13番目のナンバーズ   作:御免寝

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更新遅れました。すみません。
しかも遅れた上に話が全く進んでいません。レディの人間関係的には進んでますが。
オリジナルはまったく思いついていません。ので時間稼ぎに色々投句しようと思います。
結局思いつかなく原作行きという可能性が高いですが(笑)

それはさておき楽しんでいただけると幸いです。


07 聖王教会

レディは逃走していた。

 

「ちょ、ちょっと!?早くして!追いつかれる!!」

 

一人の女性を後ろに乗せて。

 

「あははは。なんだアイツ。ホントに人間か?このスピードに追いつくとかマジありえねぇんだけど」

 

トンファーっぽい双剣を持っている一人の魔導師から。

 

「騎士カリム!!どこに行くのですか!?危険です!!」

「ごめんなさい、シャッハ!ちょっと自由がほしいの!!」

「せめて護衛を付けてください!」

「それは自由とは言わないわ!」

 

レディの背後で口論するカリムと呼ばれる女性と、シャッハと呼ばれる女性の魔導師。

ちなみに口論を聞きながらもレディは、裏道を使いながら必死に逃げていた。

 

「……そうですか。どうしても止まっていただけないのですね。ならば……、ヴィンデルシャフト!!」

 

 

 

 

―――ガチャン!!

 

 

 

 

「……聞き間違えか?今、カートリッジロードの音が聞こえたんだが?」

「……ごめんなさい。説得に失敗しました…」

 

頭を下げるカリム。それを見てレディは思った。

 

(いや、これなんてムリゲー?)

 

カートリッジ無しでも徐々に差が縮まっていたのだ。カートリッジロードなどされたらあっという間に追いつかれるだろう。

 

「力ずくで止めさせていただきます!!」

 

実際に魔力で身体能力を強化し、完全にレディと並んだシャッハはレディの首裏に攻撃してきた。気絶させるつもりなんだろう。

 

「おっとぉ!!あぶね~」

 

レディはバイクを傾けて強引に回避する。そしてそのまま裏路地に入った。ちなみにカリムは必死にしがみついていた。

 

「―――ッ!?」

 

 

その瞬間、レディの勘が働いた―――危険だと

 

 

その勘に従い、首を傾けるレディ。するとレディの頬に何かが掠めていった。

それはシャッハの拳だった。しかし、それはありえないことだった。表通りでシャッハの攻撃を避けて裏路地に入ったのだ。

したがってシャッハはまだ表通りにいるはずなのだ。

しかしその拳は正面から向かってきた。つまりシャッハは何らかの方法でレディを追い抜いたのだ。

 

レディの思考はそこで止まった。考えている暇がなくなったのだ。

どう移動してもシャッハは先回りしている。レディは神がかった直感で避けているがいずれ限界が訪れるだろう。

速度で負けている上に、後ろにお荷物がおり、いつもの動きができないのだ。

 

そしてついにその時が訪れた。

 

 

「良い動きでした」

 

 

シャッハの声がレディの耳元で聞こえた…

 

瞬間レディの意識は闇に落ちた。

 

意識を落としていくレディが最後に見たものは、シャッハに担がれている自分とカリム、そしてすごい勢いで壁にぶつかったバイクだった。

 

 

(オレのバイク……)

 

 

 

■■■

 

 

 

レディが目を覚ました時、目に入ってきたものは知らない天井だった。

 

「……」

 

なぜ自分はここに寝ているのか、寝る前のことを思い出そうとした。

 

「あのパッツンめ」

 

そして自分を気絶させたパッツンヘアのシスターを思い出した。

 

「誰がパッツンですか」

 

呆れた表情を浮かべながら入ってきたのはシャッハと呼ばれていた女性だった。

 

「オレのバイクは?」

「最初に言うことがそれですか?」

「…おはようございます」

「違います。まぁ、いいです。これから嫌でも思い知ってもらいますから」

 

シャッハはレディの襟首を掴み、持ち上げた。そしてレディを猫のようにぶら下げたまま歩き出した。

 

「え?なに?」

「さっさと行きますよ。騎士カリムも顔を青くしてお待ちしています」

「あー、できれば行きたくないんだが?」

 

行くな危険だと、レディの勘が全力で警報を鳴らしていた。

 

「ダメです。無駄な抵抗はやめなさい」

 

レディはそのまま持ち運ばれていった。

 

 

 

「ドナドナドーナードーナー」

 

 

そのセリフはその姿と相まって哀愁を誘った。

 

 

 

■■■

 

 

 

「いいですか!?外はどんな危険があるか分からないんです!それだというのに貴女は護衛もつけずに!自分の立場を理解しているのですか!?」

「ごめんなさい……」

「ププッ。怒られてやんの」

「貴女もです!何故騎士カリムを連れて行ったのですか!?それがどれだけ危険か分かっているのですか!そもそもあの危険な走行はなんですか!?幸い怪我人は出なかったから良いものの!」

「いや、あれはあんたg」

「口答えしない!!」

「……うーす」

「返事は、『はい』!!」

「はい……」

「それにあのバイクはなんですか!?あのような―」

 

説教は二時間は続いていた。

その間、正座を続けさせられている二人の足は、とっくに感覚がなくなっている。

 

「ねぇ、シャッハ?もう良くない?ほら、私たちも反省してるし」

「ダメです。ここで甘くすると同じことを繰り返す気がします。そもそもそれを自分で言いますか?それにこの娘は反省しているとは思えません」

 

レディを見るシャッハ。

 

「いやいや反省してるぜ?しつつさっさと終わんねぇかなーとは思ってるが」

「ちょっ!?なんで余計なこと言うのよ!?」

「それは反省をしているとは言いません!反省というのは―」

「ほら~~!!!余計なこと言うから!!」

 

レディの余計な一言により説教を続けるシャッハを見てカリムは絶望した。

 

しかし、ここで救いの声が聞こえてきた。

 

 

 

「はやて、今日は何をしに来たんだい?」

「カリムとお茶会に来たんや」

 

 

 

聞こえてくる声を集中していると、二人の人間が入ってきた。

一人は短髪のショートヘアにバッテンの髪留めをつけた少女。顔立ちは整っており、将来美人になることが容易に想像できる。

もう一人は長髪の男性。こちらも顔立ちが整っており、美男子と呼べるだろう。

 

「って、何やっとるん?」

「ね、義姉さん?」

 

しかし、その二人は女性二人が正座をしながら説教されている光景を見て、その整った顔に困惑の表情を浮かべていた。

 

 

 

■■■

 

 

 

「つまり、騎士カリムは自分で街を見て回りたかったと」

「そう、そうなのよ!部屋に閉じこもっているだけじゃ正しい情報は手に入らないわ。だから、私は自分の足で街を見て回り自分の目で街の様子を見たかったの!」

「自分で街の様子を見たい。それは大変立派です。しかし、周りのことも考えてください。どれだけ皆が心配したと思っているのですか!?」

「うっ!それはすまないと思っているわ…。でも!」

「せめて護衛をつけてください!」

「そんなの付けたら、街の綺麗なところしか見せてもらえないじゃない!」

「貴女は聖王教会の重要な人物なのです。危険な目に遭わせるわけにはいきません」

「それじゃ正しい情報なんて手に入らないじゃない!」

 

新たな二人が現れたことによって、正座と説教から開放されたカリムは、シャッハに自分の考えをぶつけていた。

しかし、話は平行線だった。

自分の目で正しい街の様子を見たいカリムと、カリムを危険な目に合わせたくないシャッハ。

 

そしてそんな二人を余所に、レディと新たに現れた二人は会話していた。

 

「私帰って良い?というか何で私はまだここにいんの?」

「そういや、どういう経緯でここに来たん?あ、えーと、」

「あぁ。私はレディだ。よろしく」

「私は八神はやて言うんよ。よろしくな」

「僕はヴェロッサ・アコース。気軽にロッサとでも呼んでくれ」

 

名前も知らないことに気づき自己紹介をする三人

 

「で、レディちゃん。どうしてここにいるん?」

「ちゃんはやめろ。レディでいい。経緯はと言うとだな、」

 

レディはカリムに会ってからここに至るまでの説明をはやてとヴェロッサに行った。

 

「あはははは!!まるでロッサみたいやなぁ!」

「エロッサと?どんな風に?」

「エロッサって…。まぁええけど。それでなロッサも仕事サボってよくシャッハに追い掛け回されてんのや」

「サボった時間はどうせ女に声かけてんだろ?まさにエロッサだな」

「そうやな。もうエロッサでええな」

 

瞬く間にヴェロッサの愛称がロッサからエロッサに変わった。

 

「いやいや、良くないよ!?僕、ロッサ!ロッサだからね!?」

「分かってる。分かってるから落ち着け

「そうやで。冗談や

 

 

 

「「エロッサ」」

 

「おいぃぃぃぃぃぃぃぃいい!!?!?」

 

 

「それで私もう帰っていい?」

「マイペースすぎる!?」

「いいんちゃう?」

「無視!?はやてまで無視!?」

「というか、レディってなのはちゃんとフェイトちゃんって知ってる?というかエロッサうるさい」

「これはいじめだと思います」

「おう。お見舞いしたことあるぜ。というかエロッサうるさい」

「もういいよ……」

 

ヴェロッサはグレた。部屋のスミスで体育座りをして、のの字を書いていた。

 

「はやても知ってんの?」

「親友やで。この間、お見舞い行ったらレディの話になってな」

「あいつらなんて言ってた?」

「なのはちゃんもフェイトちゃんも、たまに性格悪いけど基本的に良い娘って言ってたで。ヴィータはろくでもない奴って言ってたけどな」

「ちょい弄りすぎたか」

「まぁ、気にしてなかったし別にいいんちゃう?」

「そうだな」

 

ロクでもない二人だった。

 

 

 

■■■

 

 

 

「つーか、そろそろ帰るわ。もうおせェし」

「もうこんな時間か。いや~、時間過ぎるの早かったわ~」

 

ヴェロッサをからかったあと、レディとはやてはなのはやフェイトなどの笑い話などで会話に花を咲かせていた。

そして気づけばかなり遅い時間になっていた。ちなみにシャッハとカリムの話し合いは、シャッハが一人で護衛につき、極力口を出さないということでカタがついた。

ヴェロッサは途中から復活し、二人の会話に参加していた。

 

「あ。オレのバイクってどうなったか誰か知ってる?」

「あー、私は知らんわ」

「僕も知らないな。シャッハに聞いてみるよ」

 

そう言ってモニタを開くヴェロッサ。

 

『何か用ですかロッサ?』

「レディのバイクを知りませんか?もう帰るらしいんですが」

『ああ、あのバイクですか。修理して裏に置いてあります。私が持っていくので外で待っててください』

「分かった」

 

ヴェロッサはモニタを消し、レディとはやてと一緒に外に向かっていった。

 

 

 

■■■

 

 

 

 

「あ、ああ……」

 

レディは自分の視界に映っているものを信じることができなかった。

 

「ああああ、あああああああああ」

 

しかし、いくら否定しても目の前のものは消えない。

レディはその場に崩れるように両膝をつき、目の前の物にしがみついた。

 

 

 

「ああアぁぁぁぁぁアアアぁぁァぁあああああああああああああああああああああ!!!」

 

 

 

そして、ついに認めたくない現実を認めてしまったレディは絶叫した。

 

 

「……」

 

状況を理解できないのだろう、首をかしげているはやて。

 

「……」

 

何とも言えない顔をしているヴェロッサ。

 

「…………」

 

そして、そんなレディを見下ろしているシャッハ。

しかしレディは周囲のことなど気にせずにすがりついていた。

 

 

 

 

 

 

―――修理され普通のバイクに戻っている相棒を

 

 

 

 

 

「何を泣いているのです。当然でしょう、改造しすぎです。何キロ出す気ですか、あなたは?」

 

バイクを元の形に修理したシャッハはレディの様子をまるっと無視して正論を口にしていた。

 

 

「テメェェェェエエ!!人の相棒に、んなナメた真似しくさって、スカした顔してんじゃねぇぞぉぉぉぉおおお!!」

 

 

しかし、そんな正論は相棒をある意味傷つけられ、傷心しているレディにとってはただの相棒を侮辱する言葉にしか聞こえなかった。

激高したレディはシャッハに向かい飛びかかっていった―――

 

 

「ちなみにこのバイク、今は撤回されていますが窃盗届が提出されていたようです」

 

 

―――が、シャッハの発した言葉によって停止した。

 

 

そんなレディにはやて、ヴェロッサ、シャッハの視線が突き刺さった。

 

「その反応、まさか?」

「レディ…?」

 

まさか…、という表情を浮かべてレディを見つめるはやてとヴェロッサ。

シャッハは逃げ出そうとしているレディを素早く確保していた。

 

「ヴェロッサ、調査しなさい」

「気が引けると言いたいところだけど、今の反応を見ると仕方ないかな」

 

そう言いながらヴェロッサは光を放っている右手をレディの頭に近づけてきた。

 

「なに、何すんの?お前にナデポの才能はねぇぞ。それともあれかロリコンか?この前も街にいたぞ、ロリコン。やはりお前はエロッサか」

 

レディは喋りながら拘束を外そうとしているが、シャッハは少しも力を緩めなかった。

 

「君の記憶、見せてもらうよ」

 

ヴェロッサの右手がレディの頭に触れた。

 

「っ!?これは!?」

「ヴェロッサ?どうしたのです?」

 

困惑の表情を浮かべているヴェロッサに気付き、シャッハは訝しげに訪ねた。

 

 

 

 

「記憶が読めない……」

 

 

 

 

ヴェロッサは稀少技能【思考捜査】を持っている。

この希少技能は対象の『記憶』を読み取ることができるというものだ。

そして今回、ヴェロッサはバイクの窃盗の有無を確認するために、レディに対してこの技能を使用した。しかし、レディの記憶を読むことができなかった。

 

ヴェロッサは気付いていないが、これはレディの希少技能【魔法無効化】が発動しているためだ。

レディは記憶を読むという言葉を聞いて、咄嗟に発動したのだ。レディの脳内にはスカリエッティの基地の場所や、様々な犯罪行為が記憶されている。他人に見せるわけにはいかないのだ。

 

 

「―――っ!!」

「あ、待ちなさい!!」

 

レディは、予想外の展開にシャッハが呆然としているうちに、拘束から抜け出しバイクに駆け寄った。

そして素早く転送魔法を起動する。三人が手を伸ばしているが、既に転送は開始されており間に合わないだろう。

 

「バイクは盗んだんじゃないっすよ。いやこれマジで。あと女性の記憶を躊躇なく読むとか、お前マジエロッサ。それとはやてまたね」

 

そんなセリフを残してレディは転送された。

 

 

 

■■■

 

 

 

聖王教会から逃げ出したレディは基地を歩いていた。

 

「あ~、危なかった。つーかバイクまた改造すんのか。よし!ついでに”あの機能”を取り付けることにしよう」

 

暴走バイクがさらに進化を遂げ、再びミッドチルダを爆走する日はそう遠くないかもしれない。

 




というわけで聖王教会のメンツとの出会いです。

ヴェロッサがいじられキャラになってしまった。スミマセン

次こそスバル出したい。
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