魔法少女リリカルなのはstrikers 蒼炎の剣士   作:京勇樹

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ミッド上空戦

フェイトがスカリエッティと対峙していた、ほぼ同時刻

ミッド市街地上空では、航空魔導師達が夥しい数のガジェットと交戦しており、その全体指揮を、はやてが執っていた

 

「右翼の103は急速反転して、一気に展開! 左翼の93と挟撃! 187は急上昇して、ゆりかごのガジェット射出口に集中射撃!」

 

『了解!』

 

『お前ら、103と息を合わせろ! 味方撃ちなんて、ダサいマネはすんじゃねぇぞ!!』

 

『撃ちまくれ!!』

 

はやての指示に従い、複数の部隊が機敏に動き始めた

すると、近くで戦っていたなのはから

 

『はやてちゃん! ゆりかご右上方、ガジェットが異様に密集してて、第19隊が押されてる!』

 

と報告がされた

それを聞いたはやては

 

「了解や! 第19隊! 今から広域殲滅魔法をやるから、500後退!!」

 

と言うと、杖を高々と掲げた

そして

 

「闇に、沈め……デアボリック・エミッション!!」

 

と魔法を発動させた

すると、音声通信で

 

『八神二佐、助かりました! これより、攻勢に出ます!』

 

と告げられた

それを聞いたはやては

 

「了解! ただし、無理は厳禁や! 誰か怪我したら、即座に後退するんや!!」

 

と言って、自分に向かってきたガジェットに対して、ブラッディダガーを放って、撃破した

そして、小声で

 

「戦力が足らん……集まった魔導師達で、随時部隊は構成され、逐次投入されとるが……圧倒的に足らん……」

 

と言った

そもそも、戦力差が開いてる

それは、理解していた

だが、予想よりも開いていた

予想よりも、ガジェットの数が多いのだ

もしかしたら、予備や旧式も投入したのかもしれない

 

「だからって、諦めてたまるかいな! 私らが諦めたら、誰がミッドを守るんや!!」

 

はやてがそう言った直後、焔の砲撃が戦域を走った

そして

 

『その意気です、はやて』

 

となのはによく似た声が、通信で聞こえた

それに続くように、水色の雷光が、縦横無尽に駆け抜けた

それに遅れて、幾つも爆発が起きた

すると

 

『そうだよ! ようは、あのガラクタが出てくるより多く撃破すればいいだけ!!』

 

とフェイトに似た、快活な声

その二つの声を聞いて、はやてが

 

「シュテル! レヴィ!!」

 

と嬉しそうに、二人の名前を呼んだ

そして

 

「って、地上本部に迫ってたガジェット郡はどうしたんや?」

 

と問い掛けた

すると、二人は

 

『それでしたら、こちらは陸士108部隊が迎撃に来てくれました。何やら、血気盛んでしたが……』

 

『こっちは、武装隊55隊が来た! 確か、ゼスト? の仇! とか、言ってた!』

 

と告げた

どうやら、代わりの部隊が戦っているようだ

それも、相当士気が高いようだが

だが、予期せぬオーバーSランク魔導師達の合流

それに、はやては笑みを浮かべて

 

「二人は各自の自由判断で、好きに攻撃! 派手に暴れて!!」

 

と指示を下した

それは、指示と呼べないかもしれない

だが、はやてはそれが最善だと判断した

シュテルとレヴィの二人は、歴戦の高ランク魔導師達である

その判断力は、一般魔導師達とは比較にならない

ならば、下手に拘束するよりも、自由に戦わせるほうが良いだと判断したのだ

はやての指示に、二人は斉唱で返答しつつ、攻撃を開始

それを視界のに納めつつ、はやては

 

「こっからが勝負処や! 精鋭と名高き、航空魔導師隊総員! 全員気張るんや! あのガラクタ共を、鉄屑にしたれ!!」

 

と声を張り上げた

まだ、戦いは序盤なのだから……


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