Summon Devil   作:ばーれい

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第36話 派閥の依頼

 バージルとポムニットが聖王国に滞在するようになって十日。バージルは蒼の派閥総本部の中にある大図書館で本を物色していた。それも禁書指定された本ばかりを収納してある隔離された区画で、だ。

 

「…………」

 

 そしていくつかの本が彼の目に止まった。周りの本とは異なり、それらの本には埃がついていなかったのだ。おそらく誰かが読んだものだろう。しかし、こうした禁書を閲覧できるのは蒼の派閥のほんの一握りの幹部だけのはずだ。

 

 果たしてそうした者が読んだ本には何が書いてあるのだろうか。そんな興味が沸いたバージルはそれらの本を手に取ると、脇に抱えてその部屋を後にした。

 

 もっとも、外に出るには構造上、一般の召喚師にも解放されたメインの区画を通る必要がある。

 

 禁書が納められた部屋から本を持って出てきたバージルに刺すような視線を送る者がいるが、表立って抗議する者や文句を言うものはいない。最初に来たときは司書に咎められたが、彼は総帥のエクスから許可証をもらっていたため、それを見せたら黙り込んだのだ。

 

 以前なら黙って忍び込むこともありえただろうが、事前にエクスに一言伝えるあたり少しは変わったかもしれない。もっとも、そんなことなど知る由もない多数の召喚師はバージルの規則を逸脱した行動に怒りを覚えるとともに、それを許可した総帥にも不満の声が上がっていた。

 

 もちろんエクスはこうした声が上がることなど織り込み済みであった。むしろ禁書を見せる程度のことで彼と良好な関係を築けるなら好きなだけ持って行ってくれ、とまで思っている始末だ。

 

 ちなみに禁書とされているのは、一般に公開されれば派閥に悪影響を及ぼす書籍がほとんどである。しかしエクスは、バージルが禁書を読んで得た情報を無暗に広めはしないだろうという計算もあり、大図書館の書籍全ての閲覧と持ち出しを許可したのである。

 

「最近、これを読んだ者はいるか?」

 

 刺すような視線を一身に受けながらもバージルは涼しい顔で、以前己を咎めた司書の一人に声をかけた。

 

「……いません」

 

 眼鏡をかけた女性司書はバージルと目を合わせないようにしながら短く答えた。

 

「……そうか」

 

 しかしバージルは、本を見た女が一瞬、焦ったような顔つきになったのを見逃さなかった。きっとこの女は何か知っている。もしかしたら読んだのは彼女自身かもしれない。司書という立場であれば禁書を保管している場所に入れるだろう。

 

 とはいえ、バージルが禁書を読んだ者について尋ねたのは、あわよくば書いてある内容を推察できるかもしれないと思ったからだ。したがって誰が読んだかわからくなくとも、特に困ったことはない。

 

 そうして本を手に大図書館を出ようとした時、バージルは少し振り返り僅かに殺気を放った。あんな視線を受けて大人しくしているほど彼は優しくはないのである。

 

 屈強な兵士でも震え上がるような殺気に、まさかやり返されるとは思っていなかった召喚師たちは一様にびくりと反応し、バージルの顔を見ないように視線を外した。

 

 その様子を見たバージルは鼻を鳴らし悠々と去っていった。

 

 

 

 

 

 十日前から住み始めた家に戻ったバージルをポムニットが迎えた。しかし、角を隠すように帽子をしているところを見ると、誰か来ているのかもしれない。見知った者ならともかく、さほど親しくない者に半魔の証を見せるほど彼女は不用心ではないのだ。

 

「あの、パッフェルさんという方が来てますけど……」

 

「パッフェル?」

 

 そんな名前の者など知らないし、それ以前にこの場所を訪ねて来る者など心当たりはなかった。アティやスカーレルあたりなら自分を訪ねて来ることはあるかもしれないが、そもそもバージルがここに住んでいることを知っているのは、ここに住むことが決まって早々に連絡したエクスだけだ。

 

 怪訝に思いながらもとりあえず家に入って、客が待っているという玄関先の部屋に向かった。そこは一階の大部分を占める部屋であり、事務所が入っていれば受付や応接室になっていただろう場所なのだ。

 

 バージルはその部屋にテーブルと椅子を上座に置き、下座にはテーブルを挟むようにソファを二つ置いていた。

 

 パッフェルという女はそのソファに座り、妙にそわそわしながらバージルを待っていた。彼女はポムニットより長いに茶髪を後ろで一つにまとめていた。当然、バージルの知り合いにそんな容姿を持つ女はいない。

 

「お、お邪魔してます~」

 

 努めて明るく振舞おうとしているようだが、何故か少しばかり声が上ずっていた。

 

「……俺に何の用だ?」

 

 バージルは対面のソファに座りながら、相変わらずの冷たい言葉と態度で単刀直入に聞いた。

 

「そ、そんな目で見ないでくださいよぅ。私は頼まれた物を届けにきただけですから」

 

 そう言って彼女が出したのは一つの封筒だった。それを受け取ったバージルが開けてみると蒼の派閥の紋章が入った報告書が入っていた。どうやらこれはエクスの提案した、情報提供の一環のようだ。

 

「わかった。受け取ろう」

 

「……あ、えっと、その~」

 

 ぱらぱらと報告書を途中までめくったバージルはそれだけを伝えた。しかし、パッフェルは目を泳がせながら何かを言いたそうにしていた。

 

「まだ何かあるのか?」

 

「実は、中に入っているお願いの返事を聞いてこいとも言われていまして……」

 

 それを聞いて改めて最後まで確認すると、最後に依頼文のようなものが入っていた。中を読み込んでいくと、どうやら依頼の内容はあるゼラム北部の町にある屋敷の調査らしい。

 

 そこは数ヶ月前まで蒼の派閥の召喚師が使っていたのだが、その召喚師が突然に姿を見せなくなったため、近くに住む召喚師が屋敷を訪れたところ、恐ろしい怪物に襲われ、命からがら逃げ帰ってきたというのだ。

 

 今回の背景にある召喚師の失踪はこれまでも何件か報告されているらしく、最近になってようやく二人の召喚師に調査が命じられたものの、近隣の調査ならともかく遠方となると、とても手が回らないのが現状だった。

 

 また、召喚師の連続失踪事件はサプレスの異変があった頃から起こり始めている。サプレスに現れた悪魔が関係している可能性も捨て切れない。

 

 そのため、エクスはダメもとでバージルに調査を依頼してみることにしたのだ。

 

(そう悪い金額でもないな……)

 

 依頼書には報酬額も書かれている。さすがにスカーレルから受けた依頼ほどの金額ではないが、それでもバージルがこれまで受け取ってきた金と比べても上位に入る金額だ。やはり派閥の長から直接の依頼となると金の払いもいいのかもしれない。

 

 ただ、こちらに都合のいいことばかりではない。調査には指定した人間を同行させるのが条件となっていた。派閥が調査している案件である以上、こればかりは彼らとしても譲れないところだろう。

 

「……引き受けてやる。奴にもそう伝えろ」

 

 僅かに考えてから答えた。確かに派閥の召喚師が同行するのは面倒だが、それを考えても報酬額は割高と言っていい。一応、今のところは金銭的な余裕があるとはいっても金はあるに越したことはないため、受ける価値はあると判断したのである。

 

 バージルの答えを聞いたパッフェルは安心したように大きな息を漏らすと「そのように伝えますね」と話して足早に去っていった。

 

「依頼、受けられたんですね」

 

 玄関まで彼女を見送ってきたポムニットは確認するように言った。

 

「ああ、お前も準備しておけ」

 

 そう言うバージルはポムニットも連れていくつもりであった。

 

 彼一人の仕事であったなら、最近それなりに使えるようになってきた悪魔の移動術でも使って、その日のうちに仕事を終わらせていただろうことは想像に難くない。しかし、他の者が同行するとなるとそういうわけには行かない。人間の移動に合わせなければならず、短く見積もっても数日がかりの仕事になるだろう。

 

 それなら彼女を連れてきて、雑務を任せたほうがバージルの負担も減って楽なのである。

 

「はーい」

 

 間延びした返事をしたポムニットは楽しそうな様子でいた。彼女にも人並みの好奇心はある。島やゼラムでの暮らしに不満があるわけではないが、やはり行ったことのないところに行くのはわくわくするようだ。

 

 おまけにバージルと共に行くのだから彼と一緒にいる限り、危険な目に遭うこともないだろう。今のポムニットに心境はちょっとした旅行に出かけるような感覚なのだ。

 

 さすがにバージルも旅行気分というわけではないが、かといって思うところもなかった。

 

 今回の仕事は屋敷の調査となっているが、彼自身が行うのは魔界関連だけで、その他は同行した召喚師が調査するだろう、ということは既に予想していた。魔界関連はともかく、その他の召喚術に関することならバージルより本職の方が詳しいのは当たり前だからだ。

 

 結局のところ今回の仕事は、かつてスパーダの足跡を追う中でやってきたことと似たようなものでしかないのである。

 

 普通の者にしてみれば命の危険を感じるかもしれない仕事なのだが、どちらもそんなことは全く感じないあたり、二人ともある意味浮世離れしているといえるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 聖王都中心部にある導きの庭園。門から大通りで繋がっており、整然と植えられた樹木や花畑が特徴的な市民公園のような場所である。もちろん一般にも開放され、いくつか店も出ている。繁華街や商店街とは違い静かな場所であるため、一休みするのにも向いている場所だった。

 

 夜が明けて少し経った頃、バージルとポムニットはこの庭園を訪れていた。ここで今回の仕事に同行する蒼の派閥の召喚師との合流場所になっているためだ。

 

「お二人ともこっちですよー!」

 

 声が聞こえた方を見るとそこには二人の女性がいた。一人はパッフェルで声をかけたのは彼女だったようだ。そしてもう一人の金髪の女性が今回同行する召喚師だろう。

 

 随分と若い召喚師だ。おそらく年齢は二十歳前後、ポムニットと同じくらいか、あるいは若干年下かもしれない。

 

「ごめんなさい、お待たせしてしまって」

 

 黒っぽいスカートに白いブラウスにバスケットを持ったポムニットが軽く頭を下げた。正確な集合時間は決まっていなかったが、待たせたのは事実であるため申し訳なく思ったようだ。

 

 しかしパッフェルはお気になさらずといった様子で微笑みながら言う。

 

「いえいえ、こちらもついさっき来たばっかりですから……あっ、こちらは今回一緒に行く蒼の派閥の召喚師、ミントさんです」

 

「ミント・ジュレップです。今回はよろしくお願いしますね」

 

 紹介された召喚師ミントは一礼する。礼儀正しいその所作からは育ちの良さが感じられた。

 

 彼女の自己紹介を皮切りに一通りの挨拶を終えた一行は、早速目的地に向けて出発することにした。

 

 悪魔がたびたび現れる現状では馬車を走らせる者は非常に少なく、実質的に移動手段は徒歩に限られるのだ。目的のゼラム北部の町までは地図上のルートだけで考えれば半日もかからない道のりだが、実際には地形上の起伏を考慮すれば半日強、遅くとも一日の行程となるだろう。

 

 こうした実際のルートの選定に関しては、十五年以上前とはいえ世界各地を巡っていたことのあるバージルが決めるのが最も適していた。事実、彼はゼラムとグライゼル間を行き来した経験がある。街並みと違い地形は十数年で変わることは稀であるため、いまだその経験は有効なのだ。

 

 そのバージルが選んだのは流砂の谷を通るルートだった。ゼラムは北の断崖の上にある至源の泉の下流側に位置する都市である。そのためゼラムから北に行くにはその断崖を超える厳しい道を行くか、遠回りになっても迂回するかのどちらかだ。

 

 流砂の谷を通る道は迂回するルートだが、一般的に使われる道に比べて多少は近道になるのである。

 

 もっとも、道は決していいとは言えない。山道ほどの険しさはないものの、岩が多いため蛇行するような移動を強いられてしまうのだ。

 

「はぁ……ふぅ……」

 

 そんな道が続くとさすがにミントは息が切れてきたようだ。というより他の者が常人より優れているだけだろう。バージルは言うまでもないし、ポムニットも半魔であるため身体能力は相当に高い。パッフェルも蒼の派閥の総帥直属のエージェントのようなものをやっている以上、並以上の身体能力はあるだろう。

 

 対してミントは、いくら若いとはいえ頭脳労働がメインの召喚師だ。こうなるのは当然かもしれない。

 

「バージルさーん、少し休憩しませんかー?」

 

 最後尾にいたポムニットが彼女の様子を見て先頭にいるバージルに声をかけた。

 

「……そうだな」

 

 振り返ったバージルはそう答えて足を止めた。無理をして後日体調を崩されれば調査が長引くかもしれない。そのリスクを考えれば今休むのもやむを得ないだろう。

 

「ごめんなさいね、足を引っ張っちゃって……」

 

「いえいえ、お気になさらずに」

 

「少し早いですけど、せっかくの休憩ですしお昼にしましょう! 私、お弁当作ってきたんですよ!」

 

 そう言ってポムニットは手に持ったバスケットのふたを開けた。その中にはサンドイッチがたくさん入っていた。彼女が今朝早く起きて作っていたものだ。

 

「バージルさん、どうぞ」

 

「ああ」

 

 まずバージルから渡すところは彼女らしいだろう。受け取ったバージルはすぐに一口食べた。

 

「……おいしいですか?」

 

 そもそも具材を挟むだけなのでまずいことは限りなく少ないだろうが、それでもやはり感想が欲しいのは女心といったところか。

 

「悪くない」

 

「よかった……あ、みなさんもどうぞ」

 

 ほっとした表情を見せたポムニットはミントとパッフェルにもサンドイッチを勧めた。

 

 しばらく手頃な岩に座りながら早めの昼食に舌鼓を打っていると、急にミントが話を振った。

 

「そういえば、今回ってどんなところを調べるんですか?」

 

「え? 聞いていないんですか?」

 

 反射的にポムニットが聞き返した。それにミントは申し訳なさそうに口を開いた。

 

「は、はい……フリップ様には召喚術の痕跡を調べろとは言われましたけど、どんな場所かまでは……」

 

「……おい」

 

 それを聞いたバージルは自分にこの話を持ってきた者を睨み付けた。調査する場所すら聞いていない相手を連れて来るとはどういうつもりなのか、と言わんばかりの視線受けたパッフェルは少し動揺しながら言った。

 

「わ、私は知りませんってば~。大体、今回一緒に行くのだって昨日言われたばっかりなんですからっ」

 

「…………」

 

 彼女の言い訳を聞いたバージルは溜息を漏らした。この話が本当であれば派閥内での連絡不足なのだろう。真実かどうかは定かではないが、虚偽という証拠もないため、これ以上追求するつもりはなかった。

 

 代わりにミントに自分が受け取った依頼書を見せることにした。

 

「これでも読め」

 

「え? ぁいたっ!」

 

 封筒ごとミントに投げたが彼女は気を抜いていたのか、封筒は見事に手をすり抜け額に直撃した。

 

 彼女は涙目で額をさすりながら中の依頼書を読んでいる。それを見ながらバージルは、本当にこの召喚師はまともな調査ができるのかと不安になって頭を押さえた。

 

 

 

 

 

 目的の町にはその日のうちに到着することができた。ゼラムとグライセルの中間に位置するこの町は、ゼラムからグライセル間を行き来する者にとって宿場町のような役割を果たしているようで、町中の至るところに宿が点在していた。それもあって夕方にもかかわらず容易く宿を確保することができた。

 

 とりあえず寝泊まりする場所を手に入れたバージルは、詳しい調査の前に現在その屋敷を管理している者に会いに行った。それには明日からの調査はバージルだけでなく、ミントも行うため彼女も連れていくことにした。残りの二人は留守番である。

 

「これはこれは、召喚師殿。こんなところでまでお越しいただき誠に申し訳ありません。この老体もできる限りの協力をさせていただきます」

 

 話を聞きに来た二人を快く家に迎え入れた、人のよさそうな老人が屋敷の管理を任されている者のようだ。

 

「屋敷はいつから派閥で使っています?」

 

 ミントの質問に老人は頷いて答えた。

 

「あの屋敷は元々、ある貴族の方が別荘として建てられたものでした。しかし、十年ほど前にその方が亡くなられ、後を継いだ方にはいらぬと申されまして、さてどうしようかとなったおりに、蒼の派閥からこの町に駐留する召喚師の屋敷として借り受けたいと話があったのです。……それ以来ですので……九年ほど前からかと思われます」

 

 屋敷を作った貴族が死んだのが十年前、それから後継者の問題も考慮すると九年前からというのは妥当なところだろう。

 

「行方不明になった召喚師はどんな奴だった?」

 

 バージルが尋ねた。

 

「とても落ち着いていて真面目な方でした。……ただ、これまでこの町に来た召喚師の方々に比べ、よく外出していたと思います」

 

「……そうか」

 

 それだけでは何も判断することはできない。研究好きな召喚師の中には外に出かける活動的な者も少なくないのだ。

 

 やはり明日からの調査をしなければ何も進展しないだろう。そう考えたバージルは、ミントと老人の会話には割り込まず聞くだけに徹することにした。

 

 それから十数分後、二人は老人の家を後にした。随分話していたミントだったが、やはりこれといった成果はない様子だ。

 

「やっぱり話だけじゃわかりませんね~」

 

 たいして気にしていない様子のミントにバージルは一言答えた。

 

「だろうな」

 

「……あの、こういう仕事ってたくさんやってこられたんですか?」

 

「どういう意味だ?」

 

「実は私、今回みたいな派閥のお仕事をするのって初めてなんです。それで、もし良かったらいろいろ教えて欲しくて……」

 

 最近、蒼の派閥の召喚師は悪魔の討伐に駆り出されることが多くなったのは事実だ。そのため、どうしても他のことに割く時間は少なくなってしまうのである。

 

 おそらく派閥は本業である研究の時間を削るわけにはいかなかったため、後進を育成する時間を削ったのだろう。本来であれば今回の仕事はもっと手慣れた者が引き受け、ミントはその召喚師から実地で調査のやり方を学ぶようなやり方をとったはずだ。

 

 これも悪魔が現れるようになった弊害の一つに違いないだろう。

 

「そういうことなら他の奴に聞くことだ。ちょうど暇な奴もいるだろう」

 

 そもそもバージルが受けた依頼は悪魔について調べることだ。それに加えてミントの教育までしていたら調査はいつまでたっても終わらない。その点ポムニットとパッフェルは時間的にも余裕がある。特にパッフェルは、総帥直属のエージェントとして動いている以上、調査のやり方は心得ているだろう。

 

「……はぁい、そうしまーす」

 

 色よい返事がもらえなかったためか、ミントは少しむくれながら返事をした。

 

 それを聞きながらバージルは、明日から調査を始める屋敷の方向から発せられる気配を鋭敏に感じ取り、少しは期待できそうだと薄く口元をゆがめた。

 

 

 

 

 

 

 

 




前回の後書きの通り、この休み中に完成させることができました。

今年中になんとか2編を終わらせて、4編に入れるよう頑張りますので、よろしくお願いします。

ありがとうございました。

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