ぎるがめっしゅ叙事詩 ~よくわかる人間と星の乖離~   作:檻@102768

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前回のあらすじ:


 ギル&エンキによって、ウルクの平和は守られました。

 一方の神側というと、イシュタルは二度に渡って面を汚され(一度は物理的にも)、アヌは娘に脅迫されてペットを貸し出させられたり、そのペットは昇天してしまったりと、胃痛はとどまるところを知らないようです。



終章:別離編

 二人はグガランナという天災を退け、再びウルクを守り抜きました。

 

 ただ、流石に取引相手(うち)のペットを死なせてしまったのはやり過ぎだろうと、『世界』から苦情が来ました。

 放っておけば死んでしまうようなものをけしかけておいて、倒したらクレームをつけるとは。

 

 流石ギルガメッシュ叙事詩、モンペクレーマーの原典でもあります。

 

 以下不憫な主神とその配下のトーク。

 

 

アヌ「グガランナー!!(号泣)」ウワァアン!

 

エンリル(『世界』大幹部の神)「おいたわしや、アヌ……」ウルウル

エア(『世界』大幹部の神)「心中察するよ」グスッ

シャマシュ(『世界』幹部の神。ギルの保護者)「…………(これは、流石にマズいよギル)」タラリ

 

 

エア「あの二人にはフンババも狩られちゃったしねー……領土も踏み荒らされちゃったし」

エア「ここまで顔を潰されて、もう黙っている訳には行かないよね?」ホラ

エンリル「まぁねぇ……いくらなんでもやり過ぎー」ウンウン

シャマシュ「いやでも、グガランナはイシュタルのせいでもあるし……」マァマァ

 

アヌ「……それでも、今回の件は流石に腹に据えかねたよ」グイッ

シャマシュ「あ、アヌ……」アセアセ

アヌ「確かに娘にも問題はあったけどさ」

アヌ「顔面を臓器で血まみれにするなんて、女の子にする事じゃないよ」

アヌ「しかもそれが私のペットの物だなんて…………」

 

アヌ「…………確かにこちらにも非はあったからさ。そこは認める」

アヌ「なら――――――せめて片方だけでも落とし前つけさせるよ!」キリッ

 

エンリル(アヌがマジ顔だ……)

エア(珍しい……何かの厄災の前触れ……?)

シャマシュ(明日で地球滅亡なのかな……ごめんギル。どっちにしろもうダメかも(遠い目))

 

 

アヌ「それで! 今回どうにかするのはどっちにすべきだと思う?」

 

エンリル「エンキに一票ー。こっちの出した仕事ほったらかしでこのザマだしー」

シャマシュ「私はギルは同情の余地ありだと思うなぁ……(ごめんエンキ……)」

エア「イシュタルに臓器ベチャアやったのはエンキだし、私もエンキかなー」

 

 その後やいのやいの話し合われた結果、上司命令での解雇処分という形でエンキは死んでしまいます。

 

 

 

 そうして、崩れていくエンキを、ギルは涙ぐみながら支えます。

 

 

ギル「なんでお前が死ぬんだよー!」ポロポロ

ギル「お前フンババ退治に連れまわしたのも我なのに。好き勝手やった責任者の我が責任取るべきなのに……っ!」ウルウル

 

エンキ「な、泣かないで! 大丈夫!」ワタワタ

エンキ「ほ、ほら! 僕って兵器で道具だからさ! その内バージョンアップされた、新しくて凄いのがどんどん出てくるから!」

エンキ「だから――――いずれ型落ちになって、価値も薄れて、忘れられていく物でしかない僕に、君が涙を流す理由なんて…………―――――」

 

 

ギル「――――――っ、違う!!」

 

 

 黄金の英雄は語ります。

 

 誓いを。決して、優れているか否か、新しいか古いか。そんなものではなく。

 (ちまた)にあふれる有象無象とは違う、自分の中でたった一人、不可侵の存在として認めると。

 

 

ギル「お前は我の、唯一かけがえの無い友だ」

ギル「例えこの先何があろうと、『我の唯一の友である』という価値は、永久に揺らがない」

 

 

 その言葉を聞いたエンキは。

 

 

エンキ(そ……そう言ってくれるのは、本当に嬉しいけど。でも…………)

 

エンキ(それを約束するってことは、君と並び立つ者が、もう二度といなくなるってことじゃないか!)

エンキ(…………僕のせいで――――僕のせいで!)

 

 

エンキ(そんなの、君に―――――――申し訳、な――)ボロボロッ……グシュッ

 

 

 そんな誓いを立てるほどに自分を想ってくれている事実の喜びと、そのせいで(のち)の生涯に孤独を強いることになってしまったこと。

 そんな未練を抱きながら、エンキは土へと還っていきました。

 

 それを見届けたギルは。

 

 

ギル「あ――――」

ギル「あ、あああ」ボタボタ

 

ギル「あ、あっ。あぁぁぁぁぁぁああ!!」ウワァァァァァァアアン!!

 

 

 

 泣き続けました。たった一人、生涯並びえない価値を持った、無二の友を失った悲しみで。

 

 いつまでも、いつまでも…………。

 




 補足です。


エンリル:嵐などのすごい神
エア:乖離剣の元ネタなすごい神
シャマシュ:ギル個人の守護神



 今回で「ぎるがめっしゅ叙事詩」は終了です。
 
 本当はこの後の不老不死探究も書こうかと思ったんですが、この後ギルは孤独になってしまい、あんまり合いの手が入らないので、やけに一人でぶつぶつ呟いている危ない人になりそうですし、これで幕とします。



 ここまでのご愛読、本当にありがとうございました!


 追記:もしかしたら探究編も書くかもなので、その折にはまたよろしくお願いします。
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