「はぁ…」
「どうしたの、溜息なんて珍しい。」
私の名は先導エリカ。
そして、この子は友達のユミ。
「いや、ね。」
「もしかして、またやらかした?」
「う、うん…」
私は内気な性格だ。対するユミはと言うと…。
「大丈夫、大丈夫。何とかなるって。」
私とは真逆で明るい性格で周りから評判も良い。
勉強やスポーツも出来る。
正に、才色兼備である。
対する私はと言うと、地味で内気で何やってもドジを踏む。
本当にユミとは真逆なのだ。
「そうだ、そんなエリカに一緒に来て欲しい場所があるんだけど、どうする?」
「私と?」
「そう、きっとエリカも新しい自分に出会えるきっかけが出来るかもよ。ま、私は今のエリカも好きだけどね。」
変われる…チャンス…
「分かった…。」
「じゃ、決定ね。」
学校から歩いて約10分。
カードショップの前でユミは足を止めた。
「ここが、その場所。」
「ここは…『カード…キャピタル』?」
「そうそう。」
カードショップ…
私は一切カードゲームをやった事が無いのでカードショップに一度も足を踏み入れた事が無いのだ。
「カードショップだよね?」
「うん、そうだよ。シンさーん、居る?」
カードショップに入るとユミは突然、シンさんと言う人を呼んだ。
「ユミさん、お久し振りですね。おや、その子は…」
「この子にヴァンガードを教えてあげたいんだけど…デッキと空いているファイトテーブルはある?」
「あの…それって…」
ユミは新しい自分に出会えるきっかけ出来ると言ったのだ。
それが何故カードゲームなのか。
疑問が私の頭を過ぎる。
「初心者ならこれが良いですかね。。」
「『聖域の光騎士』…確かに、良いかもね。じゃ、あのテーブルに移動しようか。」
「う、うん。」
まるで、展開に付いて行けない…
ユミは箱を空けて、中のカードを取り出す。
その時にカードを何枚か入れ替えていた。
「じゃ、エリカはこれを使ってね。」
「は、はい。えっと、私達はこのカードゲームをやるの?」
「そう、このカードゲームは自分の可能性を導いてくれる。」
私の可能性を…?
「先ずは、デッキの中から左上書いてある数字…グレードが0のカードを1枚選び、この真ん中の円に置く。右上に+5000と書かれているのは当たりだから、ここでは伏せない方が良い。」
えっと…あ、あったあった。
「その後、互いに5枚のカードを引く。本来ならここでじゃんけんを行い、勝った方が先行なんだけど、説明の都合で私が後攻ね。」
「う、うん。」
「ここで、手札を確認。手札の中で要らないカードを1回だけデッキに戻す事が出来る。手札に1~3のグレードが1枚ずつ揃うように交換するのが理想。」
えっと、手札にあるのは0と1と2だから…
1と2を残してそれ以外全部をデッキに。
「さて、準備が出来たらファイトの始まりだ。イメージしなさい、地球に良く似た惑星クレイに降り立った私達の姿を!」
「い、イメージ?」
「そう、イメージ。そのイメージが私達の戦いをより熱くさせる。」
イメージ…
地球に良く似た惑星…
辺りに10cm程の長さの草が生える草原を思い浮かべる。
「ここは…」
「イメージ出来たようね。」
「はい。」
ここが、今回のファイトの舞台…
「このクレイでは私達はただの霊体に過ぎない。だからこの世界のユニットに力を借りるの。」
「力を?」
「そう。自身を憑依させるライド。そして、仲間を呼ぶコール。」
仲間を呼んだり、自分を強化して戦う…
「さて、準備が出来たら、一斉に伏せていたカードを表にする。」
「う、うん。」
「スタンドアップザヴァンガード!」
「スタンドアップヴァンガード!」
私は鎧を着た白い犬に憑依、ユミは小さなドラゴンに憑依する。
「《レッドパルスドラコキッド》!」
「り、《りーばがる》!」