いえ、以前から決めていたことです。
用語解説コーナーに伏線を張らないと思っていたのかい?
そんな事は無い。
あ、アクア君の容姿について感想で言われたので、
現在は某起動戦士の∀の主人公みたいなイメージです。身長とかは9歳なので相応に低く思っていただければ。
声のイメージも同様。
ベターマンのチャンディーそのままでもいいのですが、あちらは目が死んでいるのがデフォなので、それは無いなーと思ったのでこうなりました。
「シリアル07封印完了っと」
夜の公園、ユーノとアクアになのはの三人はジュエルシードを封印していた。
今回は動く樹木の化け物になり、シールドも使用してきたので多少手強かったが、なんとか封印できたため一息ついていた。
「まあ対した被害もなかったし、妨害もなくてよかったな」
「そうだね、これで7個か……」
「うーん、フェイトちゃんとお話したかったんだけどなぁ」
なのはだけはフェイトに会えなかったので残念そうではあるが、とりあえず帰路につこうとしている。
「さてと、夕飯を探しに行くか」
「そうだね」
「あ、それなら家に食べに来れば――」
「「却下」」
「なんで!? アクア君ならまだしもユーノ君まで!?」
まだしもってなんだよ……そうアクアは一人ぼやく。ユーノも苦笑しているが、とりあえず説明はするかと、口を開いた。
「あのね、なのは。僕達は出来るだけ人に見つからないようにした方がいいんだよ。というか素性の分からない外国人な見た目の子供を二人も家に連れて帰るなんて……」
「ウチのお父さんもお母さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんもやるとおもうの」
「どんだけ!?」
さすがにユーノもツッコミを入れずにはいられなかった。
アクアは後ろの漫才は無視して、今日のメニュー(狩りの対象)を考えていた。
「うーん、イノシシには警戒されているし……やっぱ熊か? いっそのこと蛇でも探すか」
考えがグロくなっていき、そろそろR指定てきに危なくなりそうなところで何かに気がついた。
「……ユーノ、気がついたか?」
「ああ、この嫌な魔力……」
「え、なに? なんなの?」
なのはだけは異様な魔力に気がつかなかったが、ねっとりとした、嫌な魔力が近づいているのだ。
「……だれだ、そこにいるのは?」
アクアが茂みの方へ問いかける。数秒の後、茂みが動き、黒いスーツを着た男性が出てきた。メガネをかけ、髪型は七三分け。
一昔前の営業マンといった体だ。
「おやおや、子供と侮っていましたが中々……先ほど膨大な魔力を感じましたので近づいてみた次第です。そちらの女の子はともかく、あなた方は死の匂いが分かるのですね」
声はたしかに男の口から出ている、だが……ナゼダ、ナゼチョクセツミミニカタリカケラレテイルヨウニキコエル?
「はうぅ」
「なのは?!」
「おや、話すだけでも無理とは……魔王レベルの素質はありそうですが、まだ未熟ですね」
目の前の男が話すだけで力が奪われるような気になる……アクアとユーノは息が荒くなっていく自分に気がついた。
それに、なのはが倒れたことで思考が途切れたが、先ほどの自分は、何かがおかしくなっていくような気がした。
「……ハンドウ、リリース。プレト、ラクシャーサ」
ハンドウを封印魔法を起動するために展開していたので、解除してプレトと融合しようとする。だが、
「プレト?」
反応はなく、コチラも気絶したように動かなくなっていた。
「プレトも動けなくなるなんて……」
「貴方はいったい?」
そこで、男はもうしおくれましたと言い、自己紹介を始める。
「ワタクシ、ラウムと申す者で悪魔をやらせてもらっています、ハイ」
◇◇◇
悪魔、次元世界にも確認はされているが、詳しく知る者はほとんどいない未知の存在。
下級程度なら使役する魔女も知られているが、ユーノもここまで知能が高い存在は知らない。
アクアも、半信半疑だが、相手の威圧感のようなものが、自分の無意識下でそれを認めさせようとする。
「さきほど、膨大な魔力を感じたのできてみたのですが……先ほどの宝石がそのようですね、あいにく私とは相性の悪い魔力ですので見るだけ見て帰ろうと思っていたのですが…………なるほど、あなたたち、実に興味をそそる」
値踏みするような視線。何かを見透かされるような、そんな気持ちの悪い視線だ。
「なるほど、『害虫』はそろそろ動き始めますか。害のない方もいるようですが、『1番目』は確実に潰したいですね」
動けない。はやく、コイツを何とかしないと、うしろには倒れたなのはがいる。それが二人を焦らせる。
「む、心外ですね。いくら私でも無闇に殺しはしませんよ。ただ、貴方達『益虫』の未来を見ていただけです」
「未来、だと?」
「ええ。私は召喚されれば未来、過去、現在の情報を教えると言い伝えられていますからね、時々は自分の都合で『見て』教えることもあるのですよ。最近はめっきり呼ばれませんから、こうして趣味のようになってしまいましたけど」
いかにも怪しいが、ユーノは何か考え込んでいた。
アクアも未来を見る能力は存在すると聞いたのを思い出し、ありえない話ではないのか? と考える。
「というか、人を虫呼ばわり……」
「まあ、通称のようなものですよ。『害虫』の方は『ミッシングリンク』でしたっけ? 貴方達はそう呼ぶみたいですが」
なら、『益虫』……つまり、ミッシングリンクである『不死者』と戦うために生み出された自分なら当てはまる。
「彼らは私達にとっても危険な存在でしてね、まあ厄介な上、私達では勝てないのですよ……一部だけですがね。それでも一番強い『彼』には困っている次第でして…………ですが、ここにうってつけの人材が要るではないですか!」
そう言うと、ラウムは人の姿からカラスへと変貌する。
黒い羽が舞い、辺りに降り注ぐ。
「ガハッ!?」
「ユーノッ!? お前、何をした!」
「なんてことはないです。ただ、私の魔力を少し解放しただけですよ……そちらのお嬢さんも平気なところを見ると、貴方とお嬢さんは素質があるようですね。もっとも、現段階ではお嬢さんは無理ですか。半年ほど待ってみるのが得策でしょうか?」
「さっきからわけのわからない……とにかく、お前は何がしたいんだよ!」
「…………ふむ、そうですね……出あったのは偶然ですが、やることは……そうだ、なるほどなるほど……未来の助言です。あなた方はこのままでは近いうちに死にますよ」
「な、に?」
この男はなんと言った? 死ぬ、そう言ったのか?
「で、出鱈目を言うな!」
「まあ信じる信じないはあなた方次第ですし……ヒントを一つ、一人では無理なこと
成し遂げる時、二人いれば出来るのは当たり前。ですが、それを体一つでやらなければならない時はどうすればいいか?」
わけが分からない。どうすればいいんだ? というより、この謎賭けはいったい?
後ろを見ると、ユーノは気絶していないようで話を聞いていたらしい。表情から考えているのが分かる。だが、ユーノも答えは出ないようだ。
「さて、回答をドウゾ! 正解すれば豪華景品をプレゼント。間違えれば地獄行きです」
「え、ちょ!? あ、えーっと……合体すればいい!」
「……アクア」
自分でもバカやった……思わず、心の底でなんか魂が叫ぶようにその言葉が出たのだ。
曰く、『合体は男のロマン』だとか。
「――見事、正解です!」
「ええ!?」
「悪魔の中には合体できるものもいますから」
「そ、そりゃいそうだけども! 人間には無理だよ!」
ユーノも思わずツッコむ。
というか、悪魔ってこんなにおチャラけているのか?
「果たしてそうでしょうか?」
突然、そこで真面目な口調になるラウム。
見た目もカラスから人になる。
「あなた方は知っているはずですよ、それが出来る方法があることを」
ねっとりと粘りつくような視線から、何かを期待するような目に変わる。
彼は一体、何を伝えようとしているのだ?
「まあ、気がつくことを期待していますよ……それでは、これが豪華景品です!」
「あぼおぉ!?」
「あ、アクア!?」
アクアになにかボールのようなものが投げつけられる。
それが直撃してアクアは吹っ飛んでしまい、目を回している。
「どのような結果をもたらすのか、楽しみですね……さて、貴方にも一つ言っておきましょう。貴方はまだ自分が何者なのか分かっていない。ですが、その答えはすぐに分かるでしょう……そのときに貴方が正しい答えを出すこと、それが未来へ繋がる鍵です」
そういい残し、ラウムは消えた。
後にのこったのは静寂だけだった。
◇◇◇
そのときの事はレイジングハートの記録には残っておらず、原因不明のノイズがしばらく続いていて自分でも何が起こっていたのかわからなかったという。
多くの疑問と、謎が増え、アクアも何かを入れられた。
分かったのは、ジュエルシードよりもマズイ何かが存在していることだった。
それ以上に恐ろしいのは、その恐ろしい存在さえ警戒する『不死者』のような『ミッシングリンク』がジュエルシードを狙っているかも知れない上に、敵の数も未知数。
いや、あの悪魔の話を信じるなら、きっと近いうちに戦うことになるのだ。そして、戦う理由は今集めているジュエルシードが関わってくる。
そして、自分達が死ぬかも知れない。
分かったのはそれだけだった。
今回の用語
『ラウム』
召喚者の前にはカラスの姿で現れると言い伝えられており、人の姿をとることもある。
危険度はそれなりに高いが、過去、現在、未来の情報を教えてくれたり、敵と和解させる能力も持つ。
この作品では、昔のサラリーマンみたいな格好で出てくる。
能力の関係で「見た」相手の過去や未来を見ることが出来る。