スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION   作:拳を極めし者

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ガイルの怒りとエリオの戦士としての意地が炸裂します!


第八話「出動 -新人と客人-」C-2

【アナザーside】

[山岳リニアレール内部]

「ガハッ!」

 

 思いもよらぬ一撃に顔を歪めて吹き飛ぶガイル。

 

「ガイル少佐!」

 

 それを見て声を上げるエリオ。

 

「エリオ君、危ない!」

 

エリオの危機を察知し注意を促すキャロ。

 

「くっ…!」

 

 エリオが咄嗟に飛び退くと、直前までエリオのいた位置に新型のケーブルが鈍い音を立てて針刺しの如く突き刺さる。

 

「小僧!お前は新型に集中しろ!俺が向かうまでお前達二人で持ち堪えるんだ!」

「りょ、了解!」

 

 ガイルとエリオは分断されて危機に陥っていた。直接分断を行ったのは新型だったが、原因は新型によるものではない。

 

 

 

 

 時を遡ること2分前、三人は新型相手に有利に闘いを進めていた。

 ガイルは「キャロとフリードリヒが牽制を入れる→ガイルがソニックフィストで触手とケーブルを弾く→エリオがその隙に攻撃を加える」という作戦を立て、新型の隙を作る段階までは上手く行っていたのだ。

 しかし新型は予想を超えた装甲を持っており、エリオの槍撃を弾いてしまう。それを見たガイルは態勢を立て直そうエリオに一旦下がるよう指示し、ガイルはその時間稼ぎを行う。

 

 キャロの牽制が無くなった事で攻めが激しくなり、新型に集中せざるを得なくなったガイルはそれ(・・)に気付く事が出来なかった。

 

 意を決して新型を迎撃し始めた直後にそれ(・・)は動き出したのだ。

 

「グウッ!」

 

 突如ガイルの左腕上腕を貫いた白い槍。何が起こったのか理解出来ずに引き抜かれる白い槍を目で追おうとした瞬間…

 

「ガハッ!」

「ガイル少佐!」

 

 しなやかで鋼のような硬度の触手で張り飛ばされ、戻っていく白い槍の方向へ吹き飛んで行った。

 

「クッ!」

 

 ガイルは壁に叩き付けられながらも即座に体勢を立て直し、白い槍を放った敵の追撃に備える。立ち上がったガイルの目の前にいたのは先程新型によって命を絶たれた筈の化け物だった。

 

「何故だ…何故生きている…!」

 

 化け物は一撃で止めとすべくガイルの心臓を狙って攻撃したが、ガイルが新型とのインファイトで上半身を激しく動かしているせいで狙いが外れて肩に当たってしまったのだ。

 これが過去2分の顛末である。

 

 

 

「!?窪みが無い…!!」

「キュルルル!!」

 

 化け物をよく見ると窪んでいた筈の腹部が何事も無かったかのように元に戻っていた。

 

「キュッ!」

「クッ!」

 

 この不可解な身体を持つ敵にガイルは焦りを隠せず、また先程受けたダメージによって一時的に動きが鈍っていた為に初動が遅れてしまう。

 化け物は床に両腕を突き刺すや否やガイルの足元から先程の白い槍を突出させて襲い掛かった。

 

「ハアッ!」

「!!」

 

 回避し切れず足から出血したものの、直撃は避けたガイルはそのままダッシュで接近。そのまま格闘戦へ突入した。

 

 

 

「エリオ君…!」

「おりゃあああああ!!」

 

 キャロはエリオに促され大きく後退し、今はエリオが一人で新型を食い止めている。

 正面から踏み込んで突き出しても、横に薙ぎ払っても、跳躍して頭上から刃を振り下ろしても、新型の装甲の前には火花を散らして跳ね返される経緯を辿るのみだった。

 

「(くっ、これでもダメか…。こうなったらもっと加速距離を取ら……!?)」

 

 エリオが違和感を肌に感じた直後、ストラーダの刃に込められていた魔力が突如消失。同時にキャロがブーストを使おうと展開した魔法陣も消え去った。

 

「(これはAMF…!)」

「(こんな遠くまで!?)」

 

 今まで出て来たタイプのAMFでは最大でも表面から1mにも満たない範囲で、文字通り身を守る以外に使い道の無い程度のものだった。だがこの新型は自分から最低3m以上は離れたエリオだけでなく、それより更に数m後方のキャロにまで届く程の広範囲にAMFを展開したのだ。

 これ程の広範囲ならば身を守る以外にも、フィールド内に相手を押し込めてそのまま封殺する事も可能だ。これが「守りのAMF」から転じた「攻めのAMF」である。

 

「くっ…うっ…!」

「あ…あの!」

「大丈夫!任せて!おおおおおお!!」

 

 魔力によるデバイスや身体能力強化が封じられたエリオは、一時的に火事場の馬鹿力を発揮して扉を突き破る程の勢いで新型を押し返したが、程なくして体力を消耗し過ぎて防戦一方となり、魔法無しでは殆ど為す術が無いキャロはそれを傍観するしか無かった。

 

『ガイル少佐!ガイル少佐!AMFでエリオ君もわたしも魔法が使えなくなってしまってエリオ君が大変なんです!たすけてください!』

『まだ向かえん!もう少し粘れ!』

『そ、そんな…!』

 

 キャロは無線でガイルに助けを求めるが、ガイルも苦戦しておりそれは叶わなかった。

 

「(チッ、最悪のタイミングでAMFを使って来たか…。それにしてもこいつ…!)」

「キュルルルルルルル!」

 

 先程より数発は急所に音速の拳を撃ち込んでいるにも関わらず、化け物は怯む様子すら見せずに喰らいながら反撃してくる。まるで打撃を無効化しているようだ。

 刺されて出血した左腕は振るう度に動きのキレを失い、音速の拳も鳴りを潜めていく。切られた足も常に動かしているせいで出血が止まらず痛みが増して行く。

 

「(相手が逆ならこうはならなかったであろうものを…!)」

 

 そう…ガイルが新型と闘っていればAMFは意味を為さず、装甲さえ何とかすれば倒せる相手だった。

 逆にエリオとキャロが化け物を相手にすれば槍撃・斬撃がメインのエリオなら有効なダメージを与えられた可能性が高い。

 しかし現実とは非情なものである。

 

「だが俺は負ける訳にはいかない!!」

 

 それでもガイルは不退転の覚悟を胸に拳を振るい続けた。

 

 

 

「キュー!」

「グアッ!」

 

 ガイルはそれまで一撃も喰らわずに闘っていたが、上腕を貫かれた左腕の動きが突如大幅に鈍くなり、一瞬の隙を突かれて化け物は槍に変形させた両腕を同時に突き出し、一本は躱されたもののもう一本でガイルの左肩を捉えたのだ。

 

「(チッ、左腕が上がらん…!)」

「キュルルル!」

 

 当然その好機を化け物が逃す筈も無く、ガイルは化け物の猛攻を右腕一本で迎え撃つ事態に陥ってしまった。

 

「うああああああッ!!」

「あっ…」

 

 触手が逃げ場も無い程の広範囲を薙ぎ払うと、エリオはストラーダで防御したものの弾き飛ばされて壁に寄り掛かる。

 

「ああああ!」

 

 全身の激痛で満足に動けない身体を、自分を奮い立たせる事で無理矢理動かし立ち向かって行くが…

 

「ぐああッ!!」

「…!!」

 

 新型の触手は容赦無くエリオを鋼鉄の触手の先端で突き飛ばし、再び壁へ激突して意識を失ったエリオを触手で巻き付けて掴み上げた。

 

「(だれか…たすけて…!)」

「小僧…!」

 

 激突音に気付いてエリオの方向へ振り向くと、今まさにエリオが敵にトドメを刺そうと拘束している最中だった。それを見たガイルは瞬時に目付きが変わる。その目は静かに燃え上がる青い炎…冷静な怒りを宿した目だった。

 

「消えろ…!」

 

 ガイルはそう呟くと深くしゃがみ込んで「溜め」を作る。それを見た化け物は「トドメ」とばかりに右腕を巨大な斧に変えて振り下ろした。しかしそれは化け物にとっては悪手だった。

 

「サマー!」

「キュ!?」

 

 ガイルはサマーソルトキックで斧を蹴り上げて化け物の体勢を崩し…

 

「ソルト!!」

「…!!」

 

 立て続けのサマーソルトキックで化け物の顎を蹴り砕き…

 

「ストライク!!!」

「!!!」

 

 最後は真空波を纏ったサマーソルトキックで化け物の腹部から顎を通した一直線を切り裂いた。

 化け物は衝撃で小さく浮き上がり、骨まで達した斬撃傷から赤い液体を噴き出しながら大の字になって床へ仰向けに倒れていった。

 

「小僧!!」

 

 化け物を倒すなりエリオを呼びながら振り向くが、当然返事は無く新型は天井の裂け目を押し広げて車輌の上部へ移動しようとしている。

 

「ソニックブーム!」

 

 ガイルは咄嗟にエリオを掴んでいる右触手を狙ったが、新型は空いていた左触手であっさりと防いでそのまま更に裂け目を拡げた。

 しかし裂け目は新型が通るにはまだ狭いにも関わらず、突然拡げるのをやめてエリオを掴んだ右触手を大きく引いた。

 

「まさか…!」

「やめて!」

 

 新型の目的に気付いて飛び出したガイルだったがとても間に合う距離ではなく、最悪の事態は現実のものとなった。

 

「小僧ぉぉぉぉ!!」

 

 錐揉み回転しながら宙を舞うエリオ。何の抵抗も 無く放物線を描いて落ちていくが、誇りか意地か…意識を失った今でもストラーダを硬く握ったまま離そうとしない。

 

 ガイルは手が届かず、キャロは魔法を封じられて無力。

 

「エリオ!!」

 

 加えてナッシュは遠距離で迎撃に専念していた為に手どころか声すら届く距離ではなかった。つまりこの場に於いてエリオを助けられる者は一人もいないのだ。

 

 だが、それでも諦めなかった者が一人だけいた。

 

「エリオくーーーーん!!」

 

 崖へ落ちていくエリオを追い掛けるピンクの人影。そはこの場に於いて最も無力な者だった。

 

「馬鹿な!キャロォォォォ!!」

 

 キャロはフリードリヒと共に飛び降り、何とか追い付きエリオを抱きかかえるものの、ナッシュの叫びも虚しく崖の岩肌の染みの一部となるのは時間の問題だった。

 

 

 

「私はまた繰り返してしまったのか…。若い命をこの手で散らしただけでなく…今度は見殺しに…!」

 

 その様子を傍観しながら膝を落とし、後悔と哀しみの涙に暮れるナッシュ。しかしその涙を消し去る奇跡が目の前で起こった。

 

「ピンクの…光…」

 

 

 

 ピンクの光と共にバリアのような膜に包まれると、まるで舞い落ちる羽毛の様に落下速度が緩んでいった。

 

「これは…キャロの魔法か…。無事で良かった…!」

 

 するとナッシュが今度は喜びの涙を流す。しかしいつまでも泣いてはいられない。何故ならば…

 

「………」

「貴様がエリオをあんな目に合わせたのか…。解体してくれる…!」

 

 この事態を引き起こした元凶を自分の手で葬り去る為だ。

 

「行くぞ!!」

 

 上がってきた新型へ向かって走り出したナッシュだったが…

 

「!?この音は…!」

 

 突如後方から聞こえてきた巨大な羽撃音に驚いて止まりつつ振り向くと…

 

「(ば、化け物…!)」

 

「フリード!ブラストレイ!」

 

 目に飛び込んで来たのは翼で空を飛ぶ白い巨大生物。まるでファンタジー小説に出て来る怪物だった。

 

「(いや、キャロが背中に乗っているという事は…!)」

 

 だがその生物はガイルに目もくれず、幼い少女の言葉と共に口の前に自分の顔と同程度のサイズの火球を出現させる。

 

「ファイア!!」

 

 キャロの掛け声により火球は巨大な火炎放射となって新型を襲う。

 新型は自身の表面をAMFで覆った為にボディは無事だったが、覆い切れなかった触手は火炎が直撃すると僅か2秒程で融解して消し飛んでしまった。

 

「(何と言う熱量…!新型がAMFで触手まで覆わなかった理由は面積を最小限にして力を集中させねば防ぎ切れなかったからか!

 …AMFで防げたと言うことはあの炎も魔法…?いや、あの生物の炎に魔力を込めて強化した、といったところか)」

 

 ナッシュがブラストレイに驚愕している間にフリードリヒがナッシュの横を通過する。

 

「やっぱり硬い…!」

「あれは砲撃じゃ抜き辛いよ!僕とストラーダがやる!」

「うん!」

 

 エリオはフリードリヒの背中の上でストラーダを構えると、キャロが詠唱を開始。

 

「我が乞うは、清銀の剣…。若き槍騎士の刃に、祝福の光を…」

《Enchanted Field Invalid.》

 

 

 

 左手を右肩の位置まで上げると手の甲の宝玉が輝き出す。

 

 

 

「猛きその身に、力を与える祈りの光を…」

《Boost Up. Strike Power.》

 

 

 

 続いて右手を左手に重ね、同じく手の甲の宝玉を輝かせる。

 

 

 

「(あれは…能力を強化する魔法か。しかし…あのAMFを突破出来るのか?)」

 

 

 

「いくよ、エリオ君!」

 

「了解、キャロ!」

 

 

 

 両手開いてを左右に広げると、掌に桃色の球体が浮かび上がる。

 

「たあああああ!!」

 

 エリオが気合の雄叫びを上げながら飛び降りると同時にキャロが叫んだ。

 

「ツインブースト!スラッシュ&ストライク!!」

 

 キャロが両掌の球体を投げるとそれは2本の光となり、ストラーダへと向かって行き…

 

《受諾》

 

 ストラーダはそれを受け取ると自身の全長を超える長さの魔力刃を形成した。

 

 それを確認した新型は体内に残った触手とケーブルを総動員してエリオを再び谷底へ叩き落とそうとするが…

 

「はあああああああ!!」

《Stahlmesser.》

 

 魔力刃を細く長く伸ばして鞭のようにしならせ、攻撃は自分へ届く前に全て斬り払い、魔力刃を元の形に戻しながらナッシュと新型の間に無事着地した。

 

「下がれエリオ!ダメージを受けている君ではそいつには…」

「僕にも意地があります!僕の失敗は僕に償わさせて下さい!」

「…!!」

 

 エリオの覚悟を決めた眼差しにナッシュは思わず言葉を飲み込み、。そして再び新型へ向き直ったエリオは、その覚悟を見せるべく攻撃準備に入る。

 

《Explosion.》

 

 ストラーダはカートリッジを2個消費し、魔力刃を更に巨大化させて柄の部分から噴射を始める。同時にエリオの足元にはベルカ式魔法の特徴である三角形の魔法陣が現れ、そこから電気が迸る。

 

「(刃が巨大化…!模擬戦の時より多くの魔力を操っているという事か!)」

 

「一閃必中!!」

《Messerangriff.》

 

「(速…)」

 

 エリオは叫ぶと同時に突進。ナッシュが心の中で呟くより速くストラーダの刃は新型の装甲を貫いた。

 

 

 

「でぇぇぇぇりゃああああああ!!!」

 

 

 

 渾身の力で振り上げられたストラーダは装甲を粘土に切れ目を入れるかの如く軽々と斬り裂き、殆ど縦の輪切りのような状態になった新型は火を吹き出しながら爆散した。

 

「(新型を貫いたあの一瞬…。これがトップスピードかは分からんが模擬戦の時並に速い…。しかも新型はAMFを展開していたにも関わらずあの魔力刃は何も無かったかのように貫いた。恐らくはさっきキャロが使った魔法で無効化したんだな。そしてキャロもあの化け…巨大化したフリードリヒを操り、二つの魔法を同時に使うとは…。

 以前になのは君から聞いたリミッターを解除したせいか。デバイスの性能あってのものとはいえ、この若さでこれ程強力な魔法を使い熟すとは…。彼女達の選んだ子供達は皆、只者では無かったという事か)」

 

 

 

 

 

☆☆☆☆

[機動六課 司令室]

 

「車輌内及び上空のガジェット反応、全て消滅!」

 

「スターズF、レリックを無事確保!」

 

「車輌のコントロールも取り戻したですよー!今とめまーす!」

 

 作戦の行方ををサーチャーで追い掛けていた司令室では喜びの声が上がり、リインフォース2も見事自分の役目を果たし報告を行っていた。

 

「ほんならちょうどええ。スターズの二人とリインとリュウさん達はヘリで回収してもらって、そのまま中央のラボまでレリックの護送をお願いしようかな」

「はいです!」

 

 はやての指示によりなのは達スターズとリイン・リュウ・春麗はヴァイスのヘリで先に現場を立つ事になり…

 

「ライトニングとナッシュ中尉達はどうします?」

「現場待機。現地の職員に事後処理の引き継ぎ、よろしくな」

「了解です」

 

 グリフィスに引き継ぎを頼んではやては別の仕事の為に司令室を後にした。

 

☆☆☆☆

 

 その後全員が一旦合流してから引き続きなどが行われ、負傷が重かったガイルは先に戻るよう促されたが本人は「この程度なら問題無い」と拒否した為に任務を続行。そのせいで始終エリオとキャロに心配される羽目になった。

そしてその最中の事……

 

「僕は…なんて情けないんだ…。気絶した上にキャロをあんな危険な目に合わせてしまって…」

「エ、エリオくんは悪くないよ!わたしがもっとうまくサポートできてれば…」

「………」

 

 自分で自分を責めていたエリオを黙って見つめていたガイルだったが……

 

「おい小僧」

「は、はい!なんでしょうガイル少佐!」

 

 不意に自分が呼ばれて驚いたエリオは咄嗟に振り向きながら敬礼するが、ガイルに「敬礼はいらん」と一言告げられて手を下ろした。

 

「お前、新型に投げられた時は意識が無かったんだったな?」

「…はい。命懸けの戦闘中に気絶するなんてフォワードとしてあるまじき失態です。それについてはなんの言い訳もしません。本当に申し訳…」

「いや、逆だ」

「…え?」

 

 

 

「お前は意識を失ってもなおその得物…ストラーダだったか、それを離さなかった。それは意識を失ってもなお戦意を…闘志を失わなかったという何よりの証拠。

 そしてお前は戦線に復帰してお前の言う『失態』を新型を倒すという形にて自分で償った。ならばお前は何ら恥じる事は無い。胸を張れ」

 

「ガイル少佐…!」

 

「お前は子供ながらになかなかの戦士だ。これからもその調子で頼むぞ、エリオ」

 

「(は、初めて僕を名前で…!)」

 

「返事はどうした!」

「は、はい!了解です!」

 

 

 

 あのガイルが初めて自分を名前で呼んでくれた。エリオはそれが「自分を足手まといの子供ではなく、一人の戦力として認めてくれた」という証拠である事に気付き、感動のあまり目に薄っすらと透明の液体を湛えた。

 

〈エリオ君、よかったね!〉

〈うん。ありがとう、キャロ〉

 

 二人の会話を離れて聞いていたナッシュは…

 

「(ほう、あのガイルが認めたか。これならエリオ君もさぞ優秀な戦士となるだろう)」

 

 それから特にトラブルも無く無事に任務は完了し、ナッシュ達は機動六課へ帰還した。ちなみにガイルも結局そのまま六課に戻り、腕の怪我は応急処置で済ませてしまったそうだ。

 

【アナザーside…TO BE CONTINUED】




ガイルって自分の認めた奴以外は見下すっていうか馬鹿にした感じでなかなか心を開かない男ってイメージが自分の中にあるので、誰かとそういう関係を持たせたいなーと思ったらこんな感じになりました。

さて、次回もアナザーsideが続きます。
主役二人と同じくパーティ話ですが、遂にあの子が本気出します(笑)
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