スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION 作:拳を極めし者
実はもうストックが少なくてペースを維持するのが難しくなってしまいました。
なのでこれからしばらくは不定期になってしまいます。
そして今はこれを叫ばずにはいられない…。ストリートファイター5で………遂に………
かりんキターーーーーーーーー!!!!
【アナザーside】
[五月中旬 ミッドチルダ 首都クラナガン 特設会場]
『司会&実況の八神はやてです!先程の激闘を繰り広げた両選手の容体ですが、命に別状は無く後遺症の心配も無しとのこと!わたくし胸を撫で下ろしました!
しかしガイル選手は明日の試合に出場できるのかは明日にならないと判断できないそうです!』
『あの性格なら無理してでも出そうだけどな』
『では皆さんお待たせいたしました!これより一回戦第二試合を開催いたします!それでは張り切って呼びましょう!選手!入!場!』
『(無事だって分かってからやたらにテンション高えな)』
『まずは東の門!こちらから現れたのは……』
「人前で戦うのは慣れないなぁ…」
『フェイト選手だァァァァッ!!続いて西の門からは……』
「ママ…。オレ、ゼッタイママのジマンのムスコになるぞ!!」
『ブランカ改めジミー選手の登場だァァァァッ!!がんばれジミーーーーー!!』
『肩入れしないんじゃなかったのか』
☆☆☆☆
『そしてここでゲスト解説のご紹介!
機動六課の医務官を務め、「先生」の愛称で親しまれているシャマルさんです!!』
『こんにちは~』
『ではシャマルさん、解説に呼ばれた経緯を聞かせて下さい!』
『ジミーちゃんに興味が沸いちゃってね~。だから火引さんに直接お話を聞きたいって運営にお話したら何故か解説をやらされることになっちゃったのよ~』
『試合には興味ないんかい』
『ということで火引さん、よろしくお願いしますね~♪』
『スルー!?』
『お任せ下さいシャマル先生!!』
『うわーー下心丸出しや…)』
『はやてちゃん、試合のこと忘れてない?』
『あ、そうやった。ここで招待選手であるジミー選手のスカウトの経緯についてご紹介いたします!
それは遡ること……』
☆☆☆☆
[5月某日 地球 ブラジル アマゾン流域]
「ガオォォォォ!!」
「きゃあ!」
「シャーリー!」
「ギャオン!」
シャーリーを襲った獣をバルディッシュで打ち払って撃退するフェイト。これで何度目の襲撃か…回数が50を超えて面倒になり、数えるのをやめてからもうんざりする程襲われて撃退してを繰り返している。
「助かった……。ありがとうございます、フェイトさん」
「うん。それにしても…」
「…どうしたんですか?」
「この地域のことだよ。こんなに強い生物がそこかしこに生息してるなんて……。ブランカって人もそうだけど、ここで生活してる人が本当にいるの?」
「それは間違いありません。ブランカさんも実家は都会ですけど今は育った家に遊びに来てるという話です。
正直私も不思議でなりませんけど、こんな過酷な環境で生活している時点で屈強な格闘家であることは疑いようがありませんね。見た目はちょっと怖いですけどどんな人なのか楽しみです」
「…そうだね」
「でも…飛んで行ければこんな苦労しなくても済むのになぁ」
「仕方ないよ、この世界の常識やルールには従わないと。とにかく先を急ごう」
「はい。日が暮れる前に辿り着かないとこんな怖い場所でキャンプすることになっちゃいますからね」
本来は空を飛んで行けばここまでの苦労をする事もなかったのだが、飛行魔法はこの世界の人間の常識から外れた行為である為、余計な警戒心を与えないようにするには陸路を行くしかなかったという事らしい。
とはいえ、まともな交通機関があればここまで苦労する事も無かったのだが。
[翌日 早朝]
「結局…」
「キャンプしちゃいましたね…」
「せっかくバルディッシュが周囲を警戒してくれてたのに緊張しすぎて全然眠れなかったよ…」
「私もですよ…」
《閃光の戦斧、獣風情に足止めを許すとは不覚の至り…》
「ううん、原因は私の弱さにもある。今度は一緒にもっとがんばろう、バルディッシュ」
《Yes,sir.》
疲れは抜け切っていないものの、慣れて来たお陰で前日より遥かに早いペースで二人…否、三人は奥地へ進んで行った。
[夕刻 居住区域]
「着いたーーーー!!」
「はぁ…疲れた……」
「フェイトさんは休んでて下さい。私がブランカさんを探してきます」
「うん…。お願い…」
獣との撃退戦の連続でシャーリーよりも疲労の色を隠し切れないフェイトはシャーリーの言葉に素直に従い、変身を解くのも忘れて入り口のそばで休憩する事にした。
[30分後]
「オレとハナしたいってイったのはおマエか?」
「あ、はい………」
眠気でうとうとしていたフェイトが自分を呼ぶ声に反応して顔を上げるとそこには筋肉隆々の巨体、緑の体色、真紅に染まった胸・腕・膝・長髪の体毛、肉食動物を思わせる鋭さの牙と爪を持つ生物が立っていた。その姿は正に「獣人」だった。
フェイトは人型に変身する自分の使い魔で見慣れている筈だったが、それは飽くまでも人間の部分が大半を占める人間寄りの姿という意味でだ。
しかし目の前にいる存在は二足歩行している姿を見てようやく人だと判断できる程度のもので、四足歩行などしようものなら完全に獣だ。
「…!!!」
「ガウッ!!」
それに加えて目の前の「それ」は弱肉強食を生き抜いた者が放つ独特の威圧感を放っており、フェイトは「それ」の目を見た瞬間、無意識に立ち上がってバルディッシュを身構えてしまった。
「落ち着いてフェイトさん!ブランカさんも!」
「シャーリー!?」
対して「それ」も思わず身構えるが、シャーリーが体を張って割り込んでくると何とか落ち着きを取り戻した。
「す、すみません!気を張っていたせいで思わず失礼なことを!」
「……どうせおマエもオレをミてコワいとオモったんだろ。ナれてるからヘイキだ」
「(寂しい目…。多分自分の容姿を気にしてるんだ…。資料で姿は確認してるのに…迫力に負けたからとはいえ私はなんて失礼を…!)」
フェイトは自分の失態に言葉も発せずに俯いて身体を震わせた。
「それよりハナシってナンだ?」
「は、はい。では改めて……」
しかしブランカに促されて自分の任務を思い出し、気持ちを切り替えた
「フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。今日はあなたに格闘大会のご案内をさせていただきたくて直接足を運びました」
「カクトウタイカイか」
「はい、ですがすぐに返事を貰えるとは思っていません。先ずはお話だけでも…」
フェイトがそう思うのは当然だ。相手の気にしている事に触れる失礼な態度を取ってしまえば、誰でも腹に据えかねるであろう。それを態度に出さないブランカはむしろよく我慢してくれている、とフェイトは考えていた。
「いいぞ」
「え?」
…が、耳に飛び込んで来たのはその不安を叩き壊す一言だった。
「いいぞ。いつ、ドコでやるんだ?」
「ま、まだ何も話してません!せめて少しでも説明を聞いてから判断し…」
「おマエ、ホンキでアヤマったし、メをミればワルいヤツじゃないってワかる。だからいいぞ」
「…!!」
ブランカの二度目の「いいぞ」を聞いた途端にフェイトの顔が紅潮し、目頭が急激に熱くなる。
「(この人は……顔を合わせるなり自分の気にしてることを平気で言った私を許してくれるの?初対面の私を…そんな理由で信じてくれるの…?)」
「でもダンもツれてけ!」
「ダン?それはあなたのご家族ですか?」
「チガう!トモダチだ!」
「……分かりました。何とかしましょう」
「やっぱりおマエ、いいヤツだな!オレ、キにイったぞ!」
「フフッ…。即断即決、ありがとうございました」
こうして二人は互いを認め合う存在となり……
「よし!じゃあダンをムカえにイくぞ!」
「もう行くんですか!?言ってなかったから今言いますけど大会まではまだ一ヶ月……」
すっかり打ち解けた二人は賑やかに今後の予定を話し合っていた。
「(これって私必要あった?)」
一人の存在を忘れながら……。
☆☆☆☆
『……というワケです!ジミー選手のおおらかな心、そしてアツい友情が垣間見えますねー!』
『で、俺はジミーの応援に付いてきただけだったんだが、なんやかんやフェイトの嬢ちゃんと話してたら格闘技に詳しいからってことで解説に呼ばれたんだ。ジミーの事と格闘技関連で聞きたい事があれば何でも聞いて……』
『友情が織り成すアツい試合に期待が寄せられます!』
『お前俺の事嫌いだろ?』
『ではさっそくルーレットGO!!』
『(そのテンションはついてけねえ…)』
『選ばれたステージは「森林地帯」!長大な草木が鬱蒼と生い茂る自然の中、中央には円形に開けたリングのような場所が存在しています!
これはジャングルで育ったジミー選手が有利なステージか!?』
『確かにジミーの力を最大限に発揮できるステージだがそれだけじゃねえ。
飛び道具は木に阻まれて撃ちにくいから飛び道具で勝負するならすげえ精度で撃つかある程度近付かなきゃならねえ。
地上にこだわらず上空でチクチクやってりゃ負けるって事はねえだろうが…そうなったら多分勝負はつかねえ。だから決着を付けるならどうしても接近戦が必要になる。だがそうなると木が邪魔になって飛行を駆使した機動力が主力の嬢ちゃんには相当キツいぜ』
『要するに勝負の行方はフェイト選手が手堅く空中から攻めるか危険を冒して接近戦を挑むかの選択によって決まるという事ですね!』
『ジミーちゃんって飛び道具が無さそうだから空中戦は厳しそうね~』
『ご心配なくシャマル先生!あいつにはその程度の対策は有りますから!』
『このテンションウザいわー』
『よーし!じゃあ二人の注目点と試合の見所だ!』
『司会差し置いて勝手に進めんで!?』
『先ずはジミーな!あいつはフットワークと放電攻撃が主力でな、加えて高速の体当たりも得意だ!』
『フットワークと放電はええけど体当たりかぁ。どれだけ速いか知らんけど外したら隙だらけやからあんまり役に立たないんとちゃう?』
『普通の体当たりならな。だがジミーの体当たりは常識から掛け離れた技だ。楽しみに待ってろ』
『勿体ぶるなぁ。まあええか』
『あとあいつは牙と爪がすげえ鋭くてな。並の刃物じゃ文字通り「刃」が立たねえんだ』
『うわー寒いギャグやわー引くわー』
『後で覚えてろよコノヤロウ』
『続いてフェイト選手ですね!
紹介にあった通り移動魔法を駆使した高機動戦闘が得意ながらも各距離に対応した魔法をバランスよく備える万能型の魔導師です!』
『速いのになると音速を超えるらしいな』
『スピードだけならフェイトちゃんに敵うのは時空管理局におらへんよ!』
『へえ、じゃあフェイトの嬢ちゃんは自分より速い奴を見た事がねえんだな?』
『その通り!機動六課の自慢やで!』
『なら今日がその初めての日になるな』
『え?』
『それよりもこの試合の見所だ。
フェイトの嬢ちゃんは自分の力を活かせる空中戦を維持するか、それとも危険を冒して近付くかが勝負の大きな分かれ目になるな。
ジミーは……そうだな、あいつはあんまり考えて動くタイプじゃねえから決まったパターンとかはあんまりねえが、時折とんてもねえ動きや戦術を見せてくれるぜ』
『ジミーちゃんは生粋の野生児ってことね。本能で戦う人って初めて見るわ~』
『フェイト選手とは正反対の思考ということですね!
これは謂わば「理性VS野生」!これも注目の一戦になりそうです!!』
☆☆☆☆
「ジミーさん」
「ン?」
放送席のコントを他所に、フェイトは所定の位置へ歩きながらジミーに話し掛ける。
「その節は本当に失礼なことを…」
「オレ、もうキにしてない。だからおマエもキにするな!」
「はい、それを聞いて安心しました。ありがとうございます」
「オウ!」
「それに…」
「ン?」
「さっき、あなたのお母さんの事を聞いて感動しました」
「ソウか!オレ、ヨロコんでもらえてウレしいぞ!」
「できればあなたに勝ちを譲りたいですけど…格闘家にとってそれは侮辱にも等しい行為なんですよね」
「そうだ!タタカわないでカってもママはヨロコばないしミンナミトめてくれないからな!」
「はい。だから私はあなたに挑みます。私の全力を以って…!」
「アタりマエだ!わざわざそんなコトイうなんてヘンなヤツだな!」
「(敬意を払って全力で挑むなんて当たり前…確かにそうだ。なんで私はこんな事を…)」
「オレはママのタメにオレのツヨさをミンナにミせるんだ!だからおマエをイジめてもイミがナいんだ!」
「(ああ…そうか。この人は似てるんだ、私に…。大切な人のために必死に戦 がんばってるところが…)」
「だからわざとマけたらユルさないからな!」
「もちろんです!でも私だって負ける気はありませんよ!」
☆☆☆☆
『………両選手、所定の位置に着きました。ステージ中央のリングからのスタートです』
『さて、フェイトの嬢ちゃんがどう闘うのか見ものだな』
『ジミーちゃんの戦術も気になるわね~。空中戦になったら不利な気がするけどどうなるのかしら~』
☆☆☆☆
『それでは一回戦第二試合!フェイト選手VSジミー選手!』
「(ユウショウしたらママにホめてもらうんだ!オレはママのジマンのムスコだって!!)」
『READY…』
「(かつてなのはがそうしてくれたように…私も届けたい。
嘘や偽りじゃない本当の気持ち…。大切な人のために戦うあなたを応援したい気持ち…。あなたと友達になりたい気持ち…!
だから私はあなたのために全力で戦う!)」
『FIGHT!!』
「行くよバルディッシュ!!」
《Yes,sir!!》
「グアオォォォォ!!」
【アナザーside…TO BE CONTINUED】
フェイトとブランカってちょっとばかし闘う理由が似てるなーって思って実現させてみた対決です。
しかも互いにスピードと電撃が得意ってちょっとしたDESTINYを感じたッ!!