいつ。よく怪我しないな。

『巻き込まれればいいじゃないか。昔からの馴染みだろう』

「既に巻き込まれてる身としては、これ以上巻かれようがないぜ」

 出会ったときから、逃れようもない。ため息と一緒に、授業の始まりのチャイムが鳴った。

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