あと、本当に申し訳ありませんが、今回を持って擬人化に関するアンケートを打ち切らせていただきます。同時に別のアンケートを実施したいと思います。
後書きに記載しておきますので、ご協力お願いします。
…ほんと、力量不足だなあ、俺…。
「何やってんだか、俺は…」
何故か変わった―――いや、戻った、だろうか。自らの声に若干の戸惑いを覚えつつ、自身のヘタレ具合にヘタレていた。
あの後、俺は逃げるように…いや、逃げてあの場を去った。
『怖い』。あの場に居た俺の感情を尤も簡単な表記で表すとするなら、文字通りそれだ。
品として名を頼み、二人揃って放心してる所を逃げてきたのだ。
…逃げない方が怖くなかったとか、ぶっちゃけた話逃げない方が好印象だったよなーとか、そもそもこんな外見なのに日本語の名前なんておかしいだろ、何て微塵にも思って無い。
今俺が居るのは都の近隣にある雑木林のような場所に居た。
姿を消すのに使用していた魔法を解く。
姿を隠すには万全だと思っていたこの魔法だけど、輝夜に見つかってしまった。
どこかしらに穴があったのだろうなあ…と考え、少しだけ頭の中で魔法構築するための術式に手を加えようとして、止めた。原因がまだ分かって無いのにそんな事をすれば、術式にどんな影響が出るか分かりゃしない。
…本当、この体の持ち主と一回話しをしておきたい。叶わない事かもしれないけど、それでもだ。
さておき。
この場所に逃げ込んだような形ではあったけど、よくよく考えると久しぶりに
まあ、下手をすると、相手の精神を崩壊させたりするほどの、現に今までにそれを使った相手は皆、自殺した位だ。
それでも、俺にとっては使っていて気分の良い、…酷い言い方をすると麻薬のような魔法だ。そういう意味では丁度良いと思う。
「………」
集中する。風によりざわめく木々の葉音すら聞き取れなくなるほど、周囲の出来事が分からなくなるほど、深く深く深く深く、意識を落としていく。
その深層に、子供の頃に好きだった…今でも好きだが、その花の花言葉を知った今となっては高校時代に味わった苦く甘酸っぱい思い出もあって―――具体的には好きな女の子(花屋の娘さん。これ重要)に本気で好きだという事を伝えたかったが故に『恋』の花言葉を持つその花を渡したんだけど、もう一つの花言葉を知らなかったが故に思いっきりビンタされてフられたという、それはもう色んな意味で―――複雑な感情を抱いている花―――燦々と雲一つない青空から降り注ぐ光に照らされた、無数のクロユリが栄えた草原を、幻視した。
周囲の景色が、徐々に徐々にうねり、気持ち悪さしか伴わないような、説明しがたく歪んでいく。集中しているとはいえ視界は閉ざされない為気分が悪くなるけど、これから見れる景色に比べれば安い代償だと、腹をくくる。
効果距離は、自身を中央に直径二十メートル。
対象は、自身以外の効果距離内に居る考える事の出来る知性を持ち、特定条件を満たした者。
最後に、頭の中で作り上げた術式に、魔力を通す―――すると、どうだ。
歪んでいた景色が嘘であったように、そこには、幻視した通りの、青々とした青空に、燦々と降り注ぐ光。それに照らされたクロユリが咲き誇る草原。それの一部が、現れていた。
この体には、とてもじゃ無いが似合う風景でも無いし、
「固有結界…とまでは行かないか。あれは無理過ぎて論外だけど」
あれは心象風景を現実に映し出し、尚且つ世界として確立させるものであり。
俺のこれは、世界に映し出すまでやって、それを誤認させているだけだ。
その為、何だろうけど魔力の消費は全然無いし、やろうと思えば一年位なら続ける自信はある。―――魔力の量的には、という前提が付くけども。
使った事があるのは、今までに二度。姿が碌に隠せていなかった頃に一度、姿を隠しきれて、匂いを隠しきれていなかった為にもう一度。
「……」
両腕を演奏会の指揮者のように持ち上げる。
同時。ザアアアアアアァァ!! と、草の靡く音が響く。
見なくとも分かる。花の
この魔法で相手に幻影を見せるのに必要な条件、それは、花の花弁に触れる事。
幻影を見せる事が出来るのは、花弁に触れてる間だ。見せる幻影(或いは、幻術の類)はこっちで決められる。だから、嫌な印象を与えるような事ばかり説明したけれど、その気になれば安眠にいざなう事も出来るし、楽しい事を体験させることも可能な訳だ。
そして、この魔法の一番の強み。それは花を含めて全てが幻影という事。だから、燃やされる事も無ければ、凍らされることも無い。そして、今したように、花弁の部分を操作する事も出来る為、言葉が見つからなかったからこういう表現だけど、『初見殺し』には為らない…筈。
けれど、凄まじく集中しなければならないから、姿を消す事が出来ない。更に、動く事も出来ないのだ。発動までにかかる時間は長ったらしく見せたけど、実質三秒。
尤も、戦ってる最中にそんな隙を晒し続ければどうなるかなんて、考えたくも無い。
だから、この魔法は本当に奥の手だ。
せめて、どこぞの弓を使わない赤い弓兵のように、花弁だけを操作して相手に放てたらどれだけやりやすいか…。
「……ふぅ」
集中を解く。人の体であればだらだらと汗を流していたのかもしれない。
けど、既にこの体はとてもじゃ無いけど、人の物とは言い難い。
体温が在るかどうかさえ、それさえ俺には―――分からない。
そう考えて、全身を怖気が襲ってきた。
…本当に、彼女は、こんな、こんな、俺を、怖がらずに、居てくれるのだろうか?
―――居て、くれるのか?
他人を疑う事しか出来なくなった、俺自身も怖い。
改めて一人になって、暗い部分の思考が暴走してる。
…もう、訳が分からなくなりそうだ。
「俺は…」
―――ガサッ…
「―――!」
魔法を使って、すぐに姿を消す。少し高度を上げ、木々の影に隠れる。本当は藪の中にでも隠れたかったけど、藪が何もないのに押しのけられてる、何て状況がばれたら下手をすると大変なことになる。
そういう理由で、高度を上げて姿を隠した。
「―――お腹減ったなあ…」
そこに居たのは、この時代の、この国の人間からしたら珍しく映る―――寧ろ映らない方がおかしい金髪の少女。
その少女らしい外見にそぐわない、黒を主体にした服装。
…あっれ、見間違いじゃ無かったら、彼女は…ルーミア…だよな?
昔は日本に住んでる訳じゃ無いとか、勝手に―――主に髪の色で推測してたけど、よくよく考えると八雲紫という例が居るのを思い出して、自分の馬鹿さ加減に頭が痛くなった。
「…? 変な力ね。誰か居るの?」
―――俺の隠蔽用の魔法に足りないものを指摘しつつ、見えてない筈の俺の事をじーっと見つめてくるまでは…。
今の都でそれなりに話題に出ているらしい―――それ故か、最近は私の縄張りとなりつつあるこの雑木林に人間が近づこうとしない為、機嫌の悪さが失せるほどの空腹に襲われている私ことルーミアは、妙な出来事に遭遇していた。
妖力では無い力を木の上の方から感じて、でも、見ても誰も居ないしなにも居ない。
不気味に思った私は、能力で作った闇を複数の矢のようにして―――見えざる者に放とうとして。
「戦闘の意思はない。故に、その物騒な物を向ける必要性が無い事を指摘する」
「そうなのか。だったら、大人しく私の腹の足しになってほしい所ね」
待ったを掛けられた。見えざる者から。
でも、私には関係ない。
今は、すぐにでも何か―――特に人間の血肉を食べたい。
その飢えを少しでも和らげる事が出来そうなら―――余程の格上で無い限りは、関係無い。
「それは羨ましい事だ。ならば少しの間、俺の腹の足しになっていてくれ。自ら行おうとした事だ。されても文句は言えんだろう?」
その言葉と同時。姿を見せた―――名状し難き、恐怖心よりも嫌悪感を煽る外見をした青い化物に向かって、私は―――。
「―――ッ!?」
―――自らの意思とは関係無く、引き寄せられるように化物に進んでいき、そこで意識が途絶えた。
なんでルーミアは反応できなかった?=(攻撃などを食らって)吹き飛ばされる、或いは突き飛ばされるのには慣れてると思い、逆に引き寄せられるのには慣れて無いんじゃないかと思ったから。
さて、まず前回のアンケート、ご協力ありがとうございました。
主人公は…あの姿のままで通そうかと思います。俺が元々書きたかったのはどういう作品だったのか、思い出させてくれた感想があったもんで…。
擬人化有りと言ってくれた方、本当に申し訳ありません。
それで、もう一つのアンケートなんですが…作者は、あまり精神衛生上キツイ描写とかがあるゲームとかが苦手で(バイオの時点で無理です)、どういう幻影(或いは幻)を相手に見せようかーと悪戦苦闘しています。
なので…皆様の中で『これはキツイ』と言えるような物があれば、ご教授して下さると助かります…出来るだけ詳細に。
こんな駄作者で申し訳ありませんが、これからも東方幻眼魔~あるモンスターになって東方に~をよろしくお願いします。