テストが終わり、俺はグロッキー状態で採点を終わらせ、返した。今は放課後。ダメだ……疲れた。もう無理死ぬ…泣きそう。まさか、別の国語教師が風邪で寝込んで俺が全学年分採点する羽目になるとは……。今日はここで寝てよう。と、思った時だ。
『唐沢先生、唐沢先生。理事長室まで来てください』
…………あの理事長殺したろか。
*
理事長室。
「で、何の用すか」
「大事なお知らせがあ……なにかありましたか?やけに不機嫌そうな……」
「なんでもねーっすよ。携帯バグっただけです。で、なんすか?時給アップ?ボーナス?謝礼金?」
「なんで全部金銭関係なんですか……ていうか最後、謝礼するようなことされた覚えないし。そうじゃなくてですね……」
そこで、コホンと咳払い。
「音乃木坂学園は、今度のオープンキャンパスで入学希望者が増えなかった場合、廃校とします」
「…………………」
しばらく沈黙。ふーん、廃校、ね。しばらくして、俺は口を開いた。
「へぇー。そっすか」
「…………………ええ、そうよ」
「そんだけ?」
「え?はい。ていうかタメ語使った?」
「じゃ、失礼しますわ」
「えー!ち、ちょっとちょっと!そっちこそ反応それだけ?」
「はい。ていうか求人誌取りに行くんで引き止めないでもらえます?」
「しかも次の行動が早い!まだ廃校決まったわけじゃないから!」
「いやだって、お前こればっかりはどうしようもないでしょ。入学希望者、脅迫して増やすわけにはいかないし、俺にはなんも出来ませんから」
「だからダメだってば諦めテイストじゃ!ていうか今、お前っつった?」
「ていうかウンコが出たいんでさっさとしてくんない?」
「廃校になる前にクビにしてやろうか」
で、理事長はため息をつくと言った。
「あなたは生徒会もアイドル研究部も兼任しているでしょ?ある意味では、あなたは本校の未来を握っている立場にあるんです」
黙って聞く。
「ですから、よろしくお願いします」
「は?いやいやいや、何が」
「オープンキャンパスです」
「いやなんでだよ。何さりげなく丸投げしてんだ」
「私も勿論、出来ることはしますよ?あなたは生徒達をまとめるようにしてくださいという意味です」
「はぁ、それくらいならいいすけど。この事、あのバカ達に言ってもいいんすか?」
「ええ、構わないわ」
「じゃ、失礼しましたクソババァ」
「あんた本当にクビきってあげようか?物理で」
その発言を俺は鮮やかに無視して理事長室を出た。さて、そんじゃま、とりあえず生徒会室行こか。と、思った時だ。目の前に絢瀬姉が立っていた。
「おう。どうした?」
「今の話、本当、ですか……?」
「あ?聞いてたのお前」
「本当なんですか⁉︎」
「あー…まぁな」
「………」
すると、絢瀬は引き返しておそらく生徒会室に向かう。
「そういえば絢瀬」
「なんですか?時間がないので手短にお願いします」
「お前宿題の結果は出たか?」
「………ッ。今はそんなことどうでもいいでしょう」
「よくねーよハゲ」
「禿げてません!」
「じゃあポニテ超サイヤ人。その答えによっては、全部決まるんだわ。いや決まるかは分からんけど、大体な」
「………そ、それは…もちろん、学校を復興させること」
すると、ヴッヴーっと電子音が流れた。前に使ったあの×が書いてある棒だ。
「じ、じゃあ、廃校を免れること」
また、ヴッヴー。
「なんかムカつきますねそれ」
「はぁ……お前ダメダメだな。もうダメすぎてホンットダメだわ。なんつーかもう隅から隅まで紛れもなくダメだ。ダメダメ村のダメダメチャンピオンだお前は」
「んなっ……!だ、ダメダメ言い過ぎです!」
「素直になれっつったろ。それもやりたいことなんだろうよ。でもな、それ以上になんかあるんじゃないのか?」
「そんなのっ……」
「あーもうめんどくせーや。とりあえず約束通りあいつらの練習見てやってくれや。今度のオープンキャンパスの内容は俺と東條が考えといてやるから。その内、答えも見つかんだろ」
「…………っ。わ、分かりました」
さて、たまにはマジメに仕事するか。あれ?そういえばあいつら赤点超えたよね?