ポケットモンスター 〜撫でる者〜   作:東谷左之助

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今回は一応前後編です


ウチの赤と

あれから一年弱たった

 

ブルーは未だに見つかねえらしい

ブルーママが心労で体調を崩したらしく何処か遠くへ行っちまった

 

俺と別れてすぐのことなので少なくとも心の底に引っ掛かりを覚えるが

まだまだガキの俺にはやれることが少ない

そのうちひょっこり現れるのを望みながら過ごしていこうと思う

 

 

他にも最近、グリーンもいなくなった

と言っても、行方不明と言うわけじゃなくてジョウトに修行だとさ

あっちのジムリーダーが師匠らしいが

つーか、修行て、幼児がすることじゃねえよ

なんでも、オーキドのじいさんの孫扱いされるのが嫌だったらしい

シジコンのくせに生意気な

一応、手紙のやり取り程度はしてるな

 

 

そうそう俺に弟が出来た

 

それがな、サトシっつーんだが

………あぁ、そうだよ。あのサトシだよ

アニメ、ポケットモンスターの主人公だよ!

つまり俺は主人公の兄貴って訳なんだが

嬉しいような、気恥ずかしいような、

とりあえずむず痒い気分だ

まあ、あと言えるのは

親父が帰ってきた→また旅に出た→妊娠発覚っていうことで知りたくもないことが分かったってことだな

 

 

「オギャー、オギャー!」

 

 

 

 

「おばさん!サトシが泣いてる!」

 

「あらあら、どうちたんでちゅかあ?」

 

で、俺と母さんとサトシの他にいるこいつは

レッド

 

うん、何故か主人公と主人公が対面してんな

 

 

 

「オムツ変えてすっきりねー、サトシ」

 

「おばさん、物凄い泣き声だったね」

 

「そうねぇ」

 

 

レッドは最近マサラタウンに越してきたんだが

俺とレッドは従兄弟らしい

レッドの父親と俺の親父が兄弟だそうだ

で両親が共働きだからうちで預かることが多い

 

 

 

「サトシ、寝ちゃった」

 

「えぇ、じゃあ、おばさん主婦業頑張っちゃおうかしら?

あなたたちも外で遊んでらっしゃい」

 

そういうわけで、レッドとは一応、仲良くしている

よく、二人で森の方へ遊びにいったりしてるな

レッドもポケモンのことはそれなりに詳しいらしく、母さんに二人ともポケモンバカと言われた

 

「うん!

………ねえ、ハナコおばさん。ニョロモ連れていっていい?」

 

「えぇ、いいわよ」

 

このニョロモは、レッドがよく連れているニョロモでまだ資格がないから、母さんに預かってもらっている

資格とったらこいつで旅立つんじゃねえかと思う

 

 

 

「アツシ!行こうぜ!」

 

 

 

 

 

 

「へーい」

 

って言う訳でレッドと森に行くことになった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「よっしゃ、今日はもっと奥の方へ行こうぜ、

出発進行!」

 

「ちょっと待て」

 

「ぐぇ!」

 

俺がレッドの服を引っ張ると変な声を出してこけた

「なにすんだよ!」

 

「っつうか、お前、何か対策とかあんのか?

あんまり、奥だとたまに凶暴なポケモンとか出るじゃねえか」

 

「ん?だいじょぶじゃないか?

いざとなったら……ニョロモ!」

 

そういうとレッドは近くにあった木を指差した

 

「あの木に''れいとうビーム''だ!」

 

ニョロモから青白い光を木にぶつけた

すると木はみるみるうちに霜がはり、氷に覆われていった

 

「これでなんとかなるだろ?」

 

まあ、顔面に当てば目眩まし程度にはなるだろ

多少ダメージが通るだろうし

まあ、話がわかるやつなら必要ないが

 

「みたいだな」

 

「それじゃあ、出発進行!」

 

 

俺たちは今まで行ったことのない森の奥へと歩き始めた

 

 

 

「つうか、そのニョロモってれいとうビーム使えたんだな

知らんかったわ

ほかに覚えてるわざってなんだ?」

 

 

「えーっと確か、あわ、みずでっぽう、さいみんじゅつ………だったけ?」

 

「さいみんじゅつ覚えてんのか

それじゃあやばくなっても眠らしゃあいいか」

 

「なんだよ、倒せばいいじゃん」

 

「いや、ポッポとかコラッタならともかくニョロモにガルーラとかは荷が重すぎじゃあねえか?

とりあえず、れいとうビームでダメなら眠らせとけよ」

 

「相変わらず、慎重な奴だなぁ」

 

出来れば最初からさいみんじゅつ使いてえよ

 

 

「お前が無用心す「うわっ!」あん?」

 

レッドが突然驚きのこえをあげると

 

俺の視界の外から衝撃が襲った

 

俺にぶつかった何かと俺は一緒に転がり、近くの木にぶつかった

 

「いってぇ!!なんだ?」

 

俺は状況を確認しようとすると

 

『どけえぇぇ!!』

 

更にアゴに衝撃が走った

 

「ーー!ーーー!」

 

「だいじょうぶか?アツシ」

 

「だ……だいじょうぶ………なわけあるかぁ!!

頭と胴体が別れるかと思ったわ!」

 

「その様子なら大丈夫そうだな」

 

レッドは向き直し、俺のアゴを攻撃してきたやつを見た

 

「こんなポケモン、初めてみたよ」

 

俺もそのポケモンを見てみた

 

主に黒と青の二色に胴体は乳白色の毛で覆われている

全体的には犬の獣人のような姿をしている

 

 

「………ルカリオ……」

 

「え?」

 

「多分こいつはルカリオだ」

 

「聞いたことないな」

 

「そりゃあ、そうだろ。ルカリオの住処はシンオウ・イッシュ・カロスが主なとこでカントーにはいねえしな

しかも、野生で出会うのは進化前のリオルぐれぇじゃねぇのか?

ルカリオは大抵誰かの手持ちだろうよ」

 

「じゃあ、こいつは誰かの手持ちなのか?」

 

「…………にしちゃあ、様子がおかしくねえか?」

 

さっきからこいつは俺たちに警戒心剥き出しでグルルと唸っている

 

「おい、お前」

 

『うるさい!』

 

くそ、話になんねえな

 

「おい、どうする………!」

 

レッドの様子がおかしい

 

ルカリオをよく見ると身体中に傷があり、フラフラになっている

 

それに気付いたレッドの目つきが鋭くなった

 

「とりあえず、大人しくさせねえと」

でも、どうする?

 

 

「オレに任せろ!ニョロモ、''さいみんじゅつ''だ!」

 

するとニョロからもやもやしたように空間がゆがみ、渦状にルカリオを覆っていく

 

『う、ぐぅ、に、人間めぇ!』

だが、ルカリオは眠らない

 

「クソ、寝てくれ!俺たちはお前を助けたいだけなんだ!」

 

 

ルカリオは頭を抱え、必死で眠らないように抵抗している

その間にもルカリオの体からはダラダラと血が流れ、乳白色の毛を赤く染めていく

 

 

 

 

 

 

しかたねぇな

 

「レッド、さいみんじゅつを一旦解け」

 

「え?でもこのままだと」

 

「いいからはやくしろ!」

 

「わ、わかったよ。ニョロモ、解いてくれ」

 

もやもやがなくなり、空間が正常に戻っていく

 

『ゔ、ぐぅ』

 

さいみんじゅつの効果はまだ続いているらしく、ルカリオは頭を抑えてフラフラしている

 

俺は、ルカリオに近づく

 

「お、おい!?」

 

レッドが止めようとしてきたが無視する

 

 

『ぐ、近づくな!』

 

 

ルカリオはもがきながら、俺を睨みつけそういった

 

俺はそれも無視し、ルカリオの目の前に立った

 

ルカリオからも俺からも手がとどく距離で俺は

 

 

 

 

 

 

 

『!!?』

 

 

ルカリオを抱きしめ頭を撫でた

 

「ごめんな」

 

『な、なにを?』

 

「その怪我、人間にやられたんだよな?

それでそんなに怒ってんだよな?」

 

『……………』

 

「でも、わかってくれ

そいつらがなにをしたかわかんねえけど、俺たちは絶対そんなことをしねえ

ただ、お前の怪我を治したいんだ」

 

ルカリオから怒りによる震えや唸りがとまった

 

少ししてルカリオがまわりを見渡したあと、ふっと俺に体重がかかる

 

さいみんじゅつの効果で眠ったようだ

 

 

 

 

「レッドぉ!手伝え!動けねぇ!」

 

「お、おう!」

 

レッドに手伝ってもらいルカリオをその場に寝かした

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「こいつの怪我、人間がやったのか?」

 

一緒に血を拭き、止血をしていたレッドが聞いてきた

 

「ああ、俺がポケモンの言葉がわかんのは知ってんだろ?

そん時、俺たちが人間に対して恨んでいるようなことを言ってたんだよ」

 

「………………」

 

「心配すんな、抵抗をやめてくれたってことは俺たちを多少なりとも信用してくれたってことだろ?」

 

「……いや、そうじゃないんだ」

 

「あ?」

 

「ルカリオをこんなことをしたやつがゆるせねえし、そいつらと同じ人間として申し訳なくて」

 

「ああ、そうだな。申し訳ねえ

俺もそいつらをとっちめてやりてえよ」

 

「…………とりあえず、ルカリオはどうする?」

 

「動かせねえし、とりあえず起きたら、説得して、オーキド研究所に歩いてもらうか

俺たちが二人掛かりで支えればなんとか歩けるだろ?」

 

 

 

『まって』

 

 

「ん?目ぇ覚めたか?」

 

ルカリオが目をさますとレッドの顔が若干強張る

 

『ええ、ありがとう。貴方達には迷惑をかけたわね』

 

 

 

…………あれ?

 

「お前、メス?」

 

『失礼ね、メスに決まってるじゃない、確かに私たちはオスが多いけど』

 

「あ、ああ、悪りぃ、初めてみたルカリオがメスだとは思わなくてな」

 

『そう……………じゃあ私は行くわね』

 

そういってルカリオは立ち上がろうとする

 

「ちょっとまて!」

 

「よくわかんねえけど、立ち上がるな!」

 

俺とレッドがルカリオを立たせないよう制した

 

『……貴方達に迷惑をかけたけど、何しようが私の勝手じゃない』

 

「馬鹿言うな。つーかお前、自分の姿わかるか?

そんな怪我で治療もしねえでいたら死ぬぞ!」

 

「なにしたいのかわからないけど、森を抜けた所に俺たちの町があるからそこに行けばお前の治療もできるから一緒に行こうぜ」

 

 

『…………貴方達の心使いは大変痛み入るわ。

でも私は貴方達はある程度信用したけど貴方達以外の人間を信用できない』

 

「そんな……」

 

「何だって?」

 

「俺たちは信用するけど、町の人たちは信じれねえそうだ」

 

『それに私にはやらなきゃならないことがある』

 

「やらなきゃいけねえこと?」

 

『貴方達にこれ以上迷惑はかけられないわ』

 

「迷惑………ねえ……」

 

「迷惑ってなんだよ!?俺たちはお前が心配で…………」

 

『とにかく、これは私の問題よ

これ以上、関わらない方がいいわ』

 

「そいつは、お前にその怪我を負わせたバカどもに関することか?」

 

『…………』

 

「それなら関係あるな、だろ?レッド」

 

「あぁ、俺たちだってすごく腹が立ってるんだ」

 

「つう訳でなにがあったか教えろ」

 

ルカリオは溜め息一つついた

 

 

 

 

 

『………歩きながらでいいかしら?』

 

 

 

 

 




赤ってサブタイトルにあるのにレッドの活躍がすくないOTL
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