「あっ子犬」
1週間前に拾った4人の中坊の一人が、奇跡的な確率で生き残ったであろう子犬を車中から見つける。
停止・放置された車をよけ速度を落とし運転していた車を止め、車から降り子犬へと歩いていく。
「くーんくーん」
鼻を鳴らし近づいてくる子犬に対し俺と同じく車から降り、近づいていくバカ丸出し共。
「おい、触るな」
「えっ?」
「「えっ?」じゃねえよ、その犬っころが感染していたらどうするつもりだ」
そんなこともわからないのかと頭を抱えたくなる。
「でっでも、ゾンビ達みたいじゃないですし」
こいつらこれでも、俺が出たバカ高校よりも偏差値が遥かに高い高校に入学していようとしていたのだから嗤いたくなる。
「お前、潜伏期間って言葉聞いた事ないのか?」
「あっ」
「それと、お前等俺の言う事に従う条件で付いてきたんだろうが。ふざけてるとぶん殴るぞ」
そう言いながら出るときに持ってきたゴム手袋をして子犬の首根っこを掴み上げ、そのままゴミ袋に入れる。
「なっ何を」
「黙って車に戻れ」
そう言い車のバックドアを開け、何も入ってない手ごろな鞄を取り出し子犬を中に詰め車中に放り込み、運転席に戻る。
そのままゆっくりと車を再発進させる。
「まず、どんな病原菌・ウイルスにも潜伏期間、用は発症するまで時間がかかるんだ。インフルエンザが体に入り感染して3分で発症し咳がでましたなんてあり得ないんだ。そこは良いな?」
バックミラーで頷く4人を確認して話を進める。
「それと鳥インフルエンザは即人間には感染はしても発症はしない。簡単に言えばインフルエンザの方の型が人間の型と違うからまとわり付くことはあっても害を与えられないんだ」
「えっとそれって」
「この1週間鳥を散々観察したが少なくとも鳥はゾンビ化していない。最低でもカラスは人間・ゾンビの死肉を食っているだろうから人間をゾンビ化させる菌だかウイルスだかは鳥には害はない。感染の可能性があるからだからと言って安全だとも言えないけどな」
返事が無いのでバックミラーで4人を見ると「それがどうしたんだろう」と戸惑っている顔が見える。
「お前等わかってないのか?鳥がゾンビ化して人間に攻撃しだしたら人間なんて碌に対応できずに全滅なんだぞ?」
「ええっ?」
「上から降って来るものなんて常に見上げてないと察知すら出来ないし、素人が投げる石より早く突っ込んでくるんだから集団で来られたら特殊ガラスでもない限り窓何て1分も持たないんだぞ?わかってるのか?」
これでもこいつら、俺よりも頭がいいのかと思うと余りの使え無さに泣けてくる。
「この後あの犬っころを7日ほど捕まえておいて様子を見る、動物何て例え小型のチワワでも基本人間よりも身体能力が上だからな、ゾンビになっていた場合どれほど動けるのやら。それに人間以外の動物が感染するのかしないのか知っていなければ対応すら出来ない。まあ、今まで動物に襲い掛かられてないから大丈夫だと思うが、ネズミがゾンビ化何てなったら菌・ウイルス・動物が碌に生きられない北極にでも行かないと逃げられない。もし仮に、どこにでも居る大量のネズミがゾンビになっていたらもうすでに俺たちは死んでいるだろうがな」
等と付け加え、後部座席の4人を青ざめさせる。
まあ、ネズミみたいな小型の動物等省エネルギーで常に食べ続ける動物がゾンビになったら1日と持たずエネルギー・栄養切れでばたばたと動かなくなるから問題ないだろうけど。
そのまま大きく放置車両の少ない道路を基本的に通り安全が確認できる場所で4人に車の運転を指導し、5人ばらけて拝借した車にそれぞれ眠る。
1塊になり全滅するのを防ぐのと1人でもパニックになり足を引っ張られないための処置である。
最初は嫌がったが無理やり言う事を聞かせ、トイレに行きたくなったらそのまま車中でさせる。
進入路を防げて、脱出路の確保できる家で寝るのが一番なんだが。
コンビニなど食料確保がしにくいと言うデメリットがあるが、やはり放置車両・犠牲になった人=ゾンビが少ないと言うメリットがあるため過疎化・田舎・地方と言われる場所や山中等を極力スピードを余り出さずに通る。
安全もあるがスピードを出すとガソリンの消費が高くなる。
ガソリンスタンドを見かけるたびに保存用タンクを見つけちょくちょくもらっているが節約するに越したことはない。
途中でゾンビを見かけるが無視しながらかなり遠回りをしながら北上していく。
出発前にグーグルマップにて検索したが原子力発電所が同時に崩壊した場合意外と逃げ場がない。なので遺体・ゾンビが腐敗し疫病の感染率が低いと言う理由で北上している度合いが高い。
なお子犬は問題は無かったがゾンビに襲われた時ゾンビになるのか確かめた為結局死んだ。
今、ゾンビになる謎ウイルスだか菌でわかっているのは空気感染しないと言うだけだ。
根拠は単純に俺たちが生きていて感染していないと言う事。
ゾンビ確認初日から近くに居たり風下に立ったからだ。
因みに後ろの4人は中学でゾンビに囲まれていて、空気感染するのだったらとっくに発症していただろう。
出来れば、どこかで赤の他人を捕まえて人体実験をしたいものだ。
こいつらに不信感を持たれて俺に攻撃でもされたら面倒だから言えないが。
出来ればこいつらから言い出してほしいものだ。
よく「新薬だからって人体実験何て反対だ!」等とバカ丸出しの寝言を言っている奴がいるが、基本医療の進歩は人体実験無しではありえない。
火傷を例に出すとどれくらいの温度で火傷をするか・火傷した後の応急法・治療法は結局どれほど動物で調べようと最終的に人で試さないと解らないと言う事をわかっていない奴が多い。
又、今飲んでいる薬も100%安全と言う保障が全くないとから飲んでいる奴らは薬で治療をしていると共に、人体実験の被験者でもあると言う事を解ってない。
カ・ハエ等で感染する病気があるため虫よけスプレーなどの製品を集めて使ってはいるが、出来れば何らかの方法で確認したい。
殺しても全く心が痛まないレベルの見た目から中身まで犯罪者の様な奴がいてくれたら助かるのだが。
まあ、仮にいたとしても関わりたくないな。
夜、寝床である今乗っている車以外に4台確保したあと飯を食べる。
この4台と言うのが意外と曲者で中々見つからない。
車自体は当然すぐ見つかるが鍵が無い・危険度が高く鍵があっても動かせない等があるが、だからと言って最低でも3つには分けたい為時間がかかる。
まあ、効率がいいかと聞かれたら首をかしげるしかないが運転の練習にもなるし足を引っ張られるよりかはましではある。
「所でお前等、互いに恋人同士とかじゃないよな?」
「えっいや、そんなことはないですよ」
1人が戸惑い半分照れ半分で他の3人を見ながら答える。
「別にSEXとかやってもいいが避妊は絶対忘れるなよ」
「なっ何言ってるんですか」
「いやいや重要なことだからな」
綱渡り効果、用は死亡する可能性のある危険な状況になると互いに異性を好きになると言われている。
これ自体は特に問題は無い。
だが、妊娠などされると女性は動けなくなる為今の状況的に非常に厄介である。
走れなくなる・吐き気・イライラする等人にもよるだろうが下手をすると致命的事態に陥る。
映画などでよく、壁一枚挟んだ隣は危険地帯で無防備な状態でヤっているがあんなのは馬鹿のすることだし結局フィクションだからだ。
長期間安全で食料を確保できる施設があるなら問題ないが、そんなものは今の状況では絶対にあるはずが無く、生まれたばかりの赤ん坊や子供はすぐに泣きわめく。
ゾンビにとって正しく格好の餌さとしか表現できない。
はっきり言って妊娠した女など完全な足手まといで、仮にお前等2人女のうちどちらかが妊娠した場合、4人そろって見捨て置いていくと懇切丁寧に説明する。
「明日辺りコンビニに寄れたら妊娠検査薬を使え。まあ、見捨てるとは言ったが結局のところ妊娠したと言っても今すぐ足手まといになるわけじゃないし、結果が判明して即さようならと言う訳じゃないから安心しろ。因みに、4人全員と言った理由は一人を見捨てていくと言った場合お前らが反対するだろうからだ。」
その後エロ本の確保やムラムラした時の対処法を、明日嫌がろうと強制的に教える事を伝える。
突如発情されても困るし。
その後、前から4人に頼んでおいたスマフォなどによる有力な情報の調査の結果を聞く、何処かの引きこもりのSOSやら「安全地帯ありますよー」等と言った寝言の報告を聞きながら何故行かないかを丁寧に伝える。
助けに行くと言う事は人が増える。
警戒する人数が増える・食料などの物資探索が容易になる・移動する際の荷物の所持数を増やせる・大勢で囲めばゾンビを安全に倒せる等ざっと考えればメリットが多いいと思えるが、実際は見つかる危険度が増す・食料などの物資の減る量が増える・一人感染するとパニックが起きやすく大勢が全滅・危険思想の持った人物の流入等結局めっりとはデメリットによって打ち消されるどころかマイナスになる可能性が高い。
仮に1人増えたとしよう。
それが車の運転ができない人だとしよう。
現状今乗っている車は余裕が出来るように乗っている。
この余裕は絶対に必要で、何らかのアクシデントつまりはゾンビに襲われた時など手の届く範囲に簡易的な槍を置き、狭い車内で振り回すために必要なのだ。
つまり人が1人増えただけでその余裕は無くなり、ゾンビに襲われたら全滅を意味する。
では、車を増やせばいいと言うかもしれないが、だれが運転するのかと言う問題が発生する。
俺は当然今乗っている車を運転しているし、他の者も運転は出来ない。
これで手詰まりになる。
では、人を2人増やし運転できるものを確保したとする。
今乗っていると同じ車を用意したとする。
車の性能は問題ない。
じゃあ、どうやって進むのか。
横に並ぶのは道の関係上出来ないことが多い、縦2列になり進むとすると前の車が襲われたとき当然襲う準備が出来ていない状況なのでそれをやり過ごせるが、後ろの車は集まった状況のゾンビに襲われる。
そこからどう助けるか、答えは自力突破してもらうほかない。
ゾンビに囲まれて、襲われた時点でもうすでに詰んでいるのだから。
車間距離を十分にとったとしても、ゾンビの群れを避けるため遠回り・細い路地に入ると言う危険を冒さなければならない
故に人は今後増やさないし、助けにもいかない。
ついでに再度言うが、今の状況下で安全地帯などない。
恐らく労働力や欲望のはけ口が欲しいのだろうと思う。
ゾンビには効かないが銃は人に絶大的に効果があるし、ただ持っている者が複数いると言うだけで脅威であることから、信用・信頼できない人物には近づかない方がいいと伝える。
因みに、信用できない云々の時に全員が俺の事を見てきたが俺自身お前たちを信用はしていないし、お前らも信用する必要はないと伝える。
「こちらはお前らを、お前らは俺を利用しているし片方が危機に陥ればもう片方も危機に陥る可能性が今は高いんだ。それを考えればある程度の信用は出来るはずだ」
少し誘導しつつ心にも無い事を伝え、こちらに対する警戒心を薄めておく。
この2週間の経験で言うと、人間は不思議なもので自分から特に前科の無いもの、物騒な発言の無いものを警戒しろと言われても警戒は出来ないようだ。
心の中ではお前らは物資探索中の囮で、ある程度の利便性がある限りは見捨てない等と思っておく。
「まあ、どうしても行きたいならお前等だけで行け。俺は止めないし協力もしてやろう」
場所を聞く限り住宅街などが多く、人がたくさんいた地域はゾンビが多く、ゾンビが倒れた後の始末をしてない・数が多くて出来ない以上疫病に感染する危険度が増し死にに行くようなもだと告げると4人全員が黙る。
たまたまいい条件に合ったバスを見つけた為車を隣に駐車し全員でバスの中に乗り込みドアを閉め窓の施錠を確認し床で横になり眠る。
普段車の中でゾンビに襲われないよう外から中の様子を確認できない・窓を破られたらブザー鳴る等の工夫しながら寝ているため、窓が高く外から確認しにくいこう言ったバス等の車は意外と役に立つ。
移動には糞の役にも立たないし、一応ブザーはなるようにしているが。
明日はどう行動するかを考えながら、数日ぶりに床に横になりながら眠る。
俺たちの旅はこれからも続く。
【完】
だといいな。
続いてしまった。
結末を一切考えてないし、荒廃?した世界でサバイバル知識等を一切持たない現代人が生きられるかと言われれば、ぶっちゃけ無理としか言いようがないと考えているので最後どうなるかを考えると餓死・ゾンビ化等のバットエンド以外あり得ないと思います。
後、ムラムラした時の対処法(笑)悩みました。
18禁設定じゃないのにストレートに言うわけにはいかないし、ねぇ。