「大量だな……よし、今日はあれと交換してもらって……」
どうも、サイです。今の発言だけで何処にいるか分かった奴は凄いな……そう、地下通路である。
15歳になった時、地下通路マスターが俺やソラにくれてから3年、未だに飽きずに潜ってはいろんなアイテムを壁から掘り出している。
プラチナの世界なのか分からんが、こんごうだまもしらたまも出るし化石も地方問わず出てくる。唯一気になるとすれば、プレートを一枚も発掘してないこと位だな。流石にここまで掘ったら出てくると思ったんだがな……
プレートと言えば、俺の手元にはりゅうのプレートだけある。洋館にも落ちてたと思ったんだが、拾われたのか見つからなかった。そしてこのりゅうのプレート、最初は見つからなかったんだが、像の後ろで唸ってると、ディアルガ像とパルキア像の土台から半分に割れた状態で浮き上がってきて、拾って合わせてみたら引っ付いてプレートになった。何を言っているのか分からないだろうが俺にも分からん。
まぁそんな感じで発掘。おそらく掘り出したものを売れば暫くは生きていけそうである……が、やっぱポケモンの世界に来たんなら旅をしてみたい。そして旅をするなら流石にきつい……な、うん。
とりあえずこんな事務連絡はここら辺にしておいて……誰にしてたかも分からないが。とりあえずこのきちょうなホネを売って、アレを買うか……
その日の夜、孤児院ではパーティーが行われていた。明日、俺とソラがここから旅立つからだ。んで、俺等は発掘したり木の実売ったりで貯めたお金で孤児院にこっそり遊具を贈った。俺等が旅立った数日後に届くようにしてあるから驚くだろうな。
一応ソラと院長さんには俺の事を話してある。ラティオスの事もあるし隠そうか、とは思ったが……理由はソラを助けた日に戻る。
あの時研究資料も奪って出てきたが……どうも別の研究資料も一緒に奪ってたらしい。その中に基礎ポイント、ではなく努力値という名前が載ってたり、平行世界、つまりはメガシンカが無い世界(つまりアドバンス時代だな)の話が詳しく載ってたりしていた。確証とまでは行かないが、おそらく転生者があの組織に居るのだろう……そして、ソラの研究資料(あまり詳しくは載ってなかった。ソラの話からしてもあの日ソラを見つけたがために緊急で研究を始めたんだろう)に載ってた能力の事……一応ポケモン達とも相談したが、結局2人には話した。もちろんゲームの存在も……
『……ゲームの物語?』
『はい、そうです……ギンガ団との戦いとか、神との戦いとか……』
『へえ……詳しく教えてくれない?』
『良いですが……(略)……という感じです』
『その主人公すごいね……ギンガ団は数年前にリーダーが居なくなったとは聞いてたけど……』
『えっ』
それからこの世界について聞いたり調べたりしたけど、どうやらBW2やXYのストーリーも終わっているらしい。ただ、主人公と見られる名前はレッドさんしかないし、ホウエンのセンリさんは今年ジムリーダーになったらしいし、そこら辺ゲームと全然違うらしい。メガシンカに関してはカロスでしか確認されてなかったが、俺がこっちに来た? 位にホウエンで大災害が起きて、それからホウエンでもメガストーンは確認されているらしい。キーストーンは殆ど見つかってないらしいが……ま、大誤算辺りがまとめて持ってんだろ。
何が言いたいかって言うと、世界観以外じゃゲームの知識はあまり使えないって事だな。
「サイ君、どうしたの?」
「ん、今までの事考えてたんだよ。これから何が起きてもおかしくないし、整理しといたほうがいいなと思って」
「そーだね……あ、そうだ。明日9時まで待ってくれって叔母さんが言ってた」
「えっ?」
次の日。朝9時。俺は唖然としていた。
「すみませんね〜まさかソラのために」
「なんのなんの、あやつのムスメじゃし、それにポケモンの扱いが凄い少年も見たかったしの〜」
だってオーキド博士が居るんだぜ!? 確かにゲームじゃハクタイに来てたけど!? しかもソラの父親の事知ってるらしいし!?
「ソ、ソラ……あの人オーキド博士っぽいけど……知ってるのか?」
「うん……お父さんが昔マサラの研究所で働いてたから……だけど……」
今日来ることは知らなかったのか……と、固まってる俺等にオーキド博士は何かを差し出してくる。
「ソラ君お久しぶりじゃの。で、お主がサイ君か。知ってるかもしれんが……ポケモン図鑑じゃ。カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、イッシュ、カロスのポケモン達であれば出会っただけで登録してくれる優れものじゃ。何かの縁じゃし、お主らにもあげよう」
……何故かポケモン図鑑くれました、ハイ。形がDSである。ORASの図鑑はGBアドバンスだったはずだけど……もしかしなくても元いた世界のゲーム事情は進化してるのか!? ……って、そりゃ8年もしたら進化してるよな。
「それとの、その図鑑は図鑑機能だけでなく、地図や会話、写真撮影なども出来るようにしてある。後はカードで更に機能が増える予定じゃが……まぁそこは自分たちで探してみてくれ」
何ですかそのポケッチとポケナビ合わせたような便利機能は。この調子だとカバーとかも色々あるんだろうな……
「それと、サイ君」
「はい?」
「君にはこれもあげよう」
SDカードのようなものも貰った。まさかと思って図鑑の差込口みたいなのに入れたら……図鑑にレポートの様なものが表示された。何々……『ホウエン地方のみなみのことう襲撃事件について』……!?
「お主がラティオスを連れているのは知っておる」
「!?」
「そんなに驚かんでも……ちょっとな、院長から教えてもらったんじゃ」
「マジですか」
「資料にも載っておるが、捕まえたしたっぱらしき奴が『ラティアスは捕まえたがラティオスは消えたんだっ』と漏らしておっての……その話をしたら教えてもらったんじゃ」
……あの話か。ラティオスのボールが震えてるのが分かる。
「それで、それはその組織に関する資料も入っておる。とてつもなく大きな組織らしく、したっぱから分かることなど殆ど無いんじゃがの……」
「あ、ありがとうございます。所で、さっきの事件の話し方だと……まさか、他の場所でも起きてるんですか?」
「ああ。世界の伝説のポケモン達の住処が連続して狙われておる。無事なのはジョウトのやけたとう位かの……しかも昔は人攫いもやってたようでの、特別な能力を持ってる者が狙われておった」
「……それって……」
ソラが誘拐された事件を思い出す。もしかしなくてもラティアスを攫った組織と同じではないか……? いや、この展開だと確実に同じだな。
「っと、ソラちゃんもさっきから固まっておるし、ここら辺にするかの」
「……は、はいっ、ありがとうございました」
旅に出る直前にこんなもの貰うとは思ってなかったな。
あの後ソラのフリーズが溶けるまで約1時間。10時になって、俺等は孤児院のみんなに見送られながら旅に出た。
「ソラ、これからどうする?」
「多分サイ君と一緒だと思う」
「そうか、じゃあ一緒に行くぞ!」
ハクタイジムリーダー、ナタネさんに挑戦しに、な!
ambitious……REFLECT BEATより。
ポケモン二次創作はオリストーリーなほど大好きです。ここで好きなのは……そーですね、毎回マスクつけてる謎の人物が主人公のと、カイオーガ釣り上げたい人が主人公のと、ジュペッタ連れてる子が主人公のですね。(問題あれば消します)