三解の顔無し   作:逸環

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第三話です。
どうぞ!


挑発と男と女。

「はい!織斑君を推薦します!」

 

 

三時間目が始まる前、どうやらクラス代表を決めないといけないとかで、その話し合いが行われている。

クラス代表と言うのは、クラス長も兼ねているそうだ。

しかし、自薦・他薦を問わないとは言われましたが、いきなり他薦とはどうなのだろうか?

誰か一人くらい、自薦してはくれないのだろうか?

 

 

「だったら私は刀形さんを推薦します!」

 

「おやや?」

 

 

僕までかい?

まあ確かに、織斑が男性操縦者だとう理由で推薦されるのなら、僕が推薦されるのも分かるがね。

 

 

「待ってください!納得がいきませんわ!」

 

 

机を叩いて立ち上がり、大声を出すオルコット。

 

 

「そのような選出は認められません!!大体、男がクラス代表だなんていい恥曝しです!この『セシリア・オルコット』にそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」

 

 

そんな意図はないはずだと思う。

被害妄想もいいところだね。

これだから人間っていうのは。

 

 

「男を馬鹿にするな!」

 

「まあ。では、男が女性よりも偉いとでも?極東の島国は随分と時代遅れな考えを持っているようですわね?」

 

 

果たしてそれは時代遅れな考えなのだろうか。

例えば、ISの配備されていない小国では、いまだに男性優位ではあるし、バチカンの教皇さんだって、IS台頭前から就いているお爺ちゃんのままだ。

各国政治の分野でも、IS配備国ですら要職には男性が就いている。

これだけをみて一概に男が偉いとは言えないが、少なからず女よりは下というわけではないだろう。

女だけがISが使えるといっても、ISのコアは400余りしかない。

仮に男女で戦争になったとき、限られきった戦力でどこまで戦えるのか。

 

 

「本来実力で決めるべき栄誉あるクラス代表の座を!ただ物珍しいからという理由だけで極東の猿に決められてはたまったものではありませんッ!!ISでサーカスの見世物でもやるつもりですか!?」

 

 

誰が極東の猿(イエローモンキー)か。

このライミーが。

そしてサーカスでのIS利用。

ぜひとも検討してもらいたい。

航空アクロバットショーが、非常に高いレベルでできそうだ。

 

…学園祭のときに申請しておこうかな?

 

 

「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては――」

 

 

日本で暮らすことに不満があるなら、何で来たんだろうか?

文句があるなら代表候補生でも何でもやめて、とっとと国へ帰ればいいのに。

立場的にできないのは知っているけどね。

 

まあ、とりあえず言わせてもらいたい。

 

 

「「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」」

 

「「「「「「「「同じ声が別の場所から?!」」」」」」」」

 

 

一夏が口を開くのと同じタイミングで、一夏と同じ声で言う。

当人の一夏もこっちを見てポカンとしているので、舌を出して笑ってやる。

ん~、このみんなの驚きの声、いつ聞いてもいいもんだね。

 

 

「貴方方は、わたくしの祖国を侮辱すると?!」

 

「されるようなネタがあるほうが悪い。そもそも、先に言ってきたのはそっちだよ?ねえ、産業革命以後、その有り余る財力で各国を属国とし植民地化していったくせに、第一次世界大戦後から疲弊し始め、賠償金もドイツが金を持っていなかったから事実上の支払いは成されず、世界恐慌時には植民地を支えるだけの経済基盤がないことが露呈し、植民地は解体。今となっては極東の猿にISという次世代機を造られてしまい、第三世代機開発では第二次世界大戦時の宿敵ドイツに一歩、いや三歩程度は譲っている『グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国』の代表候補生で貴族の『セシリア・オルコット』さん?」

 

「「「「「「「「………うわぁ」」」」」」」」

 

 

うわぁ、ってなんだ。

うわぁって。

 

 

「…なんていうか、良くそこまで舌も頭も回るな?」

 

「中学のときの世界史で習ったことを言っただけなんだけどね」

 

 

これはマジな話だ。

イギリスの正式名称が『グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国』なのもそのときに知った。

 

 

「け、決闘ですわ!!」

 

 

そう叫んだオルコットが、手袋をこっちに投げてくる。

どこからその手袋は出したんだろうか?

着けてなかったよね?

そんな手袋なんて。

 

まあ、とりあえず、

 

 

「かーらーのー、一夏にパース」

 

「なんでだよ?!」

 

「この際両方とでかまいませんわ!!」

 

「とりあえずお前たち、試合でクラス代表を決めろ。アリーナの申請はしてやるから」

 

 

投げられた手袋を一夏にパスしたら、一夏とも戦うことになった。

千冬先生、それはないと思うよ。

それに対して一夏たちは、

 

 

「分かりやすくていい」

 

「決闘ですわ!」

 

 

凄く乗り気だった。

まあ、別にいいけどね。

 

 

 

 

あ、寮の部屋割りは、一夏と一緒だった。

残念だったな、一夏よ。

君にラッキースケベはないぞ。

 

 

 

 

 




実際、各国の歴史を紐解けば、どこも栄枯盛衰を繰り返しているという事実。
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