旅してみると主人公の偉大さが分かるね。   作:みずねこ

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昨日、投稿しなかったのは、まぁ一昨日二回投稿してたからってことでお願いします


第二章 ライバルと相棒と仲間と
2-1


窓から見える景色は、次第に海から平原へと姿を変え、飛空艇もゆっくりと降下していった。

 

『お忘れ物の内容にお気を付けください。』とアナウンスが流れ、各々が荷物を持ち、

飛空艇から出て行く中で、私はは待ちぼうけを喰らうはめになっていた。

 

「ごめんタイリ!」

 

やっと来たかと思いきや、両手一杯に持っていたのは飴だった。

 

「何してんの?」

 

この状況。この狭苦しい機内から開放されると思いきや、

アナウンスが流れると同時に駆け出したコウヤ。

そして帰ってくると両手一杯の飴。

 

「いやぁ、飛空艇には何回か乗ってるんだけど、ここの飴美味しいんだよねぇ~。あ、

 タイリにも分けてあげるよ。ほら。」

 

「要らん!!」

 

等のやり取りを終えた私達は、気が付けば機内から降りる最後の乗客だった。

客室乗務員さん達の迷惑にならない様、

必死に雨をバッグに閉まっているコウヤを引きずりながら、機内を後にした。

去り際に時計を確認すると、一時に出たはずが、七時になっていた。

 

機内から出ると、そこはアルトマーレとは打って変わり、一面に広がる平原と、

生い茂る木々に満たされた、穏やかな景色があった。

アルトマーレも十二分に美しい町並みなのだが、自然のありのままが残っている、

美しいと思える景色だった。ただ…

 

「さむい!!」

 

「いや、だって半袖半ズボンじゃん。自分の誕生日憶えてる?12月24。真冬だよ。」

 

「ゴメン、正直侮ってた。」

 

これは、早急に冬用の服を買わなければ…

 

「どう?初めて来るマサラタウンは、良い所でしょ?」

 

「うん、私が思ってたよりずっと田舎だね。私マサラタウンって大都会だと思ってた。

 それと寒い。」

 

いや、都会だと「シティ」になるのか。

まぁどうでもいいっか。

 

「都会ならマサラシティになるんじゃない?」

 

「今まさに自己解決した所なんだけど。それと寒い。」

 

「ん?何が?」

 

そんな事言われたって分かる訳無いか。

それより私は早くPocketphoneが欲しい。というか建物の中に入りたい。

 

「早くオーキド博士の所行かない?それから寒い。」

 

「そうだね。」

 

上手く乗せられた。

後はPocketphneとポケモンを貰って適当にその辺ほっつき歩いていればいい。

私の「寒い」に関しては全スルーですかい。そうかそうかお前はそういう奴なんだな。

 

 

「うわデカ…。」

 

周りの町並みと違いすぎる。異質すぎるだろ、コレ。

 

「ここが、オーキド研究所。最近改装と拡張工事したんだよ。」

 

「すごく…大きいです…。」

 

ここまで来ると内装も凝ってるんだろうなぁ。

期待が高まる。

 

がしかし次の瞬間その思いはブロークンハートした。

 

「ナニコレ。」

 

とかいう珍○景にも登録出来そうだ。

優美な外観に比べ、内装は、壁が配線等で隠れ、

天井からは無数のモニターがぶら下がっている。

何やらよく分からない機械からデータが算出されているようだ。

 

「おぉ!コウヤ君、それにタイリ君。」

 

物でごった返している研究所の奥の機械の後ろから、オーキド博士が顔を覗かせた。

 

「だから私女ですって。大体察しがついてますが、

 今日はもう帰ったほうがいい、ですよね?」

 

だってもう夜だし。こんな時間に来られてもいい迷惑だ。

コウヤが無理にでも誘わなければ、ココニハコナカッタ。

 

「おお!勘が鋭いのぉ!今日はもう夜遅い。 

 今日は儂の研究所にでも泊まって行けばいいじゃろう。」

 

確かに、Pocketphoneを貰うには、丁度いいし、ポケモンの観察も出来て一石二鳥だろう。

だが、

 

「あ、僕のお母さんが家に泊めたいって!」

 

そうなると思ってた。久しぶりに会う息子の幼馴染だし、そうなるのが自然だろう。

 

「確かに、久しぶりなので、今日は、コウヤのお母さんに甘えさせてもらいます。」

 

そうなってくると、手厚い歓迎を受けるのだろう。

気が休まる時間が無いな。

 

予想を裏切らずにドアを開けた瞬間クラッカーとちり紙を浴びせられ、

あれよあれよと部屋の中に引きずり込まれ、気がついたら席に座っていた。

 

「久しぶりね!タイリちゃん!元気だった?」

 

「お母さん達は、元気にしてるかい?」

 

「アルトマーレの生活はどう?」

 

「勉強の方は?」

 

…怒涛の質問攻め。

何から返せばいいんだろう。

そうなる気持ちも分かるんだけど、さすがにこれは…

泣きたくなる。相手の良心だから怒れないし、

 

「だ、誰か助けてぇ…。」

 

そんな声は、コウヤ家の喧騒にかき消されていた。

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