DOGDAYS" 新たなる日のしたで   作:七つのこんにゃく

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なんか自分で書いて思ったけど、ギャルゲで有りそうな章の名前だな。
みんな大好き大陸最強のヒナがきたよ。
ではよろしければ目を通してくださいな。


一話 ようこそ風月庵へ

いや、たしかに期待したよ?異世界みたいで楽しそうだったし。でも、でもだよ?

 

「なんでこんな高いとこから落ちてんだよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

期待を抱いてこれですよ。上げて落とすとはまさにこのこと。しかも気分的に落とすとかじゃなく本当に体現。

 

「あ、もうだめ…。」

 

地面がもうすぐ対面するよ。ともったら、まるで魔法のように重力による力そのものが薄れ、少し高いところから尻餅を付く形になった。

 

「痛ってぇ。」

 

あたりを見回すとまるで日本家屋のような古式な家が建っていた。ここは日本なのだろうか。

 

「何事でござるか!?」

 

突然飛び出してきたのは金髪でポニーテール。

しかも胸が大きい。

僕的にはかなり目のやり場に困る。いやちょっと待て胸の大きさの前に驚くことがある。狐耳、ふりふりのしっぽそれは地球人にはないものだ。

 

「いや、あのっ、そのー…。」

 

正直思考が胸の話だけしか回らないし、そもそもここどこかわかんないし、部活疲れて落ちてきて。意識が朦朧としてきた。

バタッ。

 

「お館様!!人が倒れたでござる!」

 

 

 

 

「目が覚めたでござるか?」

そこにいたのはさっきの狐耳の女の人と、茶髪のおねえさん。おねえさんも同じくお耳と尻尾を備えていた。

 

「えっと、目覚めてからで突然悪いのでござるがここに来た経由を教えてはくれぬだろうか?」

 

凛として透き通った声をした茶髪のおねえさんがいう。

 

「はい、僕はここに来る前、地球にいました。届け物ついでにアンダーソンという友人を追いかけたところ魔法陣に突っ込んでここにきました。」

 

と極限まで話をすっとばしているように聞こえるが何も間違ってはないのが事実だ。

 

「なるほど。話はわかった。私はブリオッシュ・ダルキアン。この風月庵の主でござる。そしてこの隣にいるのがユキカゼパネトーネだ。」

 

話分かったんだ。ということはアンダーソンはこっちの世界でもしられているってことなのかな。

 

「ユキでもユッキーでも好きに呼ぶといいでござるよ!新たな勇者殿!」

 

は?いや聞き間違えだっただろうか?

 

「ゆう…しゃ…?」

 

僕は首をかしげるほかなかった。

 

「ユキカゼ話を飛ばし過ぎでござる。拙者らに分かっていても地球から正当な手段でフロニャルドに来てないのだから一つひとつ教えて行かなければならぬでござるよ。」

「そうであった。スミマセンなのでござる。」

 

謝るユキカゼの前で僕はひたすら口を開けることしかできなかった。

「まずは名前を教えていただけるか?」

 

ダルキアンの綺麗な声に少しぼーっとしてしまったが

 

「ジンです。瑪乃 刃です。」

「ジンか良い名前でござる。ではここから少しずつジンの住む世界の話と拙者たちが住む世界の話をするでござる。」

 

 

僕は淡々とこのフロニャルドの世界を聞き、ここに来る前レベッカ・アンダーソンがこの世界に二度目の来訪ということも聞いた。

そして驚いたのは同じ学校のシンク・イズミもここに来ていたこと。またその師匠的存在ナナミ・タカツキも同じであること。

この三人はフロニャルドの勇者召喚され、またその使命は国のために笑顔と勇気を届けること。

 

正直頭がついてこれないところの方が多いのだがこの二人が嘘をついているように思えない。

 

「とても大雑把には把握できました。しかし僕はどこで居住すればいいんでしょうか。この世界の通貨もありませんし、野宿は怖すぎますし。」

 

すこし失礼なものいいかもしれないが、流石に不安すぎる。

異世界に来て初日で帰れるなんて思ってもいない。それなりの準備も必要だろう。

 

「お館様、ジンをここに住まわせてはいけないでしょうか?」

「そうだな、しばらくここで身を据えると良い。ある程度家事さえしてくれれば構わんでござるよ。それに待っていれば勇者たちが迎えに来てくれるでござろう。」

「そう…ですね…。」

 

少し口を濁して言ってしまった。別に彼らが嫌いとかでなく学校以外では一切関わりがないのだ。正直極端に話をすれば学校にいるときの僕と、放課後の僕とでは人格が違うとまで言わないが、正直誰とも関われる気がしない。家柄の事情で。

 

「すみません、ダルキアンさんしばらくの間アンダーソンたちには僕のこと言わないでいただけますか?」

「ふむ、君なりの事情があるなら深くは問わないでござる。けどひとつだけ言っておく。君の心にある楔は君自身で解こうとしなければ何も進まんでござるよ。」

 

正直最も正しい言葉であるのも自覚はしている。

 

「ま!とりあえずでござる。ジン、風呂に入ってスッキリしてくるでござるよ!」

「ユキカゼさん。ありがとう。」

「ユキでいいでござるよ。」

 

ユキに勧められ風呂に浸かる。数時間前の疲れをまるごと取り除くような香りも温度も最高な風呂である。

 

「久しぶりに、というか初めて学校以外で人に優しくされたなぁ。瑪瑙には絶対に戻りたくないな。風月庵のひとはかなり寛大な感じ。しかもダルキアンさん綺麗だったなぁ…。」

 

ガララララララララとドアを開ける音とともにユキが叫んだ。

 

「ジン私も浸かるでござるよー!背中流すでござる!」

 

わぁぁぁあぁぁぁ!なんということとしてんの!?

 

「ユ、ユ、ユ、ユキ!ダメ!僕すぐでるから!背中流せない!!」

 

急いで全力で逃げた。正直シャレにならないよ。いろいろと…。実りすぎでしょ…。

 

その日の夜であった。僕は縁側に座りそして風月庵の使用人エイカさんが麦茶をくれた。涼し気な夜に浸っていると、

 

「ジン落ち着いたでござるか?」

 

お風呂上がりでとても鼻腔をくすぐるいい匂い。ダルキアンさんだった。

 

「はい、とても。風月庵はとても幸せなところです。何一つ苦しく辛いものが見当たらない。」

「それは言いすぎでござるよ。」

 

しかし地球に暮らしてたころに比べるとほんとうに幸せだ。

 

「ダルキアンさん、僕ずっとここで…この世界、フロニャルドで…。」

 

話していたら目頭が熱くなり涙袋に熱が伝う。

 

「…。となり座っていいでござるか?」

 

ダルキアンは僕の隣に腰掛ける。そして真っ直ぐな目で月を見上げ茶をすする。

 

「僕はここにいて迷惑ですか?一刻も消えたほうがいいですか?」

 

悪い癖だ。わかっている。しかしいつもだったら絶対に口に出さない。けどこの世界の優しさにすがってしまった。

 

「迷惑なわけござろうか。ジンはきっと人のために不幸を背負っている。拙者は薪を炊いていたらジンの声が聞こえた。『初めて人に優しくされたと』。」

「うっ…。」

 

もう限界だった。中学二年にもなって本気で泣いている。ダルキアンさんはそっと僕にお頭を胸にやり頭を撫でてくれた。夜空に鳴き声と、優しげな声をデュエットを奏でながら。

 

 

「ようこそ風月庵に。」




お読みいただきありがとうございます。
ジンが言っていた「瑪瑙」はメノウと読みます。黒瑪瑙にはカタカナにするとオニキスという宝石の名前になります。
まぁそんな話は置いておいて、ユキもヒナも第一人称がおんなじなのでテンションでしか書き分けられない笑
まだまだ曖昧な書き方ですが少しずつ読んでくれる人に伝えられるように書いていきます。
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