~佐天side
「どう?初春」
「……やっぱり居るわけがないんですよ。『世界を移動することが出来る能力者』なんて」
「じゃあ、次は『時間を操れる能力者』を探してみて」
「…………分かりました。とことん付き合いますよ」
「ありがと、初春。今度フウちゃんの超本格的和風料理を食べさせてあげるね」
「へぇ、フウちゃん、料理できたんですね」
「うん……私以上に…………」
「今度食べさせてくださいね」
やっぱり世界を移動することが出来る能力者なんて居なかったか……
あのあと、フウちゃんから色々な事を聞いた
妖怪と人間の全面戦争、昔の人が月に行ったこと、旅をしたこと、妖怪軍団と戦って何とか撃退したこと
そして、フウちゃんの保護者と思われる、人でありながら神様である男の人……フウちゃんの好きな人、桜庭暮羽さんの事
そんなのを聞いていたら、何としても元の時代に返してやりたいと思う訳なんだけど……
「……やっぱり居ませんね。時間を移動どころか、時間を止める能力者すら見つかりません」
「そう…………じゃあ、次は『時空を渡ることの出来る能力者』で調べてみて」
「分かりました」
そんな出鱈目な能力者、居ない事は分かっている
だけど、私達は『もしも』、『奇跡』にかけて探す
「無理です。やっぱり居ません」
「なら、もう一回『世界を移動することが出来る能力者』で調べて。過去のデータでも、何でもいいから、かすったりたったの一つでも引っ掛かったら教えて」
「分かりました」
無理だった場合は……桜庭暮羽さんが来てくれる事を祈るしかないか……
きっと、彼ならなんとかしてくれるはず
「……駄目です」
「もう一回。それが駄目なら、今度は私達の足で探そう」
~黒子side~
「はぁぁぁぁぁ……」
「黒子?凄い溜め息だけど……どうかしたの?」
この子が昨日降ってこなければ、今日はお姉様とあんなことやこんなことやむふふな事をする計画でしたのに……
まぁ、佐天さんにあんなに必死にこの子のお守りをお願いされれば、断るなんて出来るわけありませんわ
さて、確か、まずは……この子に携帯を買ってあげるのでしたわね
幸いにも、初春が偽装IDを一晩で作ってくれましたし
「黒子~?」
「ん?どうかしましたの?」
「いや……凄い溜め息だったから」
「何でもありませんわ。さ、行きましょう」
「うん」
やっぱり恋もしたことのない子は呑気でいいですわね」
「失礼な。私も恋してる」
あら?何で読心を……
「後半、思いっきり声に出てた」
「あ、そうでしたの?」
「それに、私はもう暮羽と(こっから先は一方通報だァ!!)をしたし」
……はい?
「……その暮羽さんはロリコンでしたのね。即刻縁を切ることをお勧めしますわ」
「ろりこんってのが何か分からないけど、私が無理矢理暮羽を縛って監禁してから(侵入は禁止ってなァ!!)をしたんだよ?」
なん……だと?
「師匠。その技をわたくしに伝授してくださいまし」
「えっ!!?いや、何で土下座してるの!!?何で地面に頭を打ち付けてるの!!?何で師匠!!?ツッコミきれないから止めるけど、周りの視線が痛いから止めて!!!」
~御坂side~
「すまないな。そんな魔術師は知らないんだ。インデックス、お前の頭の中にそんな魔術あるか?」
「ごめん、とうま。私の頭の中にもそんな魔術はないんだよ……」
「そうか……すまん、御坂。力になれなくて」
「ううん。いいのよ。あんたらも、急に呼び出しちゃってごめん。代わりに今日と明日のご飯奢るから」
「インデックス。すぐにステイルに電話。用件を伝えて結果を待つぞ」
「了解なんだよ。とうま…………あ、すている?ちょっと調べてほしいことが……」
あ、あれ?
何か、今日明日のご飯奢るだけで何でこんな迅速な対応が?
「何なりと申し付けてください。御坂様」
「えっ!!?ちょっ、あんた、何いきなり!!?」
って、インデックスも何か凄い目を輝かせてるし!!
そうこうしてる間にあいつは土下座にシフトチェンジしてるし!!
ほんと、なんなのよ!!こいつらぁぁぁぁぁぁ!!!
あれ?何なりとって言った?
って、事はデートやキスとか…………
~フウside~
「ねぇねぇ、何?この箱」
「それは携帯電話と言って、遠い人と会話が出来る物ですわ」
「けいたいでんわ?……遠くの人と会話出来るって事は通信符と同じようなもの?」
「(通信符?)まぁ、そんな所ですわ」
「へぇ~」
なんか、めーるとかげーむとかしゃしんとかどうがとかあるけど、一体何なんだろ……
何か読めない文字で書いてあるのもあるし……
「まぁ、ゆっくりと慣れていけばいいと思いますわ」
「うん」
あ、時間が書いてある
へぇ~便利だなぁ
これで太陽の位置を見て時間を図らなくてもよくなるな~
一々棒を探す手間も省けるし
……ん?
「ねぇ、黒子」
「なんですの?」
「あのくれーぷってやつが食べてみたい」
「分かりましたわ。じゃあ、買いにいきましょうか」
「うん!」
ほぇ~……
おいしそ~…………
「味は何にしますの?」
「えっと……このいちごばななちょこってやつ!」
「分かりましたわ。すみません、イチゴバナナチョコクレープと納豆ミカンシーフードクレープを一つずつくださいな」
「分かりました。少々お待ちください」
何か赤い色だけど……多分大丈夫でしょ!
……ってか、いちごばななちょこってなんだろ
「はい、どうぞ」
「あ、ありがと!」
「落とさないように気を付けるのですわよ?」
「うん!!」
うわぁ~
おいしそ~!!
「いただきま~す!!!はむっ!!」
「あらあら」
はむはむ……
「甘くて美味しい!!」
「お口に合って何よりですわ。はむ…………あら、案外いけますの」
どれがいちごばななちょこか分かんないけど、甘くておいし~!!
「あら……?またあの銀行のシャッターが…………もしや、また…………」
ん?どうしたんだろ?
それにしても、これ、おいしいな~
何でできてるんだろ
暮羽やソル達にも食べさせてあげたいな~
「…………っ!!?フウちゃん!伏せて!!」
「ふぇ?」
~黒子side~
不味い!!
「っ!!?フウちゃん!伏せて!!」
「ふぇ?」
ぐっ!!またあそこの銀行か!!
「はむっ!!!腕章を……!!」
ドゴォォォン!!!!
くそっ、間に合いませんでしたわ!!
幸いにも、鉄矢は持ってきてますし、腕章もありますわ!!
「てめぇら!!ずらかるぞ!!」
「おっと、お待ちなさいな」
今回は四人……前回より一人多いですわね……
幸いにも、周りに民間人はいない
だったら、全力で戦えますわ!!
「んだと!?」
「ジャッジメントですの。銀行強盗の現行犯で逮捕しますわ」
「チッ!ジャッジメントか……だがなぁ……」
犯人共の手から風が吹き上がる
なるほど、レベル2辺りの空力使いが四人……
「俺達はレベル2の空力使いなんでな。無理矢理にでも通させてもらうぞ!!」
「たかだかレベル2ごときで……」
「ねぇ、黒子。何してるの?」
「……フウちゃん、そこの悪い輩を退治すますので、少し離れててくださいな」
「悪い人?だったら、私もやるよ」
「ぷっ……あはははは!!!そんなチビが俺達を倒すだぁ!!?笑わせてくれる!!」
全く……この子は…………
~フウside~
むぅ……なんかあいつらムカつく
あ、あいつらも風を使えるんだ
だけど、その程度なら
「悪いけど、その程度なら私には勝てないよ?」
「ふん!……ほざくな!!糞ガキがぁ!!」
…………完全に怒ったよ?
完膚無きまでに叩き潰してやる
『くらえぇぇ!!』
「いけませんわ!避けて!!」
⑨四人が風の弾を投げてくる
その程度……
「倒せると思ってるの?」
私が張った風の壁で相手の弾は簡単に消し飛んだ
『なっ!!?』
「今度はこっちの番……風の矢!!」
後ろに風の矢を百本程作り出す
『え、空力使いだと!!?』
「この量…………出鱈目ですわ……」
「避けれるものなら避けてみろ!!発射!!」
それを一気に発射する
『ぐあぁ!!!』
「しかも凄い威力……」
「とどめ!!
鎌鼬を予備動作無しで発射する
『ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!』
「まぁ、斬れないようにしてあるから怪我の心配はないよ?」
「…………この子、勝てる気がしませんわ」
よし、殲滅完了!!
ちょっと妖力が心もとないかも……
「……はっ、アンチスキルに連絡をしなければ」
「ねぇ、黒子。早く行こ?」
「ち、ちょっと待っててくださいな……あ、そこでもう一個クレープ買って食べててくださいな」
「いいの!!?分かった!!待ってる!!!」
次はいちごみかんすとろべりーそーすってやつにしてみよっと
~黒子side~
なんて出鱈目な強さですの…………
いくらレベル2とはいえ、男四人をあっさりと倒すとは……
それに、あの風の矢と鎌鼬の量、あれはレベル4でも簡単に出来る物ではありませんわ……
もしや、彼女……お姉様と互角……いや、それ以上の力を持っているかもしれませんわ……
「まぁ、お姉様より強いお方なんて、居るわけがありませんわ」
さて、アンチスキルも来たことですし、早く引き渡してしまいましょう
あら、あんな所に監視カメラが……
ちょっとデータをもらっていきましょう。お姉様達に見せるために
~フウside~
「うまうま」
「フウちゃん、そろそろ行きましょう」
「んくっ……うん!!」
はぁ、おいしかった
空気は最高に不味いけど、食べ物は最高においしいや!!
「全く、出鱈目な強さですわね」
「暮羽はこれ以上に強いよ?」
「……考えたくも無いですわ」
多分、私と暮羽の間には越えられない壁と不可能な壁の二つがそそりたっていると思うよ?
それにしても、おかしな建物がいっぱい……
あ、
「ねぇ、黒子」
「なんですの?」
「あのチカチカしてる建物なに?」
「あぁ、ゲーセンですわね。行ってみますか?」
「うん!!」
何かチカチカして凄くまぶしいや
黒子はげーせんって言ってたけど、こんな所がいっぱいあるのかな?
「うわっ!!?まぶしっ!?そしてうるさっ!!?」
「まぁ……古墳時代の何も無い時と比べれば、そんな反応になりますわ……」
大きい箱とかたくさんある……
「あ、あの箱の中に何か入ってる!!」
「あら、クレーンゲームですわね。何か欲しいものでもありましたか?」
あ……あれ可愛い…………
「犬の人形ですわね……ほしいんですの?」
「うん……」
「分かりましたの。少し待っててくださいな」
あ、何するんだろ……
「よっと……ほっと…………よし、一発ゲットですの」
あ、出てきた
いいな~
私もやってみよっかな~
「フウちゃん。どうぞ、ですの」
「えっ!?いいの!?」
「えぇ、構いませんわ」
うわぁ~~
大事にしよっと!!
「他にもいっぱいあるんだね……あ、諏訪子」
「諏訪子って……蛙ですのね……それもゲコ太……あら?確か、諏訪子って守矢神社の神様だった気が……」
あれ?諏訪子って頭の帽子が本体じゃなかったっけ?
違ったっけ?
だって、あれ、単独で動いてるんだもん
「あら、パンチングマシーン……」
「ぱんちんぐましーん?」
「拳で殴る時の強さを測る物ですの」
「へぇ~
「速鬼?」
「鬼の一人で物凄く強いんだよ!!」
「(もう滅茶苦茶ですの)フウちゃん、やってみてはどうですの?」
「えっ!?いいの!?」
「えぇ。幸いにも、佐天さんとお姉様がくれたフウちゃん用のおこずかいがありますので。五千万程」
よ~し!!やってみよう!!
「これを叩けばいいんだね!!」
「これを付けてからですの」
むぅ~
なんか革で出来た物をはめられた……
手が動かしにくい……
「もういいですわよ」
「じゃあ……てりゃあ!!!」
あ、何か出た
150なんとか?
「ねぇ、黒子、これって凄いの?本気じゃなかったけど」
「え、えぇ……も、もう一回どうぞ……」
だったら、次は本気で……
「うりゃっ!!!」
あ、200に上がった
「黒子?どうなの?」
「あわわわわわわわわわわ…………」
あれ?何か震えてる
どうしたんだろ、風邪かな?
「黒子~?」
「ここここここ、こんなの絶対おかしいよ…………あわわわわわわわわわわ」
あれ?黒子が壊れちゃった
「お腹を叩いたら直るかな?」
「さ、行きますわよ(あんなので殴られたら朝食べたもの所か命が持っていかれますわ!!)」
「暮羽にやったらいつも直るからね~……」
「(もう暮羽さんとやらは人間やめてますわ!!)」
~佐天side~
「はぁ~……結局戦果無しで帰宅かぁ~」
やっぱりそんな能力者居ないのかな……
まぁ、やるだけやってみよう
そろそろフウちゃんも帰ってくるし
「ただいま~」
お、噂をすれば
「おかえり、フウちゃん」
「面白かった~」
白井さんと沢山遊んでもらってたみたいだね
よし、また明日頑張るぞ~!!
もし、よろしければ次回も見てください