スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION 作:拳を極めし者
見た目は思いっきりアラビアンな感じでスカウターっぽいものを目に装着してますね。
戦闘スタイルは高機動で撹乱するタイプみたいです。
風を操って闘う姿がかなりかっこいいので発売したら一番に使おうかなーなんて考えてます!
そういえばストEXにも風を操るアラブのお嬢様が出てたけど、なんか関係があるんだろうか…。
【アナザーside】
[五月中旬 ミッドチルダ 首都クラナガン 特設会場]
『皆さんお待たせ致しました!これより一回戦第一試合!……を行う前に、時空管理局地上本部のレジアス・ゲイズ中将よりご挨拶をいただきたいと思います!ではレジアス中将、お願いします!』
『本日はこのエキシビショントーナメントマッチの為に会場へ足を運んでくれた諸君に感謝の意を表する』
レジアスが喋り始めると視線がレジアスの映ったモニターに集まって行く。
『実は他ならぬ私自身も今日という日を心待ちにしていた訳だが…何故このような運びになったのかという事を今から簡潔に説明するのでしばし静聴を願いたい』
すると喧騒が瞬く間に消え、観客はレジアスの声に耳を傾けた。
『噂を耳にしている者も多いと思われるが、我々地上本部と本局の関係は残念ながら良好とは言えない。だが、我々はいつまでもそうしていられない事態が起こりつつある事を痛感した。
魔法と科学技術の進歩・進化…素晴らしいものだ。ここ10年は特に飛躍的なものがある。
しかし!それが故に近年は10年前とは比較にならない程に危険度も増している!次元犯罪やロストロギアの悪用、時空管理局そのものへの敵対行為、更には様々な災害が頻発しているのだ!
……兵器運用の強化は一定の効果を上げてはいるが、防衛の手は未だに足りん。このまま今までのようにいがみ合っていてはこの事態を乗り切る事は出来ない。そこで我々は本局と手を取り合う術を考えていた。
そんな折、発足されてから間もない機動六課から本局を通して打診が有った。それがこの格闘大会だった訳だ。
中には「こんな事をやる暇があるなら一つでも多く事件を解決しろ」と糾弾する者もいるかも知れない。だが!我々にはきっかけが必要だったのだ!互いに手を取り合って何かを成し遂げればそれが必ず次に繋がる!今、仲間同士でいがみ合っていてはこれから起こるであろう危機を乗り越える事は出来んのだ!
私はここに約束しよう!この格闘大会を機に地上本部と本局の関係は改善されると!我等が手を取り合う事でどのような犯罪も確実に解決して見せると!そして我等が抑止力となり、犯罪そのものを劇的に減少させると!
…そして無論、開催期間中も抜かり無く任務は遂行されるので安心して欲しい。
……簡潔にと言ったのに少々深くなってしまったな。失礼した。諸君も時空管理局切っての猛者達と未知なる格闘家の実力を早く見たいだろう。本日から四日間、彼等の勇姿を存分に堪能してくれ。以上だ』
レジアスが挨拶を終えると会場は大歓声と共にレジアスコールに包まれた。
☆☆☆☆
[同時刻 会場内 選手専用レストルーム]
「『仲間同士』ねえ…。あのオッサン、昔は本局に対抗して兵器兵器ってうるさかったのにな。今更手を取り合おうなんて耳を疑う話だな」
「失礼よヴィータちゃん。まあ、レジアス中将は古くから武闘派だからそう思うのも仕方ないとは思うけどね」
レストルームでは数人の選手が寛いでおり、その中にはヴィータとシャマルもいた。
「む、シャマル。お前は何故ここにいる?」
そこへリュウも現れ、選手でもないシャマルがいる事に疑問を持つ。
「…………もちろん皆さんの激励に決まってるじゃないですか!」
「なんだ今の間は」
「シャマル君、先程のレジアス中将の事を詳しく教えてくれないか?」
「はーい!何でも聞いてくださいナッシュさん!」
「(無視か)」
「………(ん?シャマルの奴まさか…。意外だなこりゃ)」
「レジアス中将がどのような人物か、そして彼の実績を聞きたい」
「そうですね。さっきも言った通りレジアス中将は生粋の武闘派でして、武力の行使こそが治安維持の最善策と考えている方です。実際に兵器運用の強化によって検挙率や犯罪発生率に多大な効果を上げている事からその手腕は推して知るべし。
しかも中将でありながら地上本部の実権の大半を彼が握っていて、実質的な地上本部のトップとなっています」
「実績によって得た権力の一点集中という訳か。という事は彼の指示一つで地上本部を自由に動かせるという事だな」
「はい。それに加えて政略も非常に有能で、先程の挨拶からも分かる通り演説に長けていて民衆からの支持も絶大です。しかも支持者は地上本部だけでなく本局にも少なからず存在し、中将の言葉は本局の支持者だけでなく民衆の後押しも有って本局ですら無視出来ず、中将の発言によっては本局でさえも動かざるを得ない事もある程の影響力を持っています」
「稀に見る傑物だな。一体どのような人生を送って来たのか…一度会って聞いてみたいものだ。だが…」
「だが?」
「一つの組織や一人の人間が大き過ぎる力を持つ場合、高確率で付き纏うのが力の乱用・悪用・暴走だ。これは力を手にした者が善悪どちらでも関係ない。彼がそれに当て嵌まらないといいがな」
「………あなたって本当に鋭いですね」
「…という事は…」
「はい、実は中将には常に『黒い噂』が付き纏ってるんですよ。しかも一つや二つじゃありません」
「やはり、か。何処の世界も権力者の事情は変わらんな。こうなったらその噂とやらの真偽を彼に直接問い質し……」
「ダメダメ!絶対ダメです!できる訳ないじゃないですか!バカな事はやめて下さい!」
「………ハッハッハ。冗談だよシャマル君。君はこの私がそんな直情的に行動するように見えるのか?」
「フォワード陣との模擬戦は誰の何が原因でしたっけ?」
「………」
「(仲いいなお前ら)」
「(む、終わったか)」
☆☆☆☆
『それでは皆さんお待ちかね!これより一回戦第一試合!両選手の入場です!!』
いよいよ選手の入場の時間。観客の興奮は否が応でもあがっていくばかりだ。
『東の門より現れたのは………』
「やれやれ、やっと身体を動かせるな」
『シグナム選手だァァァァッ!!続いて西の門!現れたのは………』
「……何年振りだろうな。格闘大会に出場するのは」
『ガイル選手だァァァァッ!!』
『ではここでルールの確認です!』
○ステージは空間シミュレーターにより生成され、内容はルーレットによりランダムに決まる。
○制限時間は30分。
○選手はバイタリティカウンター(耐久力を数値化する装置)を装着する。
○勝利条件は「対戦相手をK.O.」「対戦相手が敗北の意思を示す」「制限時間を超えた場合にバイタリティゲージが対戦相手を上回る」の何れかの条件を満たした場合とする。
○格闘家は技の「非殺傷設定」が不可能であり、尚且つ非殺傷設定を無効化する体質の為、危険と判断した場合には割り込んで強制終了する場合あり。
○基本的にリミッターはオフだが、特別編成組の対戦相手にはリミッターのハンデ有り。
☆☆☆☆
『ルール確認は以上です!
この放送は実況役のわたくし八神はやてと解説役のダンさん、そして試合毎に入れ替わるゲスト解説の三名でお送りします!』
『やっと出番が来たか!待ちくたびれたぜ!』
『ところでダンさん、なんで格闘家は非殺傷設定が効かないんでしょうか?』
『知らねえよ』
『ですよねー』
『そう思ってたなら何故聞く』
『さあさあ!今回のステージは……』
『見事なスルースキルだなオイ』
『「荒野」!空っ風が吹き荒び、あちこちに大小様々な岩が点在する広い場所です!逃げも隠れもできない真っ向勝負のステージだァァァァッ!
ではダンさん、試合開始前に両選手の注目点と試合の見所をお願いします!』
『なんか釈然としねえがまあいいや。先ずはガイルからだ!
知っての通りガイルは音速拳の使い手だ。音速の攻撃は誰であろうと簡単に躱せるもんじゃねえ。仮にこの姉ちゃんの剣速がガイルと同程度でもあんな長い得物じゃあ手数はガイルに勝てないだろう。そうなるとガイルの拳の間合いに入ったら不利だな』
『でもシグナムの剣は一撃が重いですよ?』
『甘いな。パワーってのは一定のレベルを超えるととんでもなく圧倒的な差にならない限り大した利点にはならねえ。喰らうとヤバイってレベルの技を互いが持ってるなら当てやすい方…特にスピードの速い方が断然有利だからな。
音速の拳は弾丸とは比べ物にならねえ破壊力だ。当たり方が悪けりゃ剣だってブチ折れるし防具の上からでも骨が折れるだけじゃ済まないぜ』
『な、なるほど…』
『特にこの世界の人間は俺達の世界の人間と違ってあんまり身体が丈夫じゃないみてえだから余計にな。
だが格闘家は拳が鈍器みてえなモンだし刃物相手なんて日常茶飯事。それを常日頃喰らってりゃ嫌でも丈夫になる』
『その辺は騎士甲冑やバリアジャケット着とるし防御魔法もあるから大丈…』
『甘い甘い!甘いぜ!
防具や防御魔法に頼るのが悪いとは言わねえ。だがな、それらが壊された時やそもそも役に立たない場合を考えた事はあるか?』
『そ、それは…』
『…だろうな。そうなると頼りになるのは当然己の肉体だ。
道具ってのは手軽に力を得られるがいざって時に自分に応えてくれるとは限らねえ。だが身体は自分を裏切らねえ。鍛えれば鍛えただけ確実に強くなるしいざって時に自分の想いに応えてくれるんだ。だから俺達格闘家は道具を使わねえんだよ。…まあ、グローブくらいは使うけどな…っと、これじゃあ魔導師を扱き下ろしてるような言い方だったな。すまねえ』
『い、いえ!格闘家の皆さんは自分の身体に誇りを持ってるんですね!素晴らしい事だと思います!(ダンさんって能天気でおちゃらけてるように見えるけどやっぱり格闘家なんやね。ちょっと感心したわ)』
『次は姉ちゃんだな。正直言って資料と映像をちょっと見ただけだから詳しくは言えねえが…。
空を飛べる点はかなり有利だな。でもこの姉ちゃんは飛び道具はあまり使えねえんだったよな。決め手になる飛び道具が無けりゃどの道接近しなきゃならねえが、ガイルには強力な飛び道具があるから簡単には近付けねえ。
それにさっきも言った通りもし接近出来ても懐に飛び込ませない為にリーチを活かせる間合いを保った方がいいが、剣が届く程度の間合いなら簡単に詰められる場合の方がどうしても多くなる。
こりゃあちょっとばかし姉ちゃんは厳しいかもな』
『…分かっとらんなーダンさん。時空管理局の戦術マニュアルには古代ベルカの騎士に対して「決して一対一では戦うな」「一対一になったら迷わず逃げろ」「止むを得ず戦うなら必ず多対一で当たれ」ってあるんやで?
それにシグナムは伊達にヴォルケンリッターの隊長やっとらんで。長年戦い続けてきた経験、舐めたらあかんよ?』
『長年?どれだけ大きく見積もっても30代はいってねえだろ。何言ってんだ?』
『……とにかくシグナムはそれくらい織り込み済みっちゅうこっちゃ。そもそも魔法戦の基本は「
『ふーん。そういう事ならじっくりと拝見させて貰うとするか。じゃあ最後に見所だな。
ガイルは真空波が強力とはいえ最大の武器は音速拳だ。対して姉ちゃんも重い斬撃が得意。となると要は当然接近戦。
どっちも近接用の強力な技を持ってるって事はその技を当てる為の布石の応酬になる』
『先に決め手を当てた方の勝ちという事ですね!これは手に汗を握る緊張の戦いが見られそうです!』
☆☆☆☆
「私は運がいい。お前とは顔を合わせた事はあったがお前の技を見る事は無かったからな。
ナッシュと同じ技を使うそうだが彼とお前ではどう違うのか…。
鋼をも切り裂く真空波…。それをこの身で確かめられると思うと、正直楽しみで仕方ない。
そんなことを実践する人間がいるとは思わなかったが、『人間は何処まで刃に近付けたのか』…それをこの目で見られるのだからな」
「奇遇だな。俺もお前の腕を見てみたいと思っていた所だ。組織随一の剣の達人と呼ばれているお前の腕をな」
「それは光栄だ。だが始まる前に言っておく。私は手加減が不得意でな、それ故にお前を無用に傷付けてしまうかもしれん。それでも大丈夫か?」
「フッ…何かと思えばそんな事か。構わんさ。勝つのは俺だからな」
「………」
「どうした?シグナム。呆然として」
「……いや、何でもない。昔の事を思い出しただけだ」
「フッ、随分と余裕じゃないか」
「(フッ…。まさか10年前のテスタロッサと全く同じ事を言われるとはな。不思議なものだ)」
「思い出し笑いとは呑気だな」
「これは失礼した。ではここから気の緩みは無しだ」
☆☆☆☆
『一回戦第一試合のゲスト解説はガイル選手の友人でもあるナッシュ選手です!よろしくお願いします!』
『…よろしく』
『(なんかまたちょっと暗い感じやなー。まあいっか)。ではナッシュさん、ガイル選手について一言お願いします!』
『…そうだな。ガイルはソニックブームを撃つ事が出来るが、ソニックブームをガイルに教えたのは私だ』
『へえー、だからお二人は同じ技を使えるんですねー』
『だが私もガイルからキックの技を教えて貰ったんだ』
『…という事お二人は互いの技をミックスして似たようなバトルスタイルになっているという事ですね』
『いや、似てはいるが本質は丸で違う。ガイルは私と比べて思考能力やテクニックは劣るが、パワー・スピード共に私より上だ。私と同じ技だと思って油断すればシグナム選手は痛手を被る事になるだろう』
『つまりナッシュ選手は先読みと技術で翻弄するタイプ、ガイル選手はパワーとスピードで押すのが得意なタイプという訳ですね!ありがとうございました!』
☆☆☆☆
『それでは一回戦第一試合!シグナム選手VSガイル選手!』
「では私の剣と……」
『READY………』
「俺の拳……。どちらの『刃』が勝るか……」
『FIGHT!!!』
「「勝負!!!」」
【アナザーside…TO BE CONTINUED】
まだ試合が始まらなくてすいませェん…。
ここでレジアス関連の話をしっかりやっておきたいと思って書き直してたら思った以上に長くなってしまったので、ここで区切らせて頂きました。
ちなみにこのレジアスさんは表面では何を言っても裏では何かを企んでる人なので、言葉通りに受け取ったら騙されますよー?