スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION 作:拳を極めし者
【スバルside】
あたし達は昇格試験に合格した直後に八神二佐へ入隊の意志を伝え、その日のうちに手続きを終了。そして陸士386部隊の隊舎を引き払う為に荷物を整理して機動六課の隊舎へ送った。後は発足式を待つのみ!
[新暦75年 4月某日 ミッドチルダ 中央区湾岸地区 時空管理局遺失物対策部隊機動六課 隊舎]
とうとう発足式の日がやってきた。ティアと一緒にホールへ向かうともう大勢の人が集まってる。結構早めに来た筈なのにみんな早いなぁ。
所定の位置へ向かうとそこには既にあたし達以外のフォワードの2人が待っていた。
「おはようございます!『エリオ・モンディアル』三等陸士です!これから皆さんとフォワードとしてご一緒させていただく事になりました!よろしくお願いします!」
ずいぶん礼儀正しいなぁ。年齢は10歳くらいかな?あたしより年下だけど随分真面目そうな男の子だ。
「はじめまして。『キャロ・ル・ルシエ』三等陸士であります。第6管理世界・アルザスの少数民族『ル・ルシエ』出身です。それから…この子は『フリードリヒ』。私の竜です」
「キュクルー♪」
男の子よりも年下に見える女の子だなぁ。しかも竜の子供を連れているなんて珍しい。
二人の自己紹介の後にあたし達も軽く自己紹介。そうこうしているうちに八神二佐が壇上に上がってきて発足式が始まった。
「………」
「(げっ)」
八神二佐がフォワード陣の紹介をするとリュウさんの側にいる飛び出した金髪の前髪に眼鏡をかけた男性が真剣な顔をしながらじっとこっちを見つめてきた。思わず目が合ってしまったので慌てて目を逸らす。
「(びっくりしたー。…あたし達のことがそんなに気になるのかな)」
そしてしばらくしてからその男性をチラリと見ると、その男性は壇上に顔を向けながら難しい顔をして考え込んでいるようだった。
「(何だか妙に心に引っかかる顔だなぁ。単にあたし達が気になるってだけじゃない気がする)」
[発足式終了後 同場所 廊下]
「思ったよりも随分早く終わったねー」
「あんたがうたた寝しなくて済んだわね」
「ひっどいなー、ティア」
「お二人は仲がよろしいんですね」
「わたし、ずっとひとりだったから楽しくお話できるお二人がうらやましいです」
発足式の後でなのはさんのオフィスへ向かう事になっていたあたし達フォワード陣は、全員で廊下を歩きながら話をしていた。
「そうだ、今のうちに互いの経験とかスキル確認しときましょ」
ティアが空いた時間を利用して情報交換を提案した。これからチームでがんばるんだし、みんなの事は知っといても損は無いよね!さすがティア!
「では部隊分けとコールサインの確認もしておきましょう、ランスター二等陸士」
それに乗ってエリオも提案してきた。やっぱりしっかりしてるなー。
[数分後]
「…さて、一通り終わった事だし少し急ぎましょ」
「あ、いたいた。おーいみんな!」
話が終わって急ごうとしたところでなのはさんが歩いて来た。
「あれ?オフィスで待ち合わせじゃ?」
「やっぱり時間がもったいないと思ってね。これから訓練に入りたいんだけど…いいかな?」
「「「「はい!」」」」
発足式が終わったばっかりなのにもうやるのかぁ。なのはさん、気合入ってるなぁ。
[十数分後 機動六課敷地 湾岸部]
訓練場所はここだって聞いてたんだけど…海上に一枚何十mあるか分からない巨大なハニカム構造のタイルがいっぱい敷かれているだけで他には何も無い。到着してから直ぐになのはさんと一緒にいたもう一人の女性の自己紹介が始まった。
「えー…メカニックデザイナー兼機動六課通信主任の『シャリオ・フィニーノ』一等陸士です。みんなは『シャーリー』って呼ぶので、よかったらそう呼んでね。みんなのデバイスを改良したり、調整したりもするので時々訓練を見せて貰ったりします。…あ、デバイスについての相談とかあったら遠慮無く言ってね!」
「「「「はい!」」」」
なんだかすごく親しみやすそうな人だ。誰とでも直ぐに仲良くなれそうな雰囲気があるなぁ。
「じゃあ、早速訓練に入ろうか?」
「は、はい…」
「でも…ここで、ですか?」
海上に敷かれたタイル以外何も無いのにどうやって訓練なんてやるのかな? まさかここに訓練施設を作るのが訓練とか……あるわけないよね。
「うふふっ…シャーリー!」
「はーーーい!」
なのはさんがシャーリーさんに合図すると、シャーリーさんが空中にモニターを出現させて何かを準備し始めた。
「機動六課自慢の訓練スペース!なのはさん完全監修の陸戦用空間シミュレーター!ステージセット!」
その掛け声と共にタイルが光り出し、そのタイルの上にビルが建ち並ぶ街並みが出現した。
「うわあ…」
「すごい…」
「「………」」
その迫力に圧倒されてあたし達四人は息を呑んだ。
☆☆☆☆
[同場所 湾岸部 高台]
スバル達がシミュレーター内に降り立って間も無く現れ、その様子を見ているヴィータ。そしてそのヴィータに近付く人物が一人。
その正体は膝まで伸びたピンク色の髪をポニーテールにした長身の女性。「守護騎士ヴォルケンリッター」の隊長である。
「ヴィータ、ここにいたか」
「…シグナム」
「新人達は早速やっているようだな」
「ああ、さっき始まったばっかりみたいだけどな」
「お前は参加しないのか?」
「四人共まだヨチヨチ歩きのヒヨッ子だ。アタシが教導を手伝うのはまだ先だな」
「…そうか」
「それに自分の訓練もしたいしさ。…同じ分隊だからな。
あたしは空で、リュウは陸でなのはを守ってやらなきゃいけねぇ。
「律儀な男だ。だがそれがリュウらしさとも言える」
「あたしもあいつのそういう所は嫌いじゃないけどな」
「…頼むぞ」
「…うん」
「ところでヴィータ。リュウは何処へ行ったか聞いているか?」
「正式な入隊手続きと会議の為に助っ人と一緒に本局。なんか用事でもあったか?」
「ああ、近々模擬戦の相手を頼もうと思ったんだ。『シスターシャッハ』も最近は忙しくてな。手加減無しでやれる相手が久しかったのだ」
「あいつと戦うと不思議と『強くなった』って実感がハッキリと湧くんだよな。しかもなんか楽しいし」
「同感だ」
「でも奇遇だな。アタシもそうしようと思ってたトコだ」
「それは困ったな。どちらかが後回しになる」
「アタシは譲る気ねえぞ」
「では仕方ない。こういう時は…」
「『勝った方が先』、だな!」
☆☆☆☆
[同時刻 シミュレーター内]
『準備完了、と。みんな聞こえる?』
『『『『はい!』』』』
なのはさんからの通信だ。訓練の準備が終わったらしい。
『じゃあ、早速ターゲットを出していこうか。先ずは軽く8体から!』
『動作レベルC、攻撃精度Dってところですかねー?』
『うん、先ずはそれで!』
『私達の仕事は捜索指定ロストロギアの保守管理。その目的の為に私達が戦う事になる相手は…これ!』
なのはさんが説明するとあたし達の目の前に魔法陣が現れて、その中から飛行する楕円形の機械が出てきた。
『自立稼働型の魔導機械。これは近付くと攻撃してくるタイプね。攻撃は結構鋭いよー?』
『では、第一回模擬戦訓練…。ミッションは「逃走するターゲット8体を破壊又は捕獲」。15分以内!』
「「「「はい!!」」」」
『それでは!』
『ミッション!』
『『スタート!!』』
これがあたしの目標への本当の第一歩だ!行っくぞぉぉぉぉ!!
【スバルside…END】
今回は殆ど本編と変わりませんでしたが、リュウとなのはについての過去についてほんの少しだけ触れました。
詳細についてはいずれたっぷりと時間を割こうと思います。