「あのバカっ、ちゃんと赤点躱したんだろうな……」
俺はぼやきながら、その他の生徒会に仕事押し付けて屋上へ。そこでは、絢瀬の前で7人が両手を広げて片足でたって、もう片方の足を後ろに持ってくる、あの……なんつーの?飛行機?みたいな格好をしていた。
「何してんの?」
「先生のご希望通り、レッスンをしています」
絢瀬はムスッとした様子で言った。
「ふーん。あ、ちょっとごめん。おい高坂、凛、あと……ツインテール」
「なんでにこだけ髪型呼び⁉︎」
「おら返事しなくていいから集中しろバカヤロー」
そう言うと、悔しそうに黙る矢澤。
「頷くだけで答えろよ。お前ら赤点躱したんだろうな」
すると、コクコクと頷く三人。
「返事しろよ!」
「えええええっっ⁉︎」
言いながら俺は一番前にいた高坂を押した。当然、バランスを崩して転んだ。
「はい転んだ〜、連帯責任でやり直しぃ〜」
「先生、邪魔するなら出てってください」
絢瀬に怒られたので出て行った。
*
今は休憩中。絵里はその7人の様子を眺めていた。
(どうして、辛いことしてるはずなのに……楽しそうにしてるんだろう……)
7人は休憩中、楽しそうに笑顔で談笑している。だからと言って、別に練習を不真面目にやってるようには見えなかった。
「さ、そろそろ練習再開しますよ」
海未が立ち上がりながらそう言うと、他の面子も立ち上がった。
「では、続きお願いします」
元気よく穂乃果が言った。
(どうして………)
*
あれから、毎日のように練習。いつも通り、俺は屋上で練習風景を見ていた。
「なぁーんか地味な練習だなおい。ここってヨガ教室かなんかだっけ?」
「彼女達にはまず、ダンスに使う筋肉をつけてもらいます」
「ふーん」
俺はドラゴンボールの単行本を読みながらテキトーに返事した。うーわ……桃白白懐かしいな。
「ドドン波なんてあったな……」
一体、いつからかめはめ波とこんなに差がついてしまったのだろうか。当初はドドン波のが強かった気がしたんだけど。なんて思いながら単行本をゆっくりと読んでいく。その時だ。
「キャッ‼︎」
「! 大丈夫?かよちん」
小泉が転んでしまったようだ。が、
「続けなさい」
絢瀬は冷たく言った。
「す、少し休憩しようよ!花陽ちゃん怪我してるし!」
「ダメよ。さぁ、もう一回」
「ちょっと!」
立ち上がったのは矢澤だ。
「あなた、さっきから聞いてれば偉そうに!あいつが連れてきたから我慢してやってたけどなんなのよ!」
「そうよ。いきなりわけわかんないことやらされて、納得出来るわけないでしょ」
シャンクスも続いた。あーそういえば説明すんの忘れてたわ。なんて説明しようか迷ってると、
「なら、もういいわ。やる気がない人に教えることはないし」
「あ、おい絢瀬」
「さようなら」
そのまま屋上から絢瀬は出て行ってしまった。あー……どうしたもんか。あんまあーいうのは見せたくなかったし、プライバシー的な問題もあるとは思うんだけど………ま、いっか。
俺は指をパチンッと鳴らした。すると、シュバッとどこからもなく東條が登場した。
「って、何⁉︎今の芸何⁉︎ていうか東條先輩どこから出てきたんですか⁉︎」
園田のツッコミを鮮やかに無視して俺は言った。
「東條、こいつらに絢瀬のこと教えてやってくれや」
「御意」
さて、俺は絢瀬の後でも追うか。
*
廊下。
「おーい、あーやせー」
呼ぶが振り向かない。むしろ、走り出した。
「はっ!この俺から逃げられると思うなよォォォッッ‼︎‼︎」
こう見えて、学生時代は50m走5秒台だったからな。あっという間に追い抜いて、前に立ちふさがった。
「な、なんですか!」
「いや、帰られたら困るからな。ちょっと話でもしようや」
「嫌です」
「嫌じゃありません」
「いや、私の意思を先生が決めないでくださいよ」
なんて会話はともかく、俺は言った。
「はい、宿題の答え」
「またそれですか?何度も言ってますが、私は学校の存続を……!」
「それは、全部他人のためだろ?」
「っ」
言葉を詰まらせる絢瀬。
「お前さ、俺の思ってた500倍頭悪いな」
「な、どういう意味ですか⁉︎」
「じゃ、もう老界王神の力を借りて潜在能力を解放したアルティメットヒントな」
「は、はあ」
そこで俺は言葉を切った。
「誰のためでもなく、自分のために、素直に、ストレートに、一番したいことはなんだ?」
「っ」
「高坂を見ろ。自分のやりたいことやってる。だからいろんな奴から支持されるし、人も集まる。お前もやりたいことをやってみろ。まだ高校生だろうがお前は。なら、やりたい事やって大人に迷惑かけろ。それが学生だろうが」
悔しそうに歯噛みする絢瀬。これはキマッちゃったな、てか、キメちゃったな。すみませんねこんなカッコよくて。なんて考えてると、
「分かってるわよ!自分の気持ちなんて、一番私が!」
「おーびっくり」
や、本当にびっくり。急に大声出すもんだから。
「でも、今更一緒になんて言えるわけないでしょ⁉︎だって……」
「おい。タメ語」
「あれだけ、邪魔しようとして、批判して……それで、学校ピンチになって、彼女達に人気が出たからのっかるなんて、そんな都合のいい事……私には出来ません」
なるほど……。そういう考え、か。
「ま、そういう風に見られるかもしれないけどな……。実際はそうじゃねぇだろ」
「それは……!」
「ていうか、生徒会とアイドル研究部の揉め事なんてその二つのグループの奴しか知らねーから問題ねぇだろ。あいつらにはちゃんと事情を説明しろ。意地ってのはな、張らなきゃいけねーときもあるけど、時には妥協するのも必要なんだぁよ。とにかく、自分のやりたいことやってりゃ、世の中上手く行くんだよ。俺なんて教科書以外で人生で読んだ本なんてジャンプとジャンプコミックの単行本だけだからね。それで現国教師やってるからね」
「それは、どうなんですか……?」
「いいから。分かったら、あいつらん所戻ってろ。生徒会の仕事は俺がやっとくよ」
「…………わかりました」
そのまま、絢瀬は屋上へと戻っていった。
さっさと二期の内容に行きたい……。と、いうのが大きくてテキトーになってしまいました。すいません。