ポケットモンスター・THE LEGEND 作:疾風のメガピジョット
エーフィをほとんど出さなくても決勝まで来れるレッドはやっぱり強い(確信)
グリーン君は勝った。あのカントー最強を本当に倒した。
そのはずなのに、素直に喜んでないのはどうしてなんだろう?やっぱりレッドと戦うことが前提だったから途中のことは気にしないのかな?それかカメックスを暴走させたのに責任を感じてるのかも。
リーフ「ねぇ、グリーン君……」
グリーン「悪い、今は一人にさせてくれ。」
グリーン君はそれだけ告げると部屋を出ていった。
リーフ「レッドの言う通り、素直じゃないなぁ……一人で抱えて無いで私にも相談してくれればいいのに。」
その日は夜までグリーン君とは一切会話を交えなかった。しかし、就寝直前になってグリーン君の方から話しかけてきた。
グリーン「今日はあんなこと言って悪かった……。」
リーフ「もういいよ。また何か悩んでるの?」
するとグリーン君は真剣な眼差しをこちらに向けた。
グリーン「なあリーフ、お前レッドと過ごしてたときあいつはポケモンについて一人で色々勉強してたか?図書館に通ってたことはあったか?」
リーフ「えっ?……えっと、レッドは学校の宿題以外はそんなに勉強してなかったと思う。ピカチュウと一緒に出掛けてたことはあったけど、いつも服を汚して帰ってきてたからバトルの練習か何かかな。図書館じゃ無いと思うけど……でも何で急にそんなこと?」
グリーン「おかしいと思わないか?」
えっ?レッドが?
グリーン「あいつは旅する直前まではポッポ相手にピカチュウを使っても負けるほどバトルは弱かったはずなのにさ、旅の初日にヒトカゲを貰ってから急に強くなってるだろ?」
確かに、それは言えてる。
グリーン「特にポケモン知識について勉強してなかったのに急に強くなるなんてこと、本当に有り得るか?」
リーフ「でもレッドはレッドだよ。あんまり疑わないであげたら?」
しかし、頑なにグリーン君は否定する。
グリーン「いや、間違いなく旅の前日か初日に俺らに会う前に何かあったはずだ。」
リーフ「意地張っちゃって……そんなにレッドのことが気になるの?私に飽きたから今度は男に手を出そうだなんてさぁ、カイリキーを育てたのってまさかそういう目的で」
グリーン「いやいやいやそれはありません申し訳ございませんでした。でも誤解を招くような言い方するなよ……」
結局、少しは落ち着いてくれたかな?
リーフ「カントー最強を倒したんだからもう怖いものなんて無いよね?でもそっか、カメックスが暴れなきゃの話だけど。」
グリーン「そこは俺も全力を尽くすつもりだ。カメックスと息が合わないとあいつのリザードンには勝てない。」
リーフ「私のリベンジも兼ねて絶対勝ってね?」
グリーン「分かってるよ。お休み」
翌朝
レッド「いよいよだな。」
カスミ「あれ、なんかいつもと違ってクールな感じ?」
レッド「あんまり興奮してると頭働かなくなるからさ、心は熱く頭は冷静にって感じ。」
カスミ「へ、へぇー……」
これはこれで少しやりづらいかも……。
レッド「興奮するっていうよりは、楽しみなんだよ。グリーンが俺の予選で使ったどの戦術を真似してくるか。」
カスミ「なんかそれ、グリーンを馬鹿にしてない?」
あたしはコイツの予選のことはあまり覚えて無いけど、確か戦い方的には一種の縛りプレイみたいだった。本来のレギュラーメンバーのパワーでごり押すんじゃなくて、ここ数ヶ月で捕まえたポケモン達の個性を活かした回りくどい戦術を使ったものだったかな。
レッド「……あっちが一方的にライバルだって決めつけてるだけだって!」
カスミ「ふぅん……だからって、そんな態度で負けて帰ってきたら絶対に許さないからね!?レッドの家にこっそりナナミさん連れてきてあげてもいいのよ?」
レッド「すみませんマジで勘弁してください私に出来ることなら何でも致しますどうかそれだけは……!」
カスミ「今何でもするって、言ったわね?」
レッド「はっ!?」
カスミ「アンタが優勝したらまず何して貰おっかな~☆」
レッド「……とにかくその話はまず勝って帰ってきてからにしてくれ!」
カスミ「はいはい、今更緊張なんて無しよっ!」
レッド「大丈夫だって、そんじゃ行ってくる!」
レッドは勢いよく部屋を出ていった。
強引なところも少々あったけど、またアイツと一緒に何処かへ出掛けたいなぁ。
実況『大変長らくお待たせ致しました。長かったセキエイ大会もこの試合が最後となります!今年は決勝に四天王不在というイレギュラーなこととなりましたが、どんな素晴らしいバトルを魅せてくれるのでしょうか?』
観客席は当然満員で、人で溢れかえっていた。そこからフィールドを見つめる二人の小さな少年少女がいた。
???「……ひろい!」
???「やっと決勝戦だね、ヒビキくん!」
ヒビキと呼ばれた男の子はどうやらあまりはしゃいでいないようだ。
ヒビキ「ぼく、四天王の人たちが見たかったなぁ……コトネちゃんは?」
コトネと呼ばれた女の子はヒビキとは逆に興奮している。
コトネ「四天王も強かったけど、あたしが思うにはその四天王を倒して上がってきた12歳の2人の方が強いってことね!特にレッドって人の方は圧倒的よね!」
それを聞いたヒビキは面白く無さそうにそうなんだ、とだけ呟く。
コトネ「グリーンって人も四天王を2人倒してるから強そうだし……あ、来た来た!」
実況『それでは両選手の入場です!』
俺はスタスタとフィールドに向かって歩いた。沢山の観客と大きな声援に包まれる中、俺は緊張を感じることはなかった。カスミが念を押してきたおかげだろうか。
エーフィ(あら、思ったより緊張してないのね。リーグにおけるあたしの出番減らした癖に。)
レッド(俺のせいですかそれ!?…まあとにかく決勝で暴れてこいよ。)
エーフィ(まあ、別にいいわ。)
エーフィはいつもの調子であるようで、これは大いに助かる。
一方、反対側からはグリーンの鋭い視線が飛んでくる。
グリーン「ここでどっちが勝とうが文句はねぇよな?」
レッド「ああ、頂上決戦らしくやろうじゃねぇか!」
実況『カントーの新チャンピオンを決める戦いが遂に始まります!それでは、バトル開始ィ!』
レッド「よし、今日はお前からだエーフィ!」
エーフィ(えっ、あたしから?)
……信じてるぞ。
エーフィ(!……仕方ないわね//)
グリーン「出てこい、フーディン!」
おい、初めからエスパー対決かよ。
レッド「エーフィ、まずはシャドーボール!」
グリーン「こっちもシャドーボールで相殺させろ!」
お互いのシャドーボールがぶち当たり、砂煙が巻き上がる。
レッド「仕掛けろエーフィ、欠伸!」
砂煙によりフーディンの視界が塞がったタイミングを見計らって回り込ませ、エーフィはフーディンに欠伸を移した。
グリーン「くっ、やられた!……仕方ない、戻れフーディン!変わって出てこい、ブラッキー!」
レッド「エーフィ、今のうちに瞑想を積んでおけ。」
エーフィ(あっレッド、そこは……//らめえええぇぇ//)
もうこれは瞑想ではない、ただの妄想だわ。つかこいつ欲求不満なのか?
エーフィ(聴こえてるわ!これもしっかりとした精神統一なの!)
どこがだ。欲に満たされてるだけだろそれ!つかなんでそこで俺の名前が出てんだよおい!
グリーン「来ないならこっちから行くぞ?ブラッキー、悪の波動!」
こんなことをしてる場合じゃない。こちらは既に技を三種類出しているので残りはメインウェポンであるサイコキネシスにしたいが、ブラッキーに勝つにはその選択が賢いとは言えない。
レッド「エーフィ、バトンタッチ!」
マジカルシャインでもよかったのだが、今回はサポート重視のため出来るだけ何度も繰り出せるようにしたい。
実況『おっと、今度はレッド選手が…あれはバトンタッチでしょうか、エーフィを交代させます。ここまでまだ両者ともに1匹も譲りません!』
レッド「頼むぜピカチュウ!」
特攻と特防をそれぞれ上げた状態のピカチュウがフィールドに出た。
グリーン「ピカチュウ……雷を撃つつもりか!ブラッキー、噛み付く!」
ブラッキーがピカチュウ目掛けて走り始めるが、こちらにとって好都合だ。
レッド「ブラッキーに電磁波!」
走っていたブラッキーの身体が突然痺れ、動きが止まる。電気タイプのピカチュウ相手には特性・シンクロの効果も無意味だ。
レッド「今だピカチュウ、雷!」
ブラッキーは電気玉やバトンタッチで強化されたピカチュウに全身を雷で撃たれ、その場に倒れた。
審判「ブラッキー戦闘不能、ピカチュウの勝ち!」
実況『ここでバトルの流れが傾き始めた!レッド選手が先制します!』
グリーン「まさかエーフィが攻撃しないで後ろへ繋いでくるとはな。じゃあ今度はこっちの番だ!出てこい、ウインディ!」
どこかの大陸ではでんせつポケモンとして崇められているといわれるウインディ。数少ない神速の使い手としても有名だ。そう、
グリーン「ウインディ、神速!」
神速は耐久力の低いピカチュウや疲労したポケモンに対しての止めとしてうってつけの技だ。勿論俺はこれを見越してピカチュウに指示する。
レッド「ピカチュウ、周りに10万ボルト!」
こうしてピカチュウに近づくと痺れるように仕向けることで、後ろへ繋ぎやすくしようと考えた。予定通りウインディはピカチュウに突っ込んでダメージを与えたものの、代わりに麻痺してしまった。
グリーン「負けるなウインディ、フレアドライブ!」
しかしウインディはまたピカチュウに対して炎を纏って突進してくる。予想していなかった動きに俺もピカチュウも反応出来ず、ピカチュウは倒れた。
審判「ピカチュウ戦闘不能、ウインディの勝ち!」
痺れが取れたのか?それじゃあ……
グリーン「残念だな、ラムのみを持たせておいて正解だったわ。」
レッド「流石に俺の使った戦術に興味を示しただけあるな!もっと気を引き締めて行くぜ、ギャラドス!」
ここで俺は赤いギャラドスを出し、特性・威嚇でウインディの攻撃力を下げる。まさかワイルドボルトなんてやってこないだろう。
グリーン「そう来ると思ったぜ、甘いぜレッド!ウインディ、雷の牙!」
さっきのはやっぱり死亡フラグだったか、雷の牙の存在を忘れていた。
レッド「地震を起こしてウインディを近付けるな!」
それでもウインディは地面の振動になんとか耐えながらギャラドスに噛みついた。咄嗟にギャラドスは持っていたゴツゴツメットで防御する。
レッド「チャンスだギャラドス!アクアテールでぶっ飛ばせ!」
確かTogetherの歌詞ではアクアジェットで吹っ飛ばしてたはずだよな。
ウインディは近づいて攻撃したのが逆に隙を作らせ、アクアテールでぶっ飛ばされてしまった。
審判「ウインディ戦闘不能、ギャラドスの勝ち!」
グリーン「キツかったか、悪いなウインディ。変わって出てこい、ピジョット!」
レッド「もう少し頑張ってくれギャラドス、ストーンエッジ!」
グリーン「かわしてブレイブバードで突っ込め!」
ピジョットは華麗に岩を避け、ギャラドスに向かって接近してくる。
……待ってました。
レッド「本日2度目か。ギャラドス、電磁波!」
グリーンは驚いていた。電気技が無茶苦茶苦手なはずのギャラドスに電磁波が使えるというのがよくわからないらしい。
グリーン「は?また電磁波?」
レッド「ボーッとしてんじゃねぇぞ!ギャラドス、ストーンエッジ!」
麻痺して上手く飛べないピジョットを狙い撃つのは簡単だった。岩に突き上げられたピジョットはそのまま落下する。
レッド「畳み掛けろギャラドス、アクアテール!」
ギャラドスが貰った!と言ったかのようにピジョットに向けて大きく身体を振る。
グリーン「もう一度だけ頑張ってくれピジョット!恩返しだ!」
恩返しとは文字通りトレーナーへの恩があるぶんだけ精一杯の攻撃をする技だが、なんかポケモン自身に恩返ししろよとストレートに言っているような気がしてしまう。しかしだからこそポケモンによってはこの技を命じられた場面でいつも以上のパワーが出たり素早くなったりする。
ピジョットは今まさにそういった状況だった。痺れを堪えて懸命に身体を動かし、ギャラドスに反撃を仕掛けた。
審判「ギャラドス、ピジョット共に戦闘不能!」
実況『グリーンのピジョット、恩返しによる渾身の一撃をギャラドスに放ち、道連れにしたァ!』
レッド「すげぇよグリーン、ピジョットも!土壇場であれが出来るなんてよ!」
グリーン「随分手こずらせてくれたなお前のギャラドス。お前が勝ってるようには見えるけど、まだ決着は分からねぇぞ!出てこい、フーディン!」
レッド「ならこっちはカビゴン、お前に頼む!」
グリーン「ここが鬼門だな。フーディン、集中して気合い玉を当てろ!」
レッド「カビゴン、走れ!」
グリーン「どうするのか知らねぇけど、撃て、フーディン!」
気合い玉を確実に当ててくるのならカビゴンには避けられない。だからもうこうするしかなかった。
レッド「気合い玉ごとぶっ壊せ!カビゴン、ギガインパクト!」
受け止めることが出来るのなら正面から突っ込めば破壊できるだろう。更にその勢いで相手に全力で突っ込めるので一石二鳥だ。ただ反動が痛いが。
カビゴンは気合い玉を真正面からぶっ壊し、その勢いでフーディンにダイレクトに攻撃した。その結果カビゴンはフーディンごとフェンスにめり込み、カビゴンが脱出するとフーディンは紙のように潰れていた。
審判「ふ、フーディン戦闘不能、カビゴンの勝ち……」ガクガク
審判ごと巻き込みそうになっちまったな……危ない危ない。
実況『レッド選手とカビゴン、まさかの正面突破!フーディンは成す術もなく破れた!』
グリーン「おいおいマジかよ……フーディンごめんな、お前の仇はこいつと取る!出てこい、サンダー!」
遂にグリーンは出し惜しみしていたサンダーを出した。
グリーン「いくらカビゴンだろうとこいつを受けきれるか?サンダー、電磁砲!」
動けないカビゴンに対し、普段はあまり使わないであろうこの技を撃ってきた。正面から破壊したとはいえ気合い玉のダメージもあったので電磁砲はカビゴンには耐えられなかった。
グリーン「どうした?早く来いよ?」
サンダーを出してから随分と余裕だな。
エーフィ(そろそろ出番よね♪)
レッド「ああ、丁度だエーフィ!」
再び俺はエーフィを繰り出す。
レッド「エーフィ、シャドーボール!」
グリーン「ハッ、そんなもんがサンダーに届くかよ!サンダー、電磁砲だ!」
電磁砲はシャドーボールを一瞬でかき消し、そのままエーフィに直撃した。
エーフィ(ぐっ……麻痺なんて初めてね。なんなのあれ……)
レッド「電磁砲は威力が高い代わりに当たりにくいけど当てれば確実に相手を麻痺させるっつーギャンブル性の高い技だよ。……まだいけるか?」
エーフィ(……当然!)
レッド「(さりげなく近づきながら)エーフィ、シャドーボール!」
グリーン「撃ち落とせ、10万ボルト!」
サンダーは飛んでくるシャドーボールを電撃で軽くあしらった。しかし、目の前からエーフィが消えていた。
グリーン「!……後ろだサンダー、熱風で近付けるな!」
レッド「エーフィ、サンダーの正面に回れ!」
さっきまでサンダーの後ろを追いかけていたエーフィはここでサンダーの正面にでた。
グリーン「バカか!サンダー、電磁砲!」
レッド「シャドーボール!」
当然シャドーボールが電磁砲に勝てるわけがなく、エーフィは倒れた。
実況『グリーン選手追い付いた!これで両者共に残り2匹となりました!』
エーフィ(なんとか上手くやれたのかな?)
レッド「ああ、上出来だぜ。あとはこいつがやる!出番だ、フリーザー!」
実況『な、なんと!伝説のポケモン同士の闘いがこのセキエイで始まろうとしています!安全には十分にご注意ください!』
グリーン「おうおう!やっと来やがったな、フリーザー!」
レッド「今までのこいつらの努力を無駄にするもんか!待ってろよ、サンダー!」
遂に伝説のポケモン・フリーザーとサンダーが対面した。果たして決勝戦の行方は?
長くなりそうだったので2話に分けました。
後編は明日までに書き終わるだろうか……