Fate / Hybrid Stories   作:さんくてるるるく

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ロリ姉の登場です、ついでにバサカさんも登場します。
余談ですが私は彼らの陣営が一番好きです。
もっと余談ですが私はランサーの兄貴が一番好きです、、、かっこよすぎ。


今回は戦闘シーンはありません。話も大きくは動きません。
前回や前々回と比べて文字数が少なくなっております。


3話 初めまして、お兄ちゃん

「いい?衛宮くん」

 そう言って話し始めたのは一流の魔術師であり遠坂家の現当主である遠坂凛だ。

 今士郎は彼女から聖杯戦争についての説明をうけている。

 なぜこのようなことになったかというと、重症の状態のセイバーを見た彼女が殺気立つアーチャーを抑え、座敷までセイバーを運んでくれたうえに士郎が聖杯戦争の知識を持たないことを知ると『教えてあげるわ』と言ってそのままアーチャーと座敷に腰を下ろしてしまったことからである。

 幸いなことにセイバーの傷は半刻もすればふさがってしまった。セイバーの持つ「死地より復活した」という逸話の影響でよみがえるまではいかないまでも致命傷でなければ完治できるそうだ。というわけで今セイバーは士郎の横に座している。

「ちょ、ちょっと待ってくれ遠坂。俺は...」

「質問は後にしてくれるかしら、衛宮くん」

 逆らえない。彼女の一直線で鋭い態度に士郎は気圧されてしまった。

「今から貴方に『聖杯戦争』の大まかな流れを説明するわ」

 聖杯戦争の目的やサーヴァントの意味などなど、凛は聖杯戦争の基本的な内容を短く、されどわかりやすく士郎に伝えた。

「と、いうわけよ。何か質問あるかしら?衛宮くん」

「...特には」

「そう、なら私から質問いいかしら?」

 士郎は軽く頷く。

「そうね、単刀直入に言うわ。私と手を組まない?」

 士郎は驚いた顔で凛の顔を見た。そしてセイバーもこれには驚いた様子であった。

「凛...ていったよな、どういうことだ?」

「私は衛宮くんを個人的に信頼してるわ。そしてセイバーという最優のカードは戦闘において強力なアドバンテージになる。これが理由よ」

 それを聞いて士郎は少し嬉しそうな顔をした。しかしその横でセイバーが複雑な表情を浮かべる。

「どうかした?セイバー。聞きたいことがありそうな感じだけど」

「ああ、俺の実力を知らない、むしろランサーにやられてこあそこまでボロボロになってたのを見て、何で凛がそう言うのか気になったんだ」

 凛は少し申し訳なさそうな顔をし、セイバーと士郎を交互に見て、ため息とともに口を開いた。

「盗み聞きする気はなかったんだけど...セイバー、貴方の真名を聞いてしまったのよ」

 正確にはそのヒントよ、と補足を加えて話を続ける。

十戒(テン・コマンドメンツ)の使用者なんて二人しかいない。一人は黒髪、もう一人は銀髪だもの。すぐわかったわ」

 今度はセイバーがため息をつく。

「真名は知られちゃいけないんだけどな...」

「ごめんなさい、本当に盗み聞きなんてする気はなかったのよ」

「だから俺と組みたいのか」

「ええ、十戒(テン・コマンドメンツ)といえば10の剣に変化する変幻自在の剣と聞くわ。そんなの宝具を10個持つようなものだもの。敵サーヴァントと戦うときにこれほどやりやすいこともないわ」

「...なるほどな」

 少し悩んだ表情をした後、セイバーは士郎に向き直った。

「士郎はどうしたい?」

「俺は...遠坂を信じようと思う」

「わかった」

 セイバーもすでに気持ちは決まっていたのだろう。

「凛も俺も凛と組むことに賛成だ。よろしくな」

「よかったわ、あなたたちとはあまり戦いたくなかったから」

 そう言って凛は微笑んだ。

「よろしくね、衛宮くん。セイバー」

 セイバー、アーチャー陣営の同盟が成立した。

 少し思案したあと、セイバーはアーチャー含む全員に目を向けた。

「もうみんなわかってるようだし、はっきりと言っておくよ。俺の名は...」

「それには及ばんよ、セイバー」

 小一時間凛の横で沈黙を貫いていたアーチャーが口を開いた。いかにも面倒という顔をしている。

「すでに分かっている情報をいう必要はない。誰が聞き耳を立てているわからんからな」

 それに、と言って士郎に視線を向ける。

「小僧が洗脳でもされれば君の真名は敵マスターたちの知るところとなるだろう。もっとも、彼らよりも優れた魔術師であるというのであれば別だがな」

 士郎にはわかっていた。つまり自分が弱いのだと言いたいのだと。もちろんアーチャーへのいらだちも感じたが、自分の無力さも感じていた。ボロボロになり倒れるセイバーを前にただ立っていることしかできなかった自分を思い出す。

(何も...できなかったからな)

 少しの静寂のあと、口を開いたのはセイバーだった。

「大丈夫だって!俺は士郎を信じる」

「本気か?コイツには何の力もない。素人同然だ」

「かまわない」

 しばしセイバーとランサーがにらみ合う。折れたのはアーチャーのほうだった。

「...これ以上私から君たちに口出しするわけにもいかないな。セイバー、君の意思を尊重しよう。しかし」

 アーチャーがため息交じりに肩を落とす。

「後悔することになるかもしれないぞ」

「...」

 セイバーは答えない。しかし彼のその揺らぎない表情が石を曲げないことを示していた。

「...私は外の警備をしてくるとしよう」

 そう言って霊体化し夜の闇にまぎれていった。

 そしてセイバーは自らの真名を告げた。凛はやはり、と納得した表情をしていたが、士郎はいまいちピンと来ていないようだった。

 

 

 凛からレクチャーを受けた後、士郎たちは聖杯戦争の監督役がいるという教会を訪ねることにした。士郎が未熟なゆえにセイバーは霊体化できないため、ローブをまとっていくことにした。

 しばらく歩いてたどりついたのは墓地に隣接した教会だった。真夜中の、月に照らされたその姿はなんとも言えない不気味さがあった。

「君が七人目のマスターか...」

 監督役とは教会の神父であった。荘厳としたたたずまいであったが、凛曰く「似非神父」とのことであった。

 一応説明を聞きに来たのだが結局は凛の言っていたことと同じことだった。

 

 

 教会を出てからも悪態をつく凛の様子に、士郎の中の完璧美少女のイメージにひびが入る。「容姿端麗頭脳明晰の完璧美少女」から「いろいろできるお転婆」にクラスチェンジだ。

「あー...もうイライラするわね!」

「落ち着けよ凛、そんなイライラしてると小じわが増えるって姉ちゃんが...!!」

「なんですってセイバー。ちょっと、なんか言いなさいよ」

「...どうやら来たようだな」

「アーチャー?来たって...」

「敵だ、マスター」

「なんだって!?」

 ともに一方向を凝視するセイバーとアーチャー。それにつられて凛と士郎もそちらを見る。

 夜の闇、霧になにかが揺らぐ、二つの人影だろうか。

「こんばんは、お兄ちゃん」

 その影からから声が聞こえる。透き通った少女の声。

「君は...?」

「初めましてだね、お兄ちゃん。私はイリヤ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

 霧からはっきりと姿を現す。その髪や肌は雪のように白く透き通っており、その目はルビーのように紅い。10才ほどの少女であった。

「アインツベルンですって!?」

「大声で騒いでみっともないわよ?凛」

 そして同じく霧より姿を現したのは剣と盾を携え鎧を身にまとった剣士であった。

「うそ...だろ」

「まさかこれほどのサーヴァントを呼ぶとはな、さすがはアインツベルンといったところか」

「冗談でしょ...?」

 士郎を除く三人が反応は違うまでも驚愕して鎧の剣士を見る。

「紹介するわね。私のサーヴァント、バーサーカーよ」

 狂気に堕ちながら漂うそのオーラは彼がかつて光の者であったことを示す。

「遠坂、そんなにすごいのか?」

「衛宮くん、サーヴァントはかつての英雄が呼ばれるって話はしたわね?」

 バーサーカーから目を離さずに士郎に説明を始める。

「あのサーヴァントはね、英雄の中の英雄よ。英雄の代名詞といっても過言じゃないわ」

 それでもまだ理解しない士郎に、なおも焦りの消えない表情で続ける。

「勇者と呼ばれる者、世界を救済し光をもたらした者」

 凛は唾をのみ、その名を呼ぶ。

「勇者ロトよ」

 その名を聞き、士郎も事態の深刻さを理解する。知名度や活躍などあらゆる理由で力を持つ生前英雄であった者たち、サーヴァント。その座において彼は破格の力を持つだろう。

 勇者ロト、それがイリヤのサーヴァントであった。

「そろそろいいかな?」

 撫でるように4人に言葉をかけるイリヤ。

「やっちゃえ」

 その声は歌うようで。

「バーサーカー」

 冷たく死にいざなった。




クラス:バーサーカー
マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
真名:ロト
宝具:王者の剣「一振りでかまいたちのような風の斬撃を起こす」
   光の鎧「罠等の設置型の攻撃を完全無効化する」
補足:紀元前の英雄である。「ロト」という称号を持つ者達の最初の一人。救世の剣士としてヘラクレスばりに有名。
出典:スクエアエニックス「ドラゴンクエスト3」



はい、真名も出ました。勇者様です。VSバーサーカーはこの次の次に投稿します。
ちなみに私はドラクエ6派の人間です。
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