スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION   作:拳を極めし者

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前回に引き続き日常からイベント発生のお話です。


第七話「日常 -成長と相棒-」B

【スバルside】

父さんとギン姉へ。お元気ですか?スバルです。

 

あたしとティアがここ機動六課の所属になってから一ヶ月くらいになります。本出動はまだ無くて、同期の陸上フォワード4人は朝から晩までずーっと訓練漬け。しかも、まだ一番最初の第一段階です。

部隊の戦技教官のなのはさんの訓練はかなり厳しいんですが、しっかり付いて行けばもっともっと強くなれそうな気がします。

あ、それとあたしだけは特別に格闘技のコーチが付いてます。驚くことになんとあの格闘家のリュウさんです。あんまり人に教えるのが好きじゃないみたいなんですが教えるのが上手いし、あたしが上手くやれた時とか組手をしてる時とかに時折見せてくれる笑顔のおかげで楽しく頑張れてます。

当分の間は24時間勤務なので前みたいにちょくちょく帰ったりはできないんですが、母さんの命日にはお休みをもらって帰ろうと思います。

 

じゃあ、またメールしますね。スバルより。

 

 

 

[新歴75年 5月某日 時空管理局遺失物管理部機動六課 陸戦用空間シミュレーター]

「じゃあ今朝の訓練はここまで。一旦集合しよう!」

 

なのはさんから訓練終了の報せ。あたしもみんなも汚れまみれだ。相変わらずとっても厳しい訓練だなぁ。今日なんか散々走り回った後に最後はなのはさんの弾幕を5分間被弾無しで回避し切るというとんでもないクリア条件でやっちゃったんだよ。しかも誰か一人でも被弾したらやり直し!

もちろんなのはさんの弾幕を5分間躱し続けるなんて無理だったから、もう一つの条件である「なのはさんにクリーンヒットを入れる」って方でなんとかクリアしたんだ。

日課とはいえこんな厳しい訓練によく慣れたなーって自分でも驚いてるくらいだよ。

 

「さて、みんなもだいぶチーム戦に慣れてきたね」

 

「「「「ありがとうございます!」」」」

 

「ティアナの指示もスジが通ってきたよ。指揮官訓練、受けてみる?」

「い、いや…あの…戦闘訓練だけでいっぱいいっぱいです!」

 

せっかなのはさんの御墨付きを貰ったのにもったいないなーティアは。ティアなら絶対いい指揮官になれるのに。

 

「キュー?キュクルー…」

「フリード、どうしたの?」

 

キャロの声に気付いてフリードを見てみると、フリードが変な声を上げてこっちを見てる。どうしたのかな?

 

「あれ?なんか…焦げ臭いような…」

 

エリオが変な匂いに気付いたみたい。でも辺りを見回しても何かが焦げてる様子はない。何処からだろ?

 

「スバル!あんたのローラー!」

「え?」

 

ティアの視線の向かう自分の足元に目を向けると…

 

「あっ…うわっ!やっばー!あっちゃー…」

 

右足のローラーブーツがバチバチと火花を散らせて煙を噴いていた。

 

「しまったぁ…ムチャさせちゃった……」

「オーバーヒートかな?後でメンテスタッフに見てもらおう」

「はい…」

 

今朝の訓練で走ってる時にいきなり右のスピードが落ちてバランスを崩しそうになったから注ぎ込む魔力を増やして無理矢理バランスを立て直したせいだろうなぁ…。昇格試験の時もナッシュさんとの模擬戦の時もかなりムチャさせちゃったし…。

 

「もしかしてティアナのアンカーガンも結構厳しい?」

「あ、はい。騙し騙しです…」

 

あたしもティアも耐久性とか全く考えてない自作のデバイスをずっと使ってるもんなぁ。とうとう限界が来ちゃったか…。

 

「みんな訓練にも慣れてきたし、そろそろ実戦用の新デバイスに切り替えかなぁ」

「新…」

「デバイス?」

 

あたし達のってこと?初耳だよそんなの。よく分かんなかったけどとりあえずみんなで隊員寮に戻ることになった。

 

 

 

[機動六課隊舎 隊員寮前]

「じゃあ一旦寮でシャワー使って、着替えてからロビーに集まろうか」

 

「「「「はい!」」」」

 

なのはさんと話しながら歩いてると、隊員寮の玄関前に人が立ってるのが見えた。あまりにも個性的で威圧感のある風貌の四人組。これならもっと離れてても誰だか分かっちゃうよ。

 

「あ、おはようリュウさん」

「おはようなのは。朝の訓練は終わったようだな」

「うん。このあとすぐに行かなきゃいけないんだけどね」

「そうか。朝から修行出来るなんて羨ましい…!」

 

なんかリュウさんのあたし達を見る目がキラキラ輝いてるように見える。言っちゃ悪いけどちょっと気持ち悪いくらいのキラキラだ。

 

「そ、そうかな?で、そっちは定期検査の日だっけ?」

「そうだ。その検査が終わるまで修行が出来ん…」

「そ、そんなに落ち込まなくても…」

 

こんな虚しさに満ちたリュウさんは初めてだ。そんなに訓練したかったんだ……。

 

「ほっといていいわよ、高町さん」

「い、いいんですか?」

「たかが10分数分程度も黙って待ってられない堪え性のない男なのよ。これくらい修行だと思って我慢してもらわなきゃね」

「はあ…」

「それにリュウなんか毎回くだらない事で落ち込むんだから」

「前にも同じような事が?」

「つい最近なんか予定してた私との組手が任務でキャンセルになった時は部屋でいじけてたし…」

 

部屋でいじけるリュウさん…ちょっと面白そう♪

 

「それに昔リュウをしょっぴいた時に押収したボロボロでくっっっっさい道着を繕ったついでに洗って返してあげたんだけどね。その時に彼、なんて言ったと思う?」

「え!?しょっ引か…」

「リュウさんの道着を繕って洗った!?」

 

食い付くところそこ!?その前の方じゃないのなのはさん!?

 

「変なところに食い付くわね…」

「い、いや…あの…その…」

「(あ、そっか。この子、リュウの事を…)」

 

さすがに春麗さんもツッコミせずにはいられなかったか…。なのはさんも耳まで真っ赤にしちゃってどうしたんだろう。こういうなのはさんを見るのは初めてだなぁ。

 

よし、じゃあ微妙に気まずくなった場の空気を温めるためにここはあたしがみんなを代表してみんな気になったことを質問だ!

 

「ところでリュウさんって何をして捕まったんですか?」

「……リュウは上の空で聞いてないわね。ごまかしても仕方ないし…いいわ、話しましょう」

 

あれ?春麗さんの表情、ちょっと曇った?もしかして聞かない方がいい話だった?

 

「私がICPOに入り立ての新米だった頃に麻薬の取引現場を押さえる任務があってね、その取引役の用心棒がリュウだったの。それが私と彼のファーストコンタクトよ」

「麻や…」

「麻薬!?リュウさんがなんでそんな悪事の片棒を!?」

「ちょっ…声が大きいわよ…!」

「あ!す、すみません…」

 

あたしが喋ろうとした瞬間、なのはさんが被さってあたしの聞きたかったことを大声で真っ先に叫んだ。春麗さんとあたしは大慌てでリュウさんに振り向くと、リュウさんは空を眺めたままボーッとしてる。目を開けたまま寝てるのかってくらいに無反応だ。これは聞こえてないなと二人で胸を撫で下ろす。

他のみんな(ナッシュさんとガイル少佐以外)はひたすら黙って静かに春麗さんに注目してる。リュウさんの話にとても関心があるみたいだ。

 

話を戻そう。

麻薬、か。聞いたことはあるけど…たしか一時的な快楽を得られる代わりに極めて重度の副作用が発生する上にとても依存性が高い危険な薬物だって話だったかな。

リュウさんがそんな恐ろしいものを扱う人に加担するなんて…。なのはさんだけじゃない、あたしだって信じられない…。

 

「何があったんですか?リュウさんが理由も無くそんなことをする人だとは思えません」

「リュウはちょっとした悩み事を常に抱えてるのよ、昔からね。知ってる子もいると思うけど…」

「それって…!」

 

悩み事…。それって間違いなく「殺意の波動」だよね。やっぱりずっと前から悩んでたんだ…。

 

「まさかそれに思い悩んで麻薬に手を!?」

「慌てないで高町さん。彼はそんなもので自分から逃げるような弱い男じゃないわ」

「そ、そうですよね…。すみません…」

「話を戻すわよ。リュウはそのせいでとても深く思い悩んだ時期があってね。そんな折、以前にリュウと闘って彼に惚れ込んだチンピラが気晴らしにって誘った仕事がその用心棒だったってわけ。彼は仕事内容も聞かずに返事一つで引き受けたからそれが麻薬取引だって知らなかったのよ」

 

「仕事内容を知らなかったとはいえリュウさんが前科持ちだなんて…」

「いえ、前科は付かなかったわ」

「?…どうして付かなかったんですか?」

「順を追って説明するわね。その悩み事のせいで大暴れしたのよ」

「!?」

 

大暴れ!?やっぱりリュウさんもあたしみたいに…

 

「その時の彼の力は凄まじくてその場にいた麻薬組織とICPOの総力でも止まらず、彼が自力で止まらなければ敵も味方もなく全滅してたわ」

 

殺意の波動を自力で抑え込んだってこと!?凄いことだとは思うけど…抑え込んだならどうして今も悩んでるの?まさかまだ完全にはコントロールできてないってこと?

 

異様な雰囲気に気付いてみんなに振り向くと、ナッシュさんとガイル少佐も含めた全員が口を開けたまま呆気に取られていた。そりゃそうだよね。リュウさんが誰かの命を脅かす程の大暴れをするなんて…誰も思わないよね…。

 

「…で、それらを罪状にしょっ引いたんだけど、彼の力を利用できると考えたICPOは囮捜査に協力するのを条件に罪状を取り消したってわけよ。報告書に書ける内容じゃなかったから仕方なくってのも理由の一つだけどね」

 

「(リュウさんがスバル達の昇格試験の時に私の前で見せた苦悶…。試験の時に暴れたスバルをその当時の自分に重ね合わせて苦しんでたのが原因だったんだね…)」

 

リュウさんってあたしの前では悩んでる素振りなんて見せたこと無かったけど…あたしより何倍も悩んでたんだ…。

 

「今はだいぶ落ち着いてるみたいだけど昔は結構危なっかしいところもあったのよ、彼は」

 

今のあたしにはリュウさんがいる。同じ力に悩む人がいる。だけど昔のリュウさんにはいなかった。それがどれだけ辛いことなのか…。殺意の波動に呑まれそうになったあたしならよく分かる。

やっぱりリュウさんは強い人だ。身体だけじゃない、殺意の波動にも負けない心の強さを持ってる人だ。だけどそれでも辛くない訳がない。でなきゃ今でも悩むわけないもんね。

あたしはリュウさんに助けてもらったり教えてもらったりするばっかりだけど…同じ悩みを持つあたしなら何か力になれるはずだ。貰ってばかりじゃダメだよね。リュウさんに恩返ししなくちゃダメだよね。

とりあえず今はいっぱい強くなってリュウさんに少しでも追い付く!それが今のあたしにできるせめてもの恩返しだと思う!

 

「春麗さん、わたしからも質問したいんですけどよろしいですか?」

「ええ。いいわよ、キャロちゃん」

 

キャロが何か気になったみたい。でも何を質問する気だろ?

 

「リュウさんは春麗さんの恋人なんですか?」

「!?」

「こっ恋人!?」

「キャロちゃん!?なんでそんな質問を!?」

「はい。春麗さんとリュウさんって家族じゃなくて他人ですよね。なのにわざわざリュウさんの着るものを洗ってあげるというのは不思議な気がしまして。以前フェイトさんに『家族なんだから洗濯物をみんなまとめて洗うのくらい当たり前だよ』って言われたんですよ。

わたし、フェイトさんに引き取られるまではそういうのは自分でやるものだと思ってたからびっくりしました。だからお二人はおつきあいも長そうに見えますし、家族でないにしてもそれくらいには仲がいいのかなって思ったんですよ」

 

なんか子供らしくストレートな質問だなぁ。それにしても春麗さんもなのはさんも慌てすぎじゃない?どうしたんだろ。

 

〈ちょっ、ちょっとキャロ!〉

〈ティアさん、なんですか?〉

〈少しは空気読みなさいよ!気まずくなっちゃうでしょ!〉

〈恋人って家族の一歩手前の状態ですよね。つまりお互いがお互いの『居場所』になってる直前ってことですよね。わたし、そういうのにあこがれてるんですよ。むしろ明るい話題だと思うんですけどどうして気まずくなるんですか?〉

〈……ごめん、あたしが悪かったわ〉

〈?…そうですか〉

 

「そ、そんな事ある訳ないじゃない!私にだって選ぶ権利くらいあるわよ!まったく…」

「分かりやすいリアクションだな」

「君は感情を隠すのが下手だな、春麗」

「いきなり話に入ってこないでよ!」

 

ホントにいきなりだな。ガイルさんとナッシュさんがいきなり話に割り込んで来たよ。もしかしてこの人達ってこういう話が好きなのかな。

 

「まあ…正直なところ、ちょっと気になった時期があったわよ」

「そう…ですか…」

 

なんかなのはさんが落ち込んじゃった。今の話のどこに落ち込む要素があったんだろう。ワケが分からないよ。

 

「でも私からアプローチはしなかったし、何か進展があった訳でもないし、彼も全く気付かなかったし、結局仕事が忙しくなってからはすっかりその気持ちも冷めちゃったのよ」

「忙しくて…冷めた…」

 

今度は複雑な表情で下を向いちゃった。まあ、なのはさんはすっごく多忙だから恋をする暇もなさそうだし、恋をしても長続きしなさそうだよね……って考えてるうちに春麗さんがなのはさんに近付いて……

 

「だからその気があるなら早めの方がいいわよ」

「!?」

 

そっと耳打ちしたと思ったらまたなのはさんが顔を真っ赤にして俯いちゃった。なんかもう頭から湯気が出るんじゃないかってくらい真っ赤だよ。

 

「とにかく!そういう訳でもうリュウとは何も無いの!だからこの話はこれで終わりね!」

「は、はい!ありがとうございました!」

「!?」

 

春麗さん、ちょっと怒り気味?キャロもビクッとなっちゃってるよ。

 

 

 

「あっ」

「?」

「あの車って…」

 

春麗さんの話を聞いてたらけっこう時間が経ったみたい。ティアが何かに気付いて声を上げると同時に車のエンジン音。誰が乗ってるんだろう。

 

「やっと来たか!」

「!?」

 

…なんて考えてたらいきなりリュウさんが復活。あまりの唐突さにみんなビクッとしちゃった。春麗さんの話によるとあの車で格闘家の皆さんを送ってもらう予定らしい。

車はフェイトさんのマイカーだそうで、格闘家のみなさんは八神部隊長を連れてくついでらしい。リュウさんが足早に乗り込むとフェイトさんも急いで出発。あたし達も隊員寮に戻ってシャワーを浴びて、急いで制服を着て身支度を整えて、ロビーに集合。なのはさんは急用で遅れるということであたし達だけで先に開発室へ向かった。

 

 

 

[機動六課隊舎 開発室]

「うわぁ…これがあたし達の…」

「新デバイス…ですか?」

 

テーブルの上に置かれた…というより浮いていた二つのデバイス。

一つは細長く形成された大きいクリスタルに飾り気の無い飾り紐の付いたもの、もう一つは四つ角を切った白いカードの表裏に赤いラインを縦に入れて真ん中に黄色くて丸い玉をはめ込んでバッテン印で塞いだようなもの。

あたしとティアの新デバイス、その待機モードだ。

 

「そうでーす!」

 

後ろから右手を上げて元気良く答えるのはメカニックデザイナーのシャーリーさん。

 

「設計主任私!協力はなのはさん、フェイトさん、レイジングハートさんとリイン曹長!」

「はあ…そうですか」

 

一方、反対側のテーブルにはエリオとキャロのデバイスも置いてある。

 

「ストラーダとケリュケイオンは…変化なしかな」

「うん、そうなのかな」

 

衝撃に強そうなデザインの腕時計型がストラーダ、飾り気のない腕輪に短いリボンと丸くて小さい宝石を付けた一対の腕輪がケリュケイオン。

 

「ちがいまーす!変化なしなのは外見だけですよー!」

「あっ」

 

そう言いながらエリオの頭に降下して来たのは……

 

「リインさん!」

「はいです!」

「二人はちゃんとしたデバイスの使用経験がなかったですから、感触に慣れてもらうために基礎フレームと最低限の機能だけで渡してたです」

 

「あ…あれで最低限!?」

「ほ、ほんとに!?」

 

ストラーダのスピード、ケリュケイオンのブーストサポート…。どっちもかなり凄いと思ってたけどあれがまだ序の口だったんだ…。

 

「みんなが扱うことになる4機は、六課の前線メンバーとメカニックスタッフが技術と経験の粋を集めて完成させた最新型!」

 

リイン曹長があたし達の中心に飛び上がって話を続ける。

 

「部隊の目的に合わせて…そしてエリオやキャロ、スバルにティア!個性に合わせて作られた文句なしに最高の機体です!」

 

リイン曹長が両手を広げると、あたし達のデバイスがリイン曹長の周りに集まってきた。

 

「この子達はみんな生まれたばかりですが、いろんな人の思いや願いが込められてて、いっぱい時間をかけてやっと完成したです」

 

リイン曹長が両手を上げるとデバイスが今度はあたし達の元に飛んできた。リイン曹長ってこんな力も持ってるんだ。凄いなぁ。

 

「ただの武器や道具と思わないで大切に、だけど性能の限界まで思いっきり使ってあげてほしいです!」

「うん!この子達もきっとそれを望んでるから!」

 

リイン曹長もシャーリーさんも本当にこの仕事が好きなんだなー。今の言葉やすっごいにこやかな表情からデバイスに対する愛情が伝わってくるよ。

 

 

 

「ごめんごめん、お待たせー!」

「なのはさーん!」

「ナイスタイミングです!ちょうどこれから機能説明をしようかと!」

「そう。もう直ぐにでも使える状態なんだよね」

「はいです!」

 

 

 

なのはさんが合流するのと同時にシャーリーさんの機能説明が始まった。

 

あたし達のデバイスは何段階かに分けて出力リミッターがかかってて、あたしとティアはもらったばかりなのである程度慣れるまで初期段階(エリオとキャロよりは短いけど)、初期段階に慣れてきたエリオとキャロはあたし達に先行して第二段階での慣らしになるんだって。

 

「で、今の出力を扱い切れるようになったら私やフェイト隊長、リインやシャーリーの判断で解除していくからね」

「一緒にレベルアップしてくような感じです!」

「出力リミッターっていうと…なのはさん達のデバイスや格闘家の皆さんにもかかってますよね?」

 

ティアがなのはさんに質問。そういえばなのはさん、そんなこと言ってたっけなー。

 

「うん、私達はデバイスだけじゃなくて本人にもだけどね」

「「「え?」」」

 

「リミッターが本人にも…ですか?」

 

エリオもさすがに驚きを隠せないか。あの強さでデバイスと本人両方にリミッターがかかってるだなんて誰も思わないよねー。

 

本人にかけるリミッターは「能力限定」って言って、魔力の出力を抑えるものらしい。機動六課の隊長・副隊長には全員かかっていて、八神部隊長は総合SSからAへ、空戦S+のなのはさんとフェイトさんはAAへ、空戦S-のシグナム副隊長はAA-へ、空戦AAA+のヴィータ副隊長はA+へランクダウンしてるそうだ。

どうしてそんな面倒なことをするのかと言うと、時空管理局では部隊ごとに保有できる魔導師ランクの総計規模が決まっているので、一つの部隊で優秀な魔導師をたくさん保有したい場合はうまく収まるように魔力の出力リミッターをかけるんだってさ。

それに加えてリュウさん達格闘家は魔力の代わりに身体能力を制限する特殊なリミッターをかけられてて、暫定的に陸戦SになっているのでAAへランクダウン。格闘家の能力は身体能力が最も大きい割合を占めてるから魔力リミッターより遥かに厳しいんだって。リュウさん達、大変そうだなぁ。

シャーリーさん曰くリミッターを使って無理矢理収めるのは「裏技みたいなもの」だそうだ。そしてそれらのリミッターを解除するにはなのはさん達とリュウさん達は八神部隊長の、八神部隊長は直接の上司であるカリム・グラシアさんか機動六課の監査役である「クロノ・ハラオウン提督」の許可が必要なんだって。しかも余程の緊急事態でないと許可は降りないので、基本的にはずっと今のままで戦うことになるらしい。

 

で、話はあたし達のデバイスに戻るんだけど、あたしの新デバイス「マッハキャリバー」はあたしのアームドデバイス「リボルバーナックル」とのシンクロ機能を設定してくれたらしい。持ち運びしやすいように待機モード時はリボルバーナックルを収納してくれて、デバイスモードになったら瞬間装着する機能や、これはまだ試作らしいんだけど「気」を魔力みたいに運用出来る機能まで付いてるんだって!

いやー至れり尽くせりだねぇ!さすがシャーリーさん!

 

その後、今日の予定をなのはさんと打ち合わせ。午後からさっそく新デバイスを使って訓練だ!……と思ったら開発室のモニターが一斉に目を覚まし、真っ赤な画面に白抜きで「ALERT」の文字が浮かび上がってサイレンが鳴り響く。

 

「このアラートって…!」

「一級警戒態勢!?」

 

とうとうこの時が来たんだ……。

出動だ!!!

 

【スバルside…END】

 

第七話「日常 -成長と相棒-」…END

 

 

 

【次回予告】

キャロ「はじめての出動、はじめての実戦…。胸の奥のちいさな不安…」

 

エリオ「受け継いだ思いと新たな力。前に向かって真っ直ぐに!」

 

春麗「与えた課題よりも難しい課題。抑えられない衝動が招いた大きな不安が彼女を苛む…」

 

次回 スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION

 

第八話「出動 -新人と客人-」

 

TAKE OFF.




マッハキャリバーにはスバルに合わせて「気」を運用出来るようにカスタマイズが施されました。
機能の詳細は少しずつ公開して行きます。
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