アイドル研究部に顧問を付けてみた。   作:スパイラル大沼

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アイドルショップ

 

 

 

 

理事長室。

 

「と、いうわけで、廃校は再検討します」

 

「そうすか」

 

俺は理事長に言われた。

 

「話そんだけですか?俺、ウンコしたいんですが」

 

「いえ、ただお礼を言おうと思って」

 

「? なんの?」

 

「ありがとうございます。学校を守ってくれて」

 

「俺は何もしてないすよ。だからボーナス下さい」

 

「何一つ『だから』に繋がらないんですが……まぁ、考えておきます」

 

おお、考えておいてもらえるのか。

 

「じゃ、そろそろウンコが出たいので、本当やばいから失礼します」

 

「はい」

 

俺はそのままトイレに駆け込んだ。

 

 

*

 

 

いつもの感じで俺は近くのコンビニに寄ってから部室へ。

 

「うーっす。全員いるか?」

 

俺が部室に入るのと同時に南とぶつかった。

 

「うおっ」

 

「あ、ご、ごめんなさい」

 

「嫌です。許しません」

 

「えうっ⁉︎し、失礼しますー!」

 

そのまま走り去ってしまった。その背中をぼんやり眺めながら俺は部室に入った。

 

「あっ、先生!」

 

「おう。なに、どしたのあいつ?」

 

「さ、さぁ……?」

 

「ま、なんでもいいや」

 

言いながら俺は部室の奥の広いスペースに座って音楽を聞きながらONE PIECE最新巻を読む。

 

「先生。ここは満喫じゃないんですが……」

 

遠慮がちに誰かに言われた気がしたが、俺は無視して、1ページ目をじっくり時間をかけて読む。そして、ペラリとゆっくりとページを捲り、クスッと微笑んだ。

 

「いや熟読し過ぎです!」

 

そこでようやく俺はイヤホンをとり、パチパチと瞬きして聞いた。

 

「え、なに?俺に話しかけてる?」

 

「そうですよ!」

 

小泉だった。

 

「で、何?俺早くワンピース読みたいんだけど……」

 

「いいから練習手伝ってくださいよぉ……」

 

「そんなん言ってもねお前。ここ最近、お前らのステージ作ったり、衣装の業者さんと打ち合わせしたり、徹夜でガンプラ作ったりで疲れてんだよ」

 

「最後のは自業自得じゃないですか!」

 

「そうですよ先生」

 

別の声がして、見ると絢瀬が見下すように見ていた。

 

「気を抜いてる場合じゃないんです。ラブライブはこれからなんですから」

 

「そんなこと言われましてもね。今まで俺、この部活のダンスとかそういうのに口出しした覚えないし」

 

「いいから。男性からの意見も聞きたいので屋上に来てください」

 

「えぇ〜……めんどく……疲れるから嫌だよ」

 

「言い直しても変わってないですよ!」

 

が、しつこい小泉、絢瀬に園田が加わり、ぶーぶー言われたため、仕方なく屋上へ出た。

 

 

*

 

 

今は秋葉原にいる。なんでこうなったか?矢澤の「その前にやることがあるんじゃない?」の一言で、コートにマフラーにサングラスにマスクを着込んだ状態でここに来されられた。まぁ俺はいつも通りの服だけど。

 

「あの……すごく暑いんですけど……」

 

もっともなことを言う高坂。

 

「我慢しなさい。これが、アイドルとして生きるものの道よ」

 

訳のわからないことを胸張って言う矢澤。

 

「有名人なら有名人らしく、街で紛れる格好ってものがあるの」

 

「いや、誰がどう見ても紛れもなく一切の例外なく怪しい人タチだよお前ら」

 

「本当よ。バカバカしい」

 

珍しく俺の意見に賛同し、マスクを取ったのはシャンクスだった。すると、

 

「すごいにゃー!」

 

どっかで聞いた声が響いた。そっちに行ってみると、凛と小泉がさっきまでの暗殺者スタイルを完全に無視した制服の姿で、声をあげていた」

 

「うぉわあぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「うわぁぁぁぁぁぁああぁ」

 

「うはぁぁぁぁぁあぁああ」

 

「いや、しつけぇ」

 

はしゃぐ二人に冷たく言った。

 

「で、どうしたんだよ」

 

「近くに住んでるのに知らないの?」

 

矢澤が行ってくる。

 

「近くに住んでりゃ知ってるってわけじゃねーんだよ」

 

「ここは最近オープンしたスクールアイドルの専門ショップよ」

 

「ふーん……」

 

「とはいえ、まだ秋葉に数件あるくらいだけど……」

 

ふーん、しかし、学生の写真や団扇を作るのっていいのか?なんて考えてると、凛がなんかを持って声をかけてきた。

 

「ねぇ、見て見て。このバッチの子かわいいよ。まるでかよちん!可愛いにゃー!」

 

グイッと缶バッチを見せつけてくる。

 

「…………………」

 

「…………………」

 

「…………………」

 

俺と高坂と矢澤はそのバッチを見る。

 

「てかそれ、本人じゃね」

 

「えぇぇーっ⁉︎」

 

よく見ると、μ'sコーナーと書かれていた。

 

「おい、誰に断って商品化してんだよ」

 

が、俺のコメントも聞かずに8人はそのコーナーを嬉しそうに眺める。すると、少し外れたところにどっかで見た顔のメイド写真があった。

 

「………こいつぁ」

 

「すみません!」

 

声がした。聞き覚えのある声。だが、俺たちに掛けられた声ではなかった。店の入り口に、まさに俺の見ていた写真の女のメイドが店の人に声をかけていた。

 

「ここに写真が……私の生写真があるって聞いて!あれはダメなんです!今すぐ無くしてください!」

 

…………ていうかあれ、

 

「………ことりちゃん?」

 

「ひゃあっ!」

 

高坂が名前を呼ぶと、飛び上がる南。

 

「ことり……?何してるんですか?」

 

園田が聞くものの、返事はない。と、思ったら、カプセルを目に当ててこっちをみた。

 

「コトリ?ファッツ?ドナタノコトデスカ?」

 

「それで誤魔化せると思ってんの?それともなめてんの?」

 

俺が言うと、3秒間静止した。が、やがて、

 

「ソレデハ、ゴ機嫌ヨウ〜……良キニ計ラエ、皆ノ衆〜……」

 

と、よくわからないことを言いながら歩いてどこかへ去る南。が、すぐに「さらば!」と走り出した。

 

「「あーっ!」」

 

高坂と園田が声を上げる中、俺は店の前の自販機を持ち上げた。

 

「逃がすかコノヤロォォォッッ‼︎‼︎」

 

思いっきりそれを投げ付け、南の背中にクリティカルし、倒れた。

 

「ふぅ、逃すとこだったぜ」

 

「先生。捕獲アイテムを考えてください」

 

 

 

 

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