ポケットモンスター・THE LEGEND 作:疾風のメガピジョット
ご指摘があったのでナナシマ編より台詞の形式を元に戻しました、ご了承ください。
ナナシマ観光再びだそうです
「おいリーフ、まだ持っていく服で悩んでんのか、旅の時のじゃダメなのかよ?」
「ダメに決まってるでしょ!?グリーン君とのナナシマ観光……いや、デート……なんだし」
「はぁ、そうかよ。」
「レッドこそ、カスミと出掛けるのに普通の服着るわけ?」
「旅で着た服にこないだタマムシデパートで買った服を追加しただけなんだけど?」
「ふーん……つまんないの。」
「服装にはそんなに気を使ってねぇんだよ、悪かったなぁ……」
「ピッカ……」
俺は今明日から始まるナナシマ観光に向けてリーフと一緒に荷造りをしているところなのだが、こいつが持っていく服のことで悩んでいて、しかも鞄を俺の部屋にわざわざ持ってくるという、なんとも迷惑なことをしてくれやがったのである。ピカチュウには知らん顔されるし困ったわ。
「だいたい、荷造りくらい自分の部屋で出来ないのかよ?」
「えっ……だって今私の部屋は服が散乱してるし、レッドの荷物の量とか見ながらじゃないと落ち着かないし……」
「いくらそんな小さい鞄に物が沢山入るからって本当に沢山持っていかれたら、あっちに着いてから困るのだけども。」
「大丈夫だよ!どこに何が入ってるかくらいは自分で分かるもんっ!」
この世界は前の世界よりもかなり科学技術が発展しており、四次元鞄なんて物が発明され、トレーナーだけでなく一般家庭にも普及しているという優れものがいくつも存在する。おまけにトレーナーにはカードを発効すればポケモン協会から無償で提供してくれるのである。中にはそれ目当てでトレーナーカードを作る奴もいるとか。
一応幾つかポケットが付いているのだが、どのポケットにも折り畳み式自転車くらいの物は簡単に入れられるため、区別しなかったからいざ出したいものが出てこないということもある。
で、リーフはまさにそれをやってしまう人間だ。
「物入れすぎて出せなくなっても知らねーぞ?」
「別に大丈夫ですよー。……よし、これでいっか。手伝ってくれてありがとねレッド、お休み!」ガタン
おう、やっと終わってくれたか。これで漸く俺も明日に備えて寝れるな。
「はぁ……たかが荷造りで何であんなに時間かけるんだよ全く……」
「……ピカ?」
「何だピカチュウ?……ん?」
そんなことを思っていると、再び足音が聞こえてきた。またリーフか?
「ね、ねぇレッド……?」ガチャ
「はぁ、まだなんか用ですk……は?」
ドアの前には布団を担いでいるリーフが立っていた。
「な……、なぜ布団なんて担いでいらっしゃるんですかねリーフさん?」
リーフは少し躊躇うが、構わず口を開いた。
「服が散乱してるから布団敷けなくて……今から自分の部屋片付けると寝る時間無いから、その……」
まあ、概ね言いたいことは分かる。
「ギリギリスペースのありそうな俺の部屋に寝かせてくれ、とか?」
「……そ、そうよ。//」
「いやいやいや、そんなことしたら俺が緊張して寝付けねぇだろうよ!?」
するとそれを聞いたリーフは呆れた様子で部屋の中に入ってくる。
「もう、面倒だから強行策!勝手に敷かせて貰うもん!」
「おい、いくら双子の兄妹だとはいえ年頃の男女が寝たら不味いだろ!?」
「成る程ね、そんなんだから前世では彼女の一人も出来なかったんだね!」
「失礼な!まあ、事実だけども……」
「あ、まさか私の身体についウットリしちゃうからやめろとか言いたいのかな?カスミよりおっきいし、なーんてねっ!」
リーフはそう言いながら俺の方に少し身体を近づけ、チラチラと急成長中のやや大きめの胸をこちらに見せてくる。
「やめろ、俺は揺るがないぞ…。」チラッ
「あっ、今絶対こっち見たよね!?そうだよね!?」
「仕方ねぇな……ほら寝るぞピカチュウ、とリーフ!……はい、消灯っと。」
俺はピカチュウを座布団の上に寝かせると同時に消灯した。
「なぁんだ、あれだけ言っといて結局私と寝るんだね。」
「廊下で寝られて風邪引いちゃ困るっつーの。んじゃ、お休み。」
「へ、へぇー、そんなにストレートに心配されちゃうと//……って、もう寝てるし。」
リーフは少し寂しげだった。
「私の初恋相手は実はレッドです、って言っても信じて貰えないよね……兄妹同士では結婚出来ないって知った時は結構ショックだったんだよ?」
当然、寝ている俺はそんなことは聞いていなかった。
「ダメ、あんまり考えてると明日寝坊しちゃうよね。お休み、レッド。」
寝ているリーフの顔は少しばかり嬉しそうだった。
翌朝
「ほら行くぞリーフ!」
「ピーカ!」
「待ってよレッド~!女の子は身支度に時間をかけるものなんですぅ!」
「……ったく、しゃーねぇな。」
朝6時半。俺は身支度を終え玄関までやって来たのだが、妹の方が布団でダラダラしていたせいで起きるのが遅くなり待たされていた。
「なんだつまんねぇなレッド、もう支度出来ていたのかよ。」
そうこうしているうちにグリーンが到着する。
「まるで俺が寝坊して欲しかったみたいな言い方すんなよ。」
「はいはい。んで、この様子だとお前じゃなくてリーフが寝坊したのか?」
すると、玄関に母さんが来る。
「ごめんなさいねグリーン君。なんかあの子、グリーン君の前でだらしない格好はしたくないからって時間掛けてるみたいだから……」
「……なら、いいですよ別に?」
「何言ってんだよ、ここであんまり時間喰うとクチバの港でカスミを待たせちまうんd」
「ごめ~ん、遅くなっちゃっ……ってグリーン君来てたの!?待たせちゃってごめんね//」
タイミングの悪いことにリーフが準備を終えて玄関に出てきた。
「ったく、やっと終わったか……」
「ほらほら、せっかくの旅行なんだからレッドももっとシャキッとしなさいよ。それじゃ3人とも楽しんで来てね、カスミちゃんにも宜しく。」
「「「行ってきます!」」」
俺はリザードンに、グリーンとリーフはピジョットに跨がって離陸した。
「おっそいわねぇ~、船出ちゃっても知らないわよ。」
カスミはクチバ港の入場口で他の3人の到着を待っていた。
「おーい、カスミぃ!」
そこへよく聞き慣れた声が聴こえてくる。
「済まねぇ、ちっとだけ遅れちまったな!」
「もうレッドったら、これ以上遅れてたら船に乗れなかったかもよ?今日くらいちゃんと起きなさいよね!」
「あ、あのーカスミ……」
そこへリーフが口を挟もうとしたのだが、
「以後気を付けます……さ、時間ねぇんだよな?早く乗りに行こうぜ!」
「えっ?あっ、ちょっと!?//」
話がややこしくなりそうなので俺はさっさとカスミの手を引いて船着き場へ走り出した。
「これじゃレッドが寝坊したってことになっちゃうよ……」
「フン、まああいつの好きにさせておけばいいんじゃねぇの?そこんところ突っ込むとアイツのことだから面倒だぞ?」
「……ありがとね、レッド。」
リーフは一瞬下を向いて呟いた。
「さ、早く二人を追いかけるよ!」
「はは、元気だな。」
グリーンはやれやれといった調子でリーフの後を追った。
~船内にて~
いきなり1の島に行ってロケット団イベントが始まってしまったら観光出来なくなりそうなので、俺らは敢えて7の島から行くことにした。
「ねぇレッド、最初はどこから行こっか?」
「7の島と言えばトレーナータワー1択だろ!な、グリーン、リーフ?」
「えー、今回は観光なのにまたバトルしたいの?」
「つってもあの島にはトレーナータワーと南側にある遺跡くらいしか行くところが無いしな。島に着くのが朝6時頃なんだしどうせトレーナータワーだけじゃ時間潰せないから、その後他の島に移動したっていいんじゃねぇの?」
「……なら5の島で泳ぎたい!」
「5の島か……(南側の倉庫に連れていかなきゃ大丈夫か)いいぜ。」
俺がそう言うと、皆はそれに賛同した。
「じゃあ、決まりねっ!」
その翌日、7の島に到着した俺らはトレーナータワーで全員のタイムを競い合い、結果、グリーンが一番で俺が僅かに遅くなって二番となった。まあ元々短期決戦は苦手なほうですし。
それから午後は5の島に移りカスミを筆頭に海水浴を楽しんだ。ちなみにリーフは浮き輪を抱えていた。
「そういえばリーフって泳げないんだったな。」
「べっつにぃ、浮いてるだけで十分だもん。」
「……分かった、俺が泳ぎながら押してやるから、捕まってろよ?」
「えっ?ちょっ、グリーン君!?うわわっ//」
二人を眺めていたカスミはあることを思いつき、俺に話し掛けた。
「ねぇレッド、あそこの小屋のところまで泳ぎで勝負しなさいよ。」
「えぇ……野生のメノクラゲにぶつかったらめんどくさ……」
「あれー、何でもするんじゃ無かったんだっけ?☆」
「へいへい、わかりましたよカスミお嬢様。」
「んじゃ、よーいドンっ!」
いやいや、タイミング早すぎる。
出遅れた俺はカスミにどんどん差を付けられていた。元水泳部の名が泣いてるぞ畜生、なんとしてでも追い付いてやる!
「ハァハァ、あそこから追い上げて来るとは思わなかったわ。」
「ゼェゼェ、何言ってんだよ。それでもお前には追い付けなかっただろ!」
「こんなに張り合ったのは公式大会以来よ。」
まあ、それは誉め言葉として受け取っておくか。……あれ、ってかここは?
「あの小屋って……誰かの別荘?」
「それっぽいな、一応行ってみるか。お邪魔します。」
中に入ってみたが、そこには誰もいなかった。
「いないわねー、それにしてもここの家主さんは相当な金持ちみたいね。」
「あんまり勝手に中に入ってるのも悪いし、一旦出ようか。」
外に出て俺はあるものに気付いた。
「これは……足跡?というよりはヒールを履いた人が歩いた跡だな。あの洞窟に繋がってる。」
「もしかしたらこの先に家主さんが居るかもしれないわ。行ってみようよ。」
「おい待て、荷物どうすんだよ?あとこの格好で洞窟に行くわけにはいかないだろ。」
ということで俺らは荷物を取り、着替えてから改めて洞窟に入った。
「おいレッド、一応不法侵入だからなそれ。」
「……気を付けます。」
グリーンに説教されました。
「あれ、道が4つに分かれてるけどどうしよう……?」
「こういう時は直感で……よし、右!」
「リーフ!おいおい大丈夫かこれ……」
しかしその先もまた道が4つに分かれていた。さっきの場所と違うのは霧がかかっていないことくらいだろう。
「次は下……かな!」
「走るなよ、ったく。」
俺らは自然とリーフに付いていってはいるものの、やはり不安だった。そしてその不安は直後に的中する。
「あれー、また霧……」
「この梯もさっき見たぞ。」
「ってことは……そうか、ここは帰らずの穴!」
「帰らずの穴?」
「1度でも道順を間違えると他にどう進んでも初めの小部屋に戻されるっていう、摩訶不思議な洞窟なんだよ。」
「それじゃ、何度も進んでみて道順を覚えていくしかないか。」
すると、カスミは呆れた表情でこう言った。
「だったらもう帰った方がいいんじゃないかな?普通に行ったら日が暮れるわ。」
「足跡は気になるけど……仕方ないか。」
諦めて帰ろうとした次の瞬間、遠くから悲鳴らしき声が聴こえてきた。
「何だ!?……右からか!」
「あっ、ちょっとレッド!?待ちなさいよ!」
カスミは慌てて俺を追い掛けた。
「ったく!結局こうなんのかよ。」
「しょうがないよグリーン君、レッドだしね。」
グリーンとリーフも、仕方なく二人の後を追った。
しかしこれがナナシマでこれから起こる騒動への第一歩になるとは、この時はまだ誰も知らなかった。
ナナシマ編初投稿となりましたが、次回の投稿はまだ未定です。
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