極黒のブリュンヒルデsidestory   作:apride

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第七話 美樹・ノイマイアー

研究所内の医務室

 

「医務室と言うレベルを超えてるな…総合病院だよ」

あまりの規模に驚く俺は独り言を呟いた。

 

総合案内所で本庄の所在を確認した。

精神科病棟でカウンセリングを受けているそうだ。精神的ダメージは大きいだろうな…

 

 

 

カウンセリング室前

 

 

出てきた本庄と鉢合わせた!

 

「あ、渡瀬さん!」

「もういいのか?」

「だいぶ落ち着きました。一応、薬を処方してもらいました」

「そうか、今日は自室で休んだら?まだ精神的にダメージが残ってるだろ」

「そうさせていただきます…食欲もないし」

「あんな光景を見たら食欲なくすよな!」

 

そう言って別れ際

 

「渡瀬さんは、これからどちらへ?」

 

「食堂で夕食食べてくるよ!」

 

「…よく平気ですね。さすがと言うか…」

 

「いってくるよ。本庄さんはお大事にね」

 

 

 

 

食堂内の一般所員フロア

 

美樹・ノイマイアーを探す

 

すぐに見つかった!隅っこで独りだな?

 

 

「ここ空いてますか?」

トレイを持って美樹の前に立って話しかけた。

 

「ええ、空いてるけど?…‼あんた!あ、いえ…あなたはさっきの自衛隊の人ですね」

 

返事をしながら顔をあげた彼女は驚く、その後の言葉遣いが…一瞬だが、地が出てたな。

 

「先程は失礼しました。怒鳴り付けてしまい、済まないと思っている」

夕食を乗せたトレイをテーブルに置き席に腰掛けた。

 

「いえ、気にしないでください。私もあの時は室内の様子に気を取られてしまい、室長に叱られてたの見たでしょ」

 

「怪我の治療をさせる魔女を連れてきてなかったこと?」

確か(治癒系の魔女)と黒服が言ってたよな?

 

「ええ、始まる直前に指示されてた。ところが、あなたの能力を見てて…色々と考えてしまって……魔女のことはすっかり忘れてたのよ!」

そう言って、天を仰ぐ…

 

「ところで、いつも独りで食事を?」

「今日は予定外の実験で遅くなったからですよ!いつも寂しく独りぼっちじゃありませんからね!」

 

なんか…必至に否定したような?

話題をずらして、関心のことについてふれてみる。

 

 

「魔法で怪我を治すなんて便利なものだな。…そうだ、心まで治す魔法もあるんだってね?」

黒服が言ってたが、奴は肝心なとこは教えてくれなそうなので、美樹が知っているか試しに話を振ってみたが……

 

「室長がそんなことを言ったの?…あれは心を治すどころか…」

 

様子が変だな?

 

「心を読み、壊すとも言うべき存在だわ…」

 

「マインドコントロールみたいな?」

 

「そんな生易しいものじゃない!人の心を瞬時に読み取り、消去も出来る。ある意味…合ってるかも?

記憶の消去は《心を治す》か…ウン」

美樹は自身の言葉に納得しながら頷いている。

 

「誰にでも、忘れてしまいたいことの一つや二つあるだろうな…そう考えたら納得だな」

俺も一緒になって頷いている。

 

 

「Sind Sie in Ihrem Weg? Oberst」

声がした方を見ると、ロン毛に丸メガネの白衣を着た男が歩いてくる。

 

「すまないが、ドイツ語はわからないんだ。日本語で頼む」

「これは失礼!お楽しみのところ申し訳ない。美樹が遅いので、ちょっと様子を見にきましてね」

 

少し軽い感じの男だな?

 

「お楽しみってなによ!!今行くわよ!」

 

真面目な表情で俺を見た美樹は

「これから、研究チームのミーティングがあるので失礼します」

「Auf Wiedersehen ist es Oberst Watase」

丸メガネもそう言って立ち去る

 

「あぁ、ごきげんよう。それから、私のことは大佐ではなく1佐で頼む」

にこやかに見送った。

 

 

食堂を出て歩く美樹と丸メガネ

 

「一応は通じてたみてーだな!ハハハ!」

「あんた馬鹿?彼、海外派遣される程のエリートよ。当然、英語といくつかの言語は理解するはずよ?」

「レンジャーって筋肉馬鹿の集団じゃねーの!?」

「…あんたは勉強できる馬鹿」

「うるせーよ!」

 

 

「ずいぶんと遅かったわね?」

 

「茜、遅れてごめん」

 

「探しに行ったら、大佐殿とディナーを楽しんでたよ」

丸メガネがからかう

「楽しんでない!!」

美樹は顔を真っ赤にして否定する!

 

「ま、そう眉間にしわを寄せるな。男にもてないぞ」

 

「うっさい!」

 

 

「とにかく、皆集まってるわね。始めましょう」

 

 

 

 

 

 

なにやら怪しい話の予感がしつつ次回へ!

 

 

 

 

 

 

 

 

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