夏休みに入った。今日は仕事も休みで、布団の中にいた。
「ゔぅ〜……頭痛いよぉ〜……」
昨日、今日休みだから飲み過ぎた……。二日酔いだ……。
「死ぬぅ……」
ダメだ。今日はこうしてよう……。どーせ暇だし、いいよね。俺は再び布団に潜った時だ。
ピンポーン
「………………」
無視しよう。
ピンポーン
「………………」
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン
俺は玄関に向かってクラウチングスタートの姿勢をとった。そして、そのままダダダダダッッ‼︎‼︎と走り込み、ライダーキックをかました。
「うるせえええええッッッ‼︎‼︎留守のフリしてんのが分かんねェのかァァァァァァァァッッッッ‼︎‼︎‼︎‼︎」
ドアは思いっきり吹っ飛び、俺の足は空を切っ……たと思ったら、足は絢瀬の顔面にめり込んでいた。よく見ると、高坂が足の下でしゃがんで躱していた。
「………………」
沈黙。すると、絢瀬の鼻から血が出てきた。
「え、絵里せんぱぁぁぁぁい!」
凛が声を上げると、全員が機能し出す。
「悪い。出直してくる」
そんな中、俺は家に引き返して着替えた。
*
数分後、9人を家に入れる。とりあえずお茶とポテチを出してやった。
「へぇー!ここが先生の家かぁ〜。あ、いただきます」
高坂が感心したように声を上げる。それに俺は聞いた。
「何の用だよ。つーかなんで俺の家知ってんの」
「お母さんが教えてくれたんです」
ニッコリ微笑む南。おい、俺のプライバシーまるで守られてねぇぞ。
「二日酔いで頭イテーんだよ。俺はお前らの相手してる暇はないの」
「ていうか、一軒家なんですね」
園田が言った。
「まぁな。まぁ、二階はジャンプ倉庫になってっけど」
「は……?」
「行ってみろよ」
言うと、興味があるのか園田に続いて凛、矢澤、シャンクスが上に上がった。
「で、何の用だよお前ら」
「あ、そうそう!合宿だよ!先生」
「はぁ?」
「真姫ちゃんの別荘に行くの!先生も行こう?」
「やだよ」
「即答⁉︎」
「だってめんどくせーもん。分かったら帰れバカ」
俺は言いながら首を回した。
「あー……肩痛ぇ……。ダメだ。頭も少しガンガンする……頼むから帰ってくれよ……」
そのまま俺はポテチを一枚食べた。すると、どうする?みたいに顔を見合わせる高坂、南、絢瀬。
「任せなさい」
絢瀬が言って俺に振り向いた。
「先生、先程の玄関での出来事、理事長に密告してもいいんですよ?」
「で、何時に何処に集合?あんま遠いとこはやめろよ?俺、今金欠なんだから」
こいつら教師を脅すとかどんな教育受けてきたんだよ……。教育者俺じゃん。じゃあ仕方ないね。